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DORMER

Ambient Shoegazing

6月13日に大宮ヒソミネで行われた埼玉大学インディーズ研究会
Mellow go round企画のイベント
『Stirring Your Mind』でのdormerライブレポートの続きです。









今回のセットリストを決める際、
以下のように、自分なりにそれぞれ曲の持つ世界観を当てはめ選曲をしてみました。



1,牧歌的+古代エジプトを連想させるThroth (トート)

2,広大な氷の大海原を天高く飛翔するイメージのesker (エスカー)新曲

3,中世ゴシック的な要素を含むDecoy (デコイ)

4,アラブ圏のシャーマニズムを彷彿とさせるGalatia (ガラティア)

5,冷たい湖とオーガニックな情景が浮かぶVostok (ヴォストーク)














あくまでも主観でのイメージですが、
今回のライブを見てくれた人が、限られた時間のなかで
dormerの曲を聞きながら世界中を旅しているような感覚になってくれたら。
というコンセプトの元、セットリストを作ってみました。


dormerの代表曲である"Ether"を外したのも、よりオーガニックな世界観を
表現したくて、非現実的なイメージがあるEtherはあえてセットリストから
外してみました。











ここで紹介する動画は今回のライブでラストを飾った
Vostokです。

最初から最後まで4コードの繰り返しのみで作られ
ミニマリズムの要素を含んだ曲です。

シンプルな曲構成ですが、各楽器隊の変化と共に
音の粒子が時には激しく、そして神秘的に変化していく様子を表現してみました。











以前のブログでも紹介しましたが、Vostok(ヴォストーク)とは
南極大陸に存在する氷底湖『ヴォストーク湖』
からとった曲です。


この地点は地球上で最も寒いとされ、観測史上最低気温-89.2℃を記録した
超極寒の地です。





ヴォストーク湖は3500万年前から1億年前くらいに出来たとされている湖で
氷底下約4000m地点に存在し、地上の温度に対して
平均水温は-3℃で、これでも一般的な真水の結氷温度を下回っているの
にも関わらず、どういうわけか液体を保っている不思議な湖です。


この地球で最も寒い場所に、液体の水が存在する理由として
上側を覆う氷の重さによる高圧の為、(水は圧力によって凝固点が下がる為)
や湖底の地熱によって温められている為など、色んな説があります。







元々は夜の月明かりに照らされた湖をイメージして作った曲で
この不思議な湖のもつ神秘的なイメージと、音が重なっても一定の温度を
保っているという曲の雰囲気が非常に合う事が
この『Vostok』という曲名になった理由です。




2012年の2月、1989年の掘削開始以来初めてドリルが約4000m地点に
達し、調査によって外界から何万年も切り離されていたこの湖から
様々なDNAが発見され、その殆どが新種のバクテリアだったそうです。


曲の中盤までのオーガニックのイメージから
徐々にトランシー且つサイケデリックの音の渦に包まれていく感じを
この新たな『発見』という部分に照らし合わせ表現したつもりです。










今回も多くの方がライブに来て下さってありがとうございました。

素敵な共演者さん、ヒソミネスタッフ、
埼玉大学インディーズ研究会のスタッフさん

大変お世話になりました!



次回はSabachthani 高橋嘉悦さん企画のイベントに出演します。

伝説的なバンド、Canの元ボーカリストDAMO SUZUKIのジャパンツアー
のイベントです。


7月31日(木)大塚ハーツ+でお待ちしておりますので
お時間ある方は、是非遊びに来てくださいね!

http://hearts-web.net/plus/live-schedule/731/

詳細決定次第、お知らせさせて頂きます。











Photograph by Taiki Ogawa


先日のdormer ライブレポートをアップします。


今回は『Stirring Your Mind』という
埼玉大学インディーミュージック研究会のイベント出演となりました。

会場は前回のベースレスライブ同様、大宮ヒソミネです。


Glaschelim以外、初めて共演する方が殆どでしたが、
個性的な方々ばかりで、とても内容の濃いものとなりました。


dormerは4人でのライブは久々だったこともあり、
音のバランスにはリハの時から、ある程度イメージをしていきました。

この箱はある意味特殊なので、会場内の出音にはいつも以上に気を使います。

そのなかでも、ボーカルとコーラスの抜ける音域は限界値が狭いので
ライブでは、そこをどう工夫するかがが大きなポイントとなってきます。









この日のセットリストはこちらです。


1,Throth(トート)

