4/3今日のひと言―山桜の茶筒と茶匙……。亡き母を偲ぶ……。 | 左藤無憂樹―生きる命をつなぐ蓮の絲…いのちの記憶

左藤無憂樹―生きる命をつなぐ蓮の絲…いのちの記憶

この流転する娑婆世界に、重荷を背負いながらも、
懸命に道を尋ねる心魂に、微細ではあっても、
生きる命をつなぐ蓮の絲……。

然(さ)ればこそ、
生きているよろこびも、心を塞ぐ哀しみも……
ともどもに、心にとどめて、
この娑婆世の道を歩いております……。

4月3日(木)





2014年4月1日  山桜  膳所城跡公園にて



 

夜のまに


 

散りはせぬかと


 

来てみれば


 

咲き鎮もれる


 

山ざくらばな


 

2014年4月3日 早暁 詠

 

 

 


山桜の凛とした、花姿に、人にも通じる気品を感じます。

 

いわゆる、品、性、美と言われるものでしょうか……。


 

琵琶湖岸には、山桜、里桜の多くの桜が植えられています。


 

山桜は、葉芽と花が同時に開くために、

 

にわか桜守の眼を楽しませてくれます。

 

昔から、

 

野山に咲き始める山桜を見て、「種まき桜」と親しみ、

 

満開の桜樹を見ては、秋の収穫の豊かさを祈った、

 

ご先祖様の暮らしの智慧に、憶いをはせます。


 

暮らしの中にも、

山桜を身近に感じることができます。


 

私は、 「桜皮細工」(かばざいく)の茶筒と、

茶匙が気に入って、長年使っております。

母の形見でございます……。

 

茶葉を、匙で掬うたびに、

今は亡き、母の面影を偲んでおります……。


 

防湿・防乾に優れた、桜の樹皮の茶筒と茶匙は、

お茶の葉の保存に、最適だと憶います。


 

長年の風雪に耐え、

厳しい、自然環境の中で育った、

 

桜の樹の皮だけが、

「桜皮細工」(かばざいく)に使われるのだそうです。

 

 

まろみのある、ふくよかな緑茶の深みは、

環境から醸し出されていたのですね……。




 

よいお出逢いがありますように。

         

         左藤無憂樹 拜

 


 


 

 

 

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