前回、「もう一つのウサギ島」のことを記載しましたが、そういえば「ウサギ島」といえば・・・




 消滅してしまった「うさぎ島」もありました。とはいえ島自体が消滅したわけではないのですけど。


 それは愛知県・西尾市(旧・幡豆郡幡豆町)にある「前島」です。


 調べてみると、昭和31年に名鉄観光がもう一つの島「沖島」(さるが島)と共に学術目的(生態研究)で開園したようです。追って示しますリンク先の映像には当時(昭和37年)のこの「うさぎ島」の様子が映されており、もしかしたら大久野島より先に「うさぎの楽園」として周知されていたのかもしれません。

 その映像を見る限りでは、どうもこの島のウサギ達はほぼ完全給餌だったように思われます。ウサギ達の食用となりそうな草木がこの島にあるようには感じられませんし、毎朝大量のキャベツや菜っ葉を運搬していたとのナレーションがあり、さらに「水入れ」と思われるようなモノも映っています。

 また、ナレーションによるとボスが存在するグループコミュニティができているということで、その様子は映像からはあまり伺えませんが・・・大久野島のウサギ達にそれは見られず、そこが大久野島のウサギ達と違う点かもしれません。

 当初8種類・300羽のウサギが放たれたとのことで、その「8種類」についてはノウサギ、アンゴラウサギなどとWikipediaに記載されていますが、映像には「日本白色種」らしき特徴を持つ大型ウサギも映っているのが確認できます。


 たまたまといいますか、学生時代に当方、この「うさぎ島」「さるが島」への渡船乗り場前にある宿泊施設に泊まったことがありまして・・・小さな港町なのに、何台もの観光バスが来ていたのが印象に残っています。


 そして平成9年、観光客の減少により「うさぎ島」と「さるが島」は閉園となってしまいました。


 「うさぎ島」にいたウサギ達は近隣の小学校や動物園等へ譲渡され、「さるが島」のサルは犬山市にある日本モンキーパークに引き取られたようです。


 現在その「うさぎ島」には、ウサギはもういませんが・・・

 それでもどんな島だったのか見たい!ということで、2年ほど前(2013年)に訪問しました。



 これが「うさぎ島」かぁ・・・ (左は「さるが島」)




 トンボロ現象により、干潮時は歩いて渡れます。


 この時は満潮へ向かうタイミングのようで、この日、陽があるうちに渡ることはできないことを悟りました。

 とりあえず海岸線に近づいてみると・・・ん?

 立ち入りを拒むかのようにネットが、海岸線に沿って張り巡らされていました。
 

 ここは潮干狩り場でして、どうもアサリなどを盗掘されないよう、簡単に砂浜へ立ち入れないようにしている気配です。

 こういう場合、例え盗掘などする気などなくても、砂浜に入れば誰かしら住民が見ていて(すぐ後ろが住宅街になっています)、漁協に通報されかねないので無断での立ち入りは難しく・・・


 ならば潮干狩りの料金を払うか、現在うさぎ島に開設されているバーベキュー場を利用するつもりで渡船に乗って渡ろうと思ったのですが・・・

 不運にもこの時期は休漁期間中で閉鎖されており、「うさぎ島」への上陸を断念するしかありませんでした。

 

 もうウサギがいなくても、その「うさぎ島」がどんな島だったのか今でも見ておきたいと思っていまして・・・

 いつか潮干狩りを行っている時期に、再度訪ねてみたいと思っています。
 

 

  (中日映画社)


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