清瀬市という東京の中でも比較的地味な市町村があるんだけど、その清瀬市からいま図書館が消えようとしている。
清瀬駅北口から直結、駅前の西友の四階にある図書館。
この日は休館日だった。
西友四階はテナントが撤退してガラガラ。河合塾マナビスとこどもちゃれんじくらいしか入ってない。
それならばいっそワンフロア丸ごと図書館でもいいような気がする。
茨城県境町にある御老公の湯でさえワンフロア丸ごと占拠してるのに。
駅前の図書館は元々は中央図書館のサテライトという扱いだった。
駅近くにあるけやきホール。立川けやき座よりも広そうだ。
こちらには子ども図書館が入居している。廃止予定だったが、市民からの猛反対により、かろうじて残った。
線路沿いを歩いて15分ほどの距離に新しくできた複合施設、まつぼっくる。
国立競技場でお馴染みの隈研吾による設計。隈研吾の割には木材は控えめである。
二階はミニ図書館になっている。学校の図書室程度の広さで、一階は貸し会議室や自習室などがある。
高円寺にできた図書館と似ているが、高円寺よりも規模は小さい。
かつてここには清瀬病院があった。結核患者の療養専門病院だった。
結核が難病だった時代。隔離して、免疫力を高めるくらいしか治療法がなかった。
清瀬病院は火災で焼失して閉鎖してしまった。
病院跡地は中央公園になっていて、昨年までここには中央図書館があった。
中央図書館は老朽化などを理由に閉館、市内の図書館は前市長が他の図書館を含めてごっそり廃止してしまった。
かつて清瀬市内には6つの図書館があった。
駅前の図書館とこども図書館以外、中央図書館を含む4館が廃止になった。
中央図書館は半世紀前に建てられた昭和レトロな図書館だった。
古めかしいけど、居心地は良さそうである。
現在、図書館はほぼ解体が進んでしまった。
6つの図書館を駅前の図書館に集約した。
さらに旧中央図書館近くに新たな複合施設を建設し、そこに小さめな図書館を開設。
こども図書館はなんとか存続したので、6つあった図書館が半減した感じだ。
無料宅配サービスによって本を届けるので閉館しても問題ないとした。
典型的な行政サービスの段階的な廃止ですね。
赤字ローカル線を廃止してバス転換にするようなものです。バス転換とは批判をさけるための緩衝材みたいなもので、そのバスの利用者が減ったらいよいよバスを廃止する。
平たく言えば市民の行政サービスが切られるという話です。大阪都構想みたいな行革という名のリストカットです。
図書館に行く人たちは本を読みたいだけではなく、居場所を求めて来ているひとたちもいるわけだ。宅配サービスでは流石にそこまで賄えない。隈研吾の小さな複合施設ひとつだけでは足りない。
前市長は図書館の利用者数を検討した結果、6つも不要だと判断した。市民からの反対の署名も集まったが、トップダウンにより強行した。
その結果、前市長は先月の市長選で落選、中央図書館を復活させると宣言した共産党系の新人候補が当選した。
だが、時すでに遅し。中央図書館の解体は進んでいて、復活は厳しそうだ。
とりあえず、中央図書館以外の図書館は再開させるとしている。
隈研吾が作った施設は中央図書館としては明らかに物足りない。中央図書館は必要だと思われるが、そうなると新築で建てるか、既存の建物を利用するなりしないといけない。
新築で建てるとなれば予算が必要になるので、それはそれで説明が必要になる。
前市長は隈研吾が作った施設と併設して新三郷で持て余していた夢空間を移設してきた。公園内でレストランカフェにするという。それにも運営費がかかると思われる。
それなのに、さらに中央図書館を新設となると厳しくないか。
もし中央図書館を作るならば、前あった場所に建て替えるしかないのではないか。隈研吾の施設は子ども図書館として活用する。
駅前図書館は西友四階に入っているので、いずれは建て替えになれば退去しないといけない。けやきホールにある子ども図書館を中央図書館のサテライトにすればいいのではないか。
中央図書館を建てるならば隈研吾ではなく、質実剛健な実用性に特化したシンプルだけどもベストな建物でいいと思う。夢空間とうまくリンクした施設を作ればいいのではないか。
問題はその予算をどう捻出するか。中央図書館を建設するにしても新たな火種になりかねない。
清瀬市の図書館、大衆演劇に無理矢理例えるならば、木馬館と篠原演芸場とけやき座を閉鎖して、蒲田あたりに小さな劇場を新設して大島劇場を木馬館として運用するようなものである。
流石にそれは無茶苦茶だと思われる。大衆演劇に木馬館などが必要なように、清瀬市にも中央図書館は必要なのではないか。
ただし、大衆演劇も図書館もオワコン化しつつあるなかで新たな施設を作っても厳しいのではないか。
言うのは簡単なんだけどね。大衆演劇の劇場も図書館もばんばん建てればいいとか。
ところで、清瀬市に夢空間はいる?夢芝居じゃないよ。夢空間。夢芝居は梅沢富美男だからね。
オリエンタル急行にインスパイアされた当時発足したばかりのJR東が新造した3両の豪華寝台特急用の客車が夢空間。夢空間はのちにカシオペア、さらには四季島として発展するんだけども。
夢空間は北斗星に連結して運用していたらしい。
不要になったから新三郷のららぽーとに2両が展示してあったけども新三郷でも使い道がなくなって放置されていたものを清瀬市が買取り、税金使って化粧直しした。夢空間を清瀬市の目玉にしようとしていたみたいだ。
だが、夢空間と清瀬市は縁もゆかりもないんだよな。沿線を走る西武レッドアローあたりならばまだわかるけども。
そんな夢空間のために清瀬市の図書館をリストカットしようとしていたんだな。
大衆演劇に無理矢理例えるならば、梅沢富美男ミュージアム夢芝居を作るために木馬館や篠原演芸場などを閉館するような感じかな。
夢空間も夢芝居もいいけど、それはちょっと違うだろうとは思うのだ。

















