昆布にちわ。

今までの人生を振り返って、幼稚園、小学校、中学校、高校で恩師に出会ったかというと出会ってないと思います。
唯一出会ったとするのであれば幼稚園の担任の吉田先生という当時25才くらいの女性の先生でした。
幼稚園なので恩師と言えるかわからないけど、優しい先生でした。
期間でいうと幼稚園の2年間、小学校にあがった時に会いに行ったくらい、実家には先生と写ってる写真。
年賀状のやり取りは小学校4年で途絶えて、それは自分が送らなくなったからなんだけど。
大人になってから、たまに思い出したりしてました。
多分先生として好きだったんでしょう。

それから20年以上経った時、兄から吉田先生が亡くなったらしいとの情報を聞いて驚いた。
でも確かな情報ではなく、そうらしい、そうだとしても実感が湧かない。
なんとなく『そうらしいよ』という心の片隅に置くくらいでした。

去年の4月函館に帰った時に、単独ライブの映像を撮るために自分が通っていた幼稚園〜高校までの映像を撮りに行ったんです。

幼稚園に行って、何十年ぶりに中に入ったらそのままなのね。
その時、俺のことを知ってる人もいなければ吉田先生の事知ってる先生もいないだろうと、とりあえず中に入って園長先生がいたので、ここの幼稚園を卒園したんですよ〜と挨拶しまして聞いてみたんですね。

「吉田○○先生って知ってますか?」

すると

「吉田先生ね、5年前に乳ガンで亡くなったの」

あぁ。やっぱりそうか。
ここで『そうらしい』という情報が、確実なものに変わって行った時泣きそうになりました。
正確には横に親も園長先生もいたので我慢したんだけど。

それまで吉田先生の事を何も知らなかったんだけど、実家が酒屋で生涯独身でとか。
ビックリしたのが、教え子がテレビに出てると話てたみたいです。
え、それ僕ですよね?分かってたんですか?
と聞くとテレビに出てるって言ってたよ、との事で、よく覚えててくれたなという嬉しい気持ち、そして悲しい気持ち。
幼稚園に行って会っておけば良かった。

実家に帰るたびに幼稚園の事をなんとなーく思い出して、幼稚園にちょっと寄ろうかなといつも思ってた。でも一回も寄らなかった。
先生はずっと働いてたらしいので、行けば会えたのかと思うと凄く悲しくなってきて、後悔しても遅いんだけど。

人が亡くなってから後悔するって情けないなと。人とはいつ会えなくなるか分からないのです。
ちょっとでも心に残ってる人がいたら連絡取ったり、アクションを起こそうと本当に思いました。
今度、また今度、いつでも会える、いつか会えると思ってたらもう遅いんですね。
後悔しない行動をしたいものです。