初演時の座組を残して再演。あらすじなど割愛。初演時のブログを貼っておきます。

 

ミュージカル『キンキーブーツ』

 

『キンキー・ブーツ』2回目@大阪

 

私の中ですっかり「尊き人」となった三浦春馬のローラに待望の再会。今の三浦春馬からは、凄まじかった 『罪と罰』 など色々な経験を経て、存分に自信を身に着けたんだなというのが伝わってくる。初演のときは、初ミュージカルへの微かな緊張があった。必死で身体を作り、必死でダンスを鍛錬し、必死で歌唱指導を受けて、ようやく納得できるローラとしてステージに立てました!やってやる!という感じ。しかし、再演では違った。自分の力量や表現に対して、微塵も疑念を抱いていない堂々たるアクト。歌唱の安定感は初演とは段違いだし、猛スピードで放たれるジョークたっぷりの台詞には全く迷いがない。自信と余裕。三浦春馬がここ1~2年で獲得したプライドをまざまざと見せつけられているようで、もはや神々しさすら感じた。

 

他に大きく歌唱力が向上していたのは勝矢。ピッチが安定し、持ち前の声量を見事に発揮。ドンという重要な役の存在感がさらに増していた。

 

一緒に行った母親は、心底面白かったと繰り返し言っていた。キャチーな楽曲、起承転結のメリハリが効いた分かりやすいストーリー、ハッキリと示されるテーマ、視覚的な賑やかさ、圧倒的な盛り上がり。『キンキー・ブーツ』ほど万人受けするミュージカルもなかなかないだろう(ミュージカルファンの中では好き好き分かれるだろうが)。

 

ただ、リピーター?のお客さんが、楽曲のイントロから豪快に拍手しはじめるのと、ジョークに対して前のめりに笑うのは正直勘弁してほしかった。バラエティ番組の収録じゃないんだから。歌も始まってないのに拍手とか、醒めるから止めて……そういうのは自然発生的だからいいんじゃないの。「私、知ってる!」ってアピールしたいのかな。全く意味がないと思うけれども。