ハリウッドのモンスターバースシリーズ第4弾。

 

地下世界で孤独ながらも生活スタイルを確立していたコングは、仲間を求めつつ平穏に暮らしていた。その頃地上の深海ではゴジラが再度活動を開始。どうやら地下世界に現れた強力な謎のシグナルが影響しているようなのだが……。

 

孤独な紳士のコングが、マブダチゴジラと一緒に敵に打ち勝って仲間を見つけるお話。ちゃんちゃん。とまあ、こんなストーリーなわけだが(雑)、色々な意味で期待通りなアホ大作で大変に楽しかった。息子に誘われて観に行ったのもあって大満足。

 

昼間は狩りに出かけ、夕方に帰ってきてシャワーを浴びて寝るコング。幸せそうだがどこか寂しそう。だって孤独だもんね……って、都会の独身男か!一体我々は何を見せられているんだと思いつつ、コングが表情豊かで見入ってしまうという不思議。当然コングは言葉は発さないのだが、頭の中でセリフが聞こえてくるくらい人間っぽいのでついつい脳内アフレコをしてしまう。

 

コングの親友ジアちゃんは未確認生物特務機関「モナーク」のアイリーンの養女となっていたが、なかなか学校にも馴染めない。で、謎のシグナルを探るためにアイリーンと一緒にジアちゃんも地下世界に(行かせるなよ)!そこで出会ったのは……という、ジアちゃんサイドの結構ドラマチックな物語もある。ちなみに、そこで出てくる壁画が「壁画にそんなに細かく描けるもの?」ってレベルめちゃめちゃ詳細な伝説が綴られていて笑った。

 

乱闘シーンは前作よりはスケールダウンしていると思うのだが、コングとゴジラ(とモスラ)の絡みが完全に人間のそれで面白いので、これはこれで違う雰囲気で楽しい。モスラに関しては非常に美しい造形で魅せるし、全体的にツッコミ待ちの展開が目白押しなので皆でワイワイ観るのもいいと思う。

 

人間キャラも(私の好きな)ダン・スティーブンスが美味しい役どころで大活躍。それぞれキャラが立っていて飽きさせない。敵キャラはやや弱すぎるかな。ただ、それに絡んだコングの群れの描写については、石を運ばされていた底辺コングたちが一体何のための労働なのかさっぱりわからないなど(建物も立ててなかったしな)、特にアホが極まっていて良かった。