ビリヤード相撞きをする店員が減った理由 | ビリヤードプロ、河原千尋の店アンセーズ大阪市本町ビリヤード・カフェ&バー

ビリヤードプロ、河原千尋の店アンセーズ大阪市本町ビリヤード・カフェ&バー

大阪本町ビリヤード カフェ&バー ”アンセーズ“
日本女子ランキング1位を10度獲得した河原千尋プロの店。で何かしら毎日やらかしてるスタッフのブログです。

「最近、店員が相撞きする店って少ないよな~」と思っている方は結構いらっしゃるようですね。

 

ビリヤード歴が長い方には「ビリヤード場の店員は相撞きするもの」という印象をおもちの方も少なくないと思います。

が、最近は店員が相撞きする店は少なくなっているハズです。

原因は主に2つ。

 

①店員に相撞きさせておけるほど儲からない

昔はプレイヤー人口が多かったですし景気も良かったので、相撞き店員がいたほうがお店が盛り上がって利益が出たり、何ならほぼ無給でもタダでビリヤードができるなら、という撞き子志願の方も結構いらっしゃったそうですが

現在は様子が違いますよね…。

 

②法律とコンプラ意識が変わった

ご存知の通りビリヤードは1955年に風営法から外れました。これも大変な道のりだったそうです。

 

ですが風営法には

「客と店側の人間が一緒に競技をする」のは接待に該当する、と定められていて、

これ(接待)を行うにはクラブやキャバクラなどと同じ「1号営業」の認可が必要ということになっています。

しかし1号営業には設備や営業時間に大きな制約がかかります。

 

では現在店員が相撞きしている店は全て1号営業なのかと言うとそうではなく、

例えば「教えるため」に一緒に競技をするのは直ちには接待には当たりません。

(でないとダンス教室やテニス教室など困りますもんね)

ですので「教えています」とすぐに実力を証明できる、例えば全国大会優勝者とかプロがビリヤード場では重宝されます。

 

また、例えば人数がどうしても足りなくてたまたま店員が入った、練習や試合のために相手が必要だった、などはどうか?と言うと

 

「接待」と認定されるかされないかについては

常態化していて歓楽的な雰囲気を醸し出してそれで利益を出しているかどうか、

相手が特定少数なのか違うのか、などいくつかの要件があり、線引きが曖昧な状態です。

(キャバクラかビリヤード場か分からないというような営業の仕方はダメですが、そうでなければ接待に値するかどうかは厳密には専門家に聞かないと分かりません)

実際のところ、店員が毎晩のように一緒にダーツをしてお酒を飲んで盛り上がっていたお店が検挙されたこともあります。


公序良俗を乱さないという本質と歓楽的雰囲気、を考えると普通に相撞きする分には問題なさそうですが、文章にされている以上、経営側は神経質にならざるを得ません。

 

ラウンド●ンでも店員さんがお客様にゲームに誘われてお断りしている場面を見ることが少なくありませんよね。

これも法律順守のために念には念を入れて、でスタッフに教育していると思います。

そう。「仕事サボンな」という理由だけではないのです笑い泣き

 

こういった背景とコンプラ意識の高まりもあり、店員が一緒に「遊ぶ」お店はなくなってきています。

ですが「店員が一緒に遊んでいる」のか「事情があって一緒にプレーしているのか」はプレイヤー以外の一見のお客様には分からないので、「他のお客さんとは一緒に遊んでいるのに、自分とは遊んでくれない」という誤解をされかねません。


という訳で、店員が相撞きをお断りするのには、やむを得ない色んな背景があるので大きな心で許してあげてくださいねウインク