最近、遂にエルデンリングのDLCをクリアしましたので、感想など書いていこうかと思います。
とは言え、話を完全に理解している訳でもないので、細かいところは考察勢にお任せです。
あくまで私の受けた印象だけで書いてますので、エビデンス提示せよとか言われてもお応え出来ません。
フロムゲーはプレイした人の独自解釈で良いと思っておりますので、その点をご了承の上お読みください。
結構驚いたのはラスボスのムービーですね。
マレニアにとってミケラは最愛の人であったのに、ミケラが選んたのはマレニアの宿敵のラダーンであったのはか衝撃でした。
彼等の関係性を見ると、マレニアとラダーンが対立する理由はミケラにあったのではとさえ思えてしまうのです。
マレニアのムービーも、ひたすらミケラのことだけを想い続けていたのですが、これでラダーンが王になったらどんなことになっていたでしょう。
そんな彼らのことを考えると、明確になっていないからこそ、彼らの物語を色々と想像してしまいます。
改めて考えてみれば、エルデンリングの世界で王の役割は世界の理を決めることです。
そのために戦争も起こりますが、その原因というのは国家国民の為ではなく、個人の持つイデオロギーによる対立です。
だからミケラの闘いも、それこそ目の前に居る家族の為のものであったように思えるのです。
逆に褪せ人という存在が、神人の争いに関わるというのは確かに不遜と言われても仕方がないと思えました。
特にミケラがラダーンと共に現れた時は、寧ろ彼らの方が王に相応しいのではと思えたほどです。
ラダゴンとエルデの獣は、明確にこの世界から排除すべき敵と思えたのですが、ミケラとラダーンは倒してしまった時は寧ろ申し訳ないという感覚でしたね。
この辺が実にフロムらしいというか、主人公が必ずしも正義ではないのが凄いところです。
ブラッドボーンとかいう、明らかに狂人の如き奇行を繰り返す主人公も居ましたからね。
しかし、だからこそ人の本質を見つめることになりますし、心動かされるのです。
美しさも醜さも、共に人の中にある本質であり、それから目を背けない姿勢が心底見事だと感心するのです。
ミケラたちの物語よりも人の醜さを顕わにしたのは壺の中身でしょう。
壺と言えば、全プレイヤーが愛するアレキサンダーこそが代表ですが、彼はダークソウルから続くジークの系譜のキャラです。
その本質は善良であり、だからこそ愛されてきました。
しかし、影の地で明らかにされた壺の中身により、善良とは何かという問題を受け付けられた気がします。
そして、その地獄からマリカの境遇が容易に想像がつきます。
それは、間違いなく彼女の行動原理となったに違いありません。
エルデンリングを砕いた理由もそこにあったのではとすら思えたのです。
今回、マリカの生い立ちがわかる地などもありましたが、よくよく考えたら、とんでもない人生ですよね。
本編よりも、彼女の生涯の物語が知りたいと思えました。
まだ、一周目をクリアしただけなので、全エピソードは見ていません。
もうフラグを折りまくったので三周しないと全網羅出来ないことが確定しています。
なので個々のエピソードについての感想は完全クリアするまでおあずけです。
以降はゲームとしてどうだったのかということを書こうと思います。
避けて通れないのが、難し過ぎる問題ですが、正直何を今更という気もしないではありません。
寧ろ難しくないと思っている人の多さに驚きました。
少なくとも、それで低評価を付けるのはお門違いだと思ったのですが、それはフロムのゲームに慣れているからこそ思うことかもしれません。
ですが、エルデンリングは完全に予想を超えた数が売れたため、DLCでもフロムゲーム初心者が大勢いたのでしょう。
だからこそ、フロム的な基準が通用しなかったのではいかと予想しています。
ファンとしては物凄い出荷数になったり、GOYを獲得したりなど、それはそれで嬉しいですが、かと言って絶対にフロムは一般大衆化しないで欲しいものです。
それをしないところがフロムの素晴らしい所でもあると思いますので、今回の評価に影響されないで欲しいものです。
これからも、プレイヤーを唸らせ、だからこそ得られる達成感を味わいたいのです。
という訳で、私個人はDLCの難易度は妥当であったと思っています。
ただ、フロムゲーム全般をやってきた者として、歴代のボスと比較した時に深く心に刻まれたボスがいたかというと微妙です。
私の記憶に残る良ボスは、オンスモ、アルトリウス、ミディール、ゲール、ルドウィーク辺りです。
今でもこれらのボスと対峙するのは心踊りますし、何度も闘かいたい相手です。
エルデンリングは、どうしても遺灰というものがあるにで、全体的に力押しになってしまいました。
そういう意味では、勿論楽しかったですけど、やや印象が薄くなってしまいました。
そんなの遺灰を使わなければ良いと言うのは違います。
本編で一番好きなのはホーラ・ルーは、遺灰が居てもヒリヒリする緊張感が素晴らしいボスでした。
それはDLCというレベル帯が想定し辛いからこそのバランスだったのではと思うのです。
或いは、ボスによってが遺灰なしボスも居て良かったかもしれません。
そういう意味で孤牢の騎士は素晴らしかったですね。
後、全ボスで考えた時、やはり私にとって最強はマレニアでしたね。
ラダーンも強かったですけれど、攻略法がわかってしまうとそれほどでもない、という感じでした。
勿論、そういった要素も含めて、凄く楽しくプレイ出来たのが間違いありません。
このゲームがプレイ出来て本当に良かったと思っています。
以上、私の極めて個人的な感想であって、DLCが素晴らしいものであったことには変わりません。
まだまだ周回プレイを重ねる必要があり、それによって見方も変わるかもしれません。
今はエルデンリングを一通りクリア出来たことに喜びと安堵を感じつつ、このゲームを制作してくれた皆様に心からの感謝を捧げたいと思います。