9月28日に、ファッションジャーナリストの久田尚子さんがご逝去されました。
文化出版局で、ミセス、ハイファッションの編集長を歴任された方で
退職後は東京ファッションデザイナー協議会の議長をされていました。
私が文化出版局の就職試験を受けたときの面接官で、
当時から有名な雑誌編集者のお一人だったので
ワタクシ、相当に緊張してましたが、何を聞かれたのかも覚えてます。
(その答えで、面接官全員に笑われたので、こりゃダメだ・・・とがっくりしましたが)
入局後、私は「装苑」編集部に配属になり、久田さんは「ミセス」の編集長だったので直属の上司ではありませんでしたが
新人研修で「編集者の心得」を話してくださいました。
いちばん印象に残っているのは
「仕事相手に“使う”という言い方をしてはいけない」ということ。
雑誌は、カメラマン、モデル、ヘアメイク、さまざまな作家さん、など
たくさんの方の力で出来上がっていくもの。
仕事を受けていただいているのだから、
「あのモデルを使う」などという言い方は絶対にしてはいけない。
仕事を依頼するうちに、「使う」という意識に陥りがちだし、
そういう言い方をする人もいるけれど、
依頼側が偉いという、失礼な考えを持ってはいけない。
そう、教わりました。
ストンと、はらに落ちた言葉でした。
今でもありありと、そのときの情景を思い出せます。
その後、久田さんは装苑と同じフロアのハイファッション編集長となり
お仕事ぶりを垣間見る機会が増えました。
よく通る大きい声での、指示、決定、議論・・・
いろいろ勉強させていただきました。
当時の、ファッションデザイナーとのやり取りのお話も
くらくらするほど刺激的でした。
真っ赤なスーツ、黒髪のボブヘア、赤い口紅で、いつも颯爽としてらした。
私もあのころの久田さんと同じくらいの年齢になり
本当にパワフルな方だったなぁと、体感として凄さがわかります。
ファッションジャーナリストの草分けとして活躍され
多くの後輩たちを育てられた久田尚子さん。
ご冥福をお祈りいたします。
※画像はお借りしました。ありがとうございます。

