いつも自己犠牲をしてしまう貴方へ
介護職をしているＢさんは、
いつも身を粉にして他人のために奔走してきた
自分のことは後回し。
「なんて面倒見のいい人なんだ」
親身になって世話を焼くから入居者の評価はいい。
が、それを見聞きしてる同僚はおもしろくない。
足の引っ張り合い、いわれのない中傷。
上司は自分の出世のことばかりが気になって、
今日も社長のご機嫌をとることにいとまがない
そんな理不尽な対応を受けても
いい返すわけでもなく
じっと耐える
頼りになるはずの旦那は酒を飲んだくれ、
家でゴロゴロ
親戚の困りごとも一手に引き受け
毎日、家事と育児と奔走し続けてきた。
睡眠時間を削ってまでも、
あっちの親戚の頼まれごとを届けに。
翌日は出勤前に具合の悪い義母の様子を見に行く。
休みの日も職場の行事に参加して、
朝から晩まで入居者の世話をする。
自分の時間なんてどこにもない
いつもいつも他人のため
彼女の唯一の楽しみは夜の食事
ビールとともに美味しいモノをたくさん食べる
酒の肴は上司や親戚の悪口
そんな毎日を送っていた矢先、
ガンが見つかる。
定年まであと2年だった。
ステージは軽かったから
食事療法でながらえて来たけど
数値は一向に良くなるどころか
悪くなる。
今は入院して治療を受けてる。
病気になって初めて、彼女は休養をとることができた
ストレスだらけの毎日は
いくら民間療法だろうが、
最新治療だろうが
自分の体に溜まる負のエネルギーにおっつかない。
なんで？
そこまでしなくていいよ
心配だよ
もう、充分すぎるほど頑張ってきたよ
自分の体を心をもっと労わってあげてよ
何度か伝えたけど結局は、
周囲のアドバイスなんてなんの力にもならない。
人の世話がやりたいことならいいけど
体を壊してまで、
自分を犠牲にして他人のために奔走することを
止められなかったのはなぜ？
それは「自分が何もせずに存在していることへの罪悪感」
いくら周りが止めたって、
頭ではわかってても、
深い意識には届かない。
役に立たないことが何より怖い
怖いから、断れない
自分の意見を言えない。
理不尽な対応にイヤって言えない。
周りは「これくらいならいいかな？」と
少しずつ用事を頼むだろうけど
頼まれる方の体は１つ
ご飯を作りながら、モノは届けにいけない。
玄関に来たお客さんの相手をしながら、
天ぷらは揚げられない
忙しいんだから少し用事を断ればいいのにと
傍は思うけど、
役に立とうとすることで自分の存在意義を
見出そうとしている人にとっては、
どんなに忙しくても、理不尽でも、寝不足でも、
ストレスが溜まっても
当てにされないことの方が恐ろしいのだ。
そんな生活を続けてたら強制終了がかかる。
ゆっくりと時間をとれた今
彼女は言う
体を壊してまで、尽くし続けることを
やめられないくらい怖かった
怖い思いをするくらいなら、
自己犠牲をしてた方がいいと
選択し続けてきた結果が今です
ここまでにならないと、立ち止れなかったんだろうな・・
病気も今、うまくいかない出来事も
わたしのことを考えてくれたことだったんだと思う
今は自分を労わっています
怖かったね
怖かったね
何度も自分を自分に声をかけてあげながら
今まで自分を粗末にしてきたけど
これからは自分を一番に
ゆっくり時間をかけていこうと思います。
この先の不安もときに頭をよぎるけど
人生のなかで一番、穏やかな気持ちになってる
彼女は徐々に回復している
私達が生まれてきてすることは、たった１つ
自分を生きること
自分を最大限に生きることにエネルギーを費やすこと
今、自己犠牲をやめられない人へ
明日、死ぬとしたらこのままでいい？って
自分に聴いてみて欲しい。
この世界を過ごす期間は無限じゃない
いつ、やめるのかは自分しか決めれない
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