2,esker(エスカー)新曲

3,Decoy(デコイ)

4,Galatia(ガラティア)

5,Vostok(ヴォストーク)


注目するところは久々に演奏するThroth、Vostokの他
やはり、今回初お披露目となる新曲esker(エスカー)でしょう。




動画がアップされたので良かったらご覧下さい。

dormer / esker(エスカー)




dormerのなかではとてもストレートな曲だと思います。

ボーカルの坂東氏が名付けた
タイトルのesker(エスカー)とは、氷河の底を流れる水が堆積物を運び
堤防状に形成され、氷が溶けると現れる地形の事です。
語源はアイルランド語からきています。


この曲は悲しげな部分と雄大な部分を繰り返しますが、
それは自然に対して、道徳、秩序、愛などは無意味で無力であることは
善でも悪でもなく、歓喜することでも落胆することでもない。
でも何か感情を抱かずにいられない。
そんな第三の感情を掴みかけては消えてしまう。
という気持ちを表現してみました。


坂東氏曰く、
デモバージョンは大槻が再加入以前に作られた曲で、
今のdormerにより解釈を以て新たな形を得た経緯を
重ねた意味合いもあるようです。



サウンド面では、
ヴァース(Aメロ)→コーラス(Bメロ)→ヴァース(Aメロ)→コーラス(Bメロ)
と、至ってシンプルな構造です。


制作段階から
『晴れた南極大陸の上空を天高く舞い上がり、
広大な氷の世界を見渡しているようだ。』

という坂東氏のなかで曲の大まかなイメージがありました。








イントロからAメロでは、
ベース大槻の氷面すれすれを這うようなベースのラインに対し、
藤田のドラムは一歩一歩、氷の大地を慎重に歩んで行くような
リズムを刻みます。

長岡のギターは地上より少し高い位置をフワフワと冷気を感じさせる
音色を静かに繰り返し、そこに悲壮感漂う坂東氏のボーカルと藤田のコーラスが
重なり静寂の世界を創りあげます。

そして、Bメロは、その静寂を打ち破るような、坂東が奏でるギターの音と共に
各楽器隊が光と共に天高く舞い上がるように、一気に解放されます。


坂東氏が思い描く曲の風景により、皆がイメージを膨らませていき
自然と、楽曲のなかに静寂と歓喜を繰り返すような世界観が表現出来たと思います。









dormerの楽曲制作は音楽的な事よりも、まずは曲の持つ
イメージだったり、景色だったり、感覚的な部分を共有する事から始まります。

メンバーがそれぞれ専門的な知識で固めるよりも、
まずは曲の持つイメージを皆で最大限膨らませる事が
僕らにとってはとても大切な事なのです。









次回、動画と共に、ライブレポートの続きをアップする予定ですので
宜しくお願いします。



Photograph by Taiki Ogawa








今週、6月13日(金)dormerも出演するヒソミネでのイベント

埼玉大学インディーミュージック研究会Mellow go roundの企画
『Stirring Your Mind 』のトレイラー映像です。












埼玉大学インディーズ研究会 Mellow go round 企画

 

act

Cept
Glaschelim
the picnic
dormer
Sundelay

Open17:30
Start 18:00

adv / door 2000 / 2200+1D

dormerの出演時間は20:15分頃を予定しております。


ヒソミネ
http://hisomine.com/schedules/view/496
会場はこちら
http://hisomine.com/pages/access




素晴らしいアーティストさんばかり出演するので、
お時間ある方は是非、遊びに来てくださいね!