色々あって久々に2.5次元舞台を観に行くことに。原作既読(というかファン)のこちらへ。ちなみに第二弾なのでストーリーは途中から始まり、途中で終わります。簡単に感想をば!(ストーリーは割愛)

 

まず驚いたのが、スタッフさんがプラカードを持ちながら注意事項を大声で言っていたとき。おそらくだが、1回英語で話していたと思う。少し離れていたので確信は持てないのだが、もしあれが英語だったとするならば、2.5次元舞台には外国人のお客さんが一定数いることが多いということだろう。いやあ、すごいなあ。

 

内容については、ほぼ原作通りのはず。これは他ジャンルの映像化・舞台化と大きく異なる点だと思うのだが、ビジュアルもストーリーもできるだけ忠実に再現するという方向の作品が多いんだろうな。同じ2.5次元でも、東宝が手がけるコミックのミュージカル化作品ではストーリーをかなり構成しなおしていたりするし、映画化も基本的には構成しなおしていることがほとんどだろう。でも、本作については可能な限り原作通りにやろうという意志を感じた。「いかに現実化するか」ということに重きが置かれているのかな。

 

キャラクターはほぼ漫画のイメージのままの役者をキャスティングしている。以前はそのせいで壊滅的な歌唱力のキャストが目立ったものだが、今回はそこまで酷い人はいなかった。が、やはり音程が安定していなかったりはするので「上手いなあ」という感動はほぼない。ちなみに、安定していたのはクロロ役太田基裕とヒソカ役丘山晴己という「そりゃそうだろう」な2人と、ネオン役の櫻井佑音のみ。櫻井佑音は綺麗な高音と十分な声量で今後に期待!

 

芝居に関してはアニメっぽいというか、ハッキリとした滑舌・発声のキャストがほとんどなのでとても聞きやすい(特にノブナガ役の村田充が良かった)。ゴン役の大友至恩は滑舌に難ありで聞き取りにくかったのだが、まだ16歳とのことなので今後改善していってほしい。

 

一方で、感心したのは身体性。全員がキャラクターを完全に体現しようとしているので、殺陣はもちろんちょっとした所作にも隙がない。ビジュアル面には絶対に妥協しないという気合が感じられて良かった。特に丘山晴己は体幹がめちゃくちゃ鍛えられている感じがして美しく、完璧なヒソカだった。天晴。

 

なお、HUNTER×HUNTERは漫画で読んでもなかなか読み進められないくらい複雑なので、舞台でその通りにセリフで説明していくのはとてもじゃないが現実的ではない。全く原作を知らない人が100%ついていくのは不可能だろう。でも、そもそも原作を知っている前提で作られているんだろうし、これはこれでアリかな。一緒に行った息子も「面白かった」と満足していたよ!