農作業の繁忙期に入り、しばらく山に行けないでいました。山以外でブログを書くのは初めてですが、お付き合いください。
今夏から、出荷を目標に花の栽培を始めました。ヤマジノギク「TOYOロマン」(とよロマン)という品種です。
ヤマジノギク「TOYOロマン」は、大分県オリジナルの品種で、育成に30年かかったそうです。大分県では栽培に力を入れています。
昨年、農業塾で生産流通部の先生にお世話になったのがご縁で、ヤマジノギクの栽培農家として新規参入することになりました。小規模ではありますが、JAに出荷するため、農協准組合員になりました。
それでは、ヤマジノギクの成長の様子をご覧下さい。
7月中旬に、苗を300本植え付けました。苗が大きくなった時に倒れるのを防ぐため、あらかじめ10㎝角のネットを張っています。うまく根付かせるよう、水やりは欠かせません。
9月中旬、20㎝くらいに成長しました。これまでに二回摘芯をして分枝させ、1株6本仕立てになるようにしました。植え付け当初からウリバエが頻繁にやってくるので、防除に追われました。
この頃、20㎝角のネットをもう一段追加しました。成長に合わせて引き上げていきます。台風シーズンなので、強風による株の痛みを心配しました。
10月中旬、この時期はヨトウムシの幼虫による食害に悩まされました。防除剤を散布しましたが、効きにくいようで、毎日、芋虫を手で取り除きました。
10月下旬になると、花芽ができます。開花が待ち遠しい時期です。芋虫の数は減ったものの、まだまだ健在です。
11月上旬に、頂花というそれぞれの枝の一番花が咲きはじめます。しかし、後から咲く花の開花をそろえるため、頂花は摘み取ります。
11月の下旬にさしかかった頃、全体の開花がはじまりました。いよいよ出荷です。
長くて真っ直ぐな株を探して、根元に近い部分から切ります。
切った花は、鮮度を保持するための溶液につけて給水させます。
JAに出荷する場合は決まりがあり、2Lサイズだと、長さ80㎝、重さ50g以上なければならず、規格に合うものだけを選んでひとまとめにします。不慣れなので、大きさの見当をうまくつけられず、50本出荷するのに80本採花しました。規格に合わなかった花は、「道の駅」等の直売所に出荷します。
長さ、重さの他にも、枝姿や花の開花数など、細かい基準があります。小枝を切ったり、下葉を除いたり、咲きすぎた花を落としたりと、整枝作業に何時間もかかりました。
選りすぐりの50本を箱に詰め、「JAおおいた」の花卉荷受場に持って行きました。
ヤマジノギクは、大分県の花として全国に届けられます。各地の花屋さんで見かけましたら、「はるばるやって来たんだね~。」と声をかけてやってください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。