記載は順不同になるが、この話から書き始める。
俺は仕事の都合で上海に2ヶ月ほど短期駐在していたことがあり、ほとんどの海外即は上海で稼いだ。
これは上海で即った一人目の女の子の話だ。
「上海ナンパ基本情報」
その前に、上海ナンパの基本知識を少し整理したい。
ナンパには大きくストナン・クラナン・ネトナンがあるとして、どこの国でもネトナンが一番簡単だ。
恥ずかしながら上海ではストナン1、ネトナン9という結果しかあげることができなかった。
ただし、ネトナンに関しては多少現地の事情をつかんだところもあるので、どのようにアプローチすべきか、詳細な情報も含めて紹介できればと思う。
中国でネトナンする際、2018年時点のチョイスは大きく以下になりそうだ(陌陌など他のアプリも試したが、KTVへ誘導されるばかりなど、使用に耐えない)。
【Tinder】
・ほとんどの女の子は英語が使える(レベルには差があり)
・比較的身元がはっきりした子が多い(教育水準が高い)
・Tantanよりも即っ気の強い子が多い
【Tantan (探探)】 ※中国版Tinderで、機能はほぼ同じ
・英語ができないか、中国語でしゃべりたい子が多い(なので、中国語が全くできない人には厳しい)
・LiveチャットサービスやKTVへの誘導をする子もそれなりにいる
・意外と真面目な出会いを探している子も多い
9のネトナン即のうち、ふたを開けてみればTinder5・Tantan4という内訳であった。
うまく使いこなせれば、どちらも同程度の可能性があると言えるだろう。
「アポ、そして即」
さて、上海即一人目となったAkiの話を始める(なお、基本的に仮名で書く)。
台湾人/25歳/スト6/多部未華子似
なお俺の中国語はかなり我流で、初級者に過ぎないので間違いだらけかもしれないことはご容赦頂きたい。
そもそもこの案件は向こうが英語を喋れるので中国語を話す必要もなかったのだが、どのぐらい通用するかを知りたかったこともあり、アポ取り付けまでは中国語で行った。
しかし英語の方が中国語よりは得意なので、主導権を取るためにもアポ中はほぼ英語で通した。
俺:こんにちは~
俺:君の名前は日本人みたいだね
Aki:こんにちは~
Aki:適当につけただけの名前だよ
俺:すごく可愛い
Aki:はは
Aki:ありがとう
俺:君は台湾人?
Aki:あなたどうしてそんなに中国語うまいの?
Aki:うんうん
AKi:台湾から来ました
俺:俺の中国語はまだダメだよ
Aki:どのぐらい勉強したの
俺:大体三か月ぐらい
Aki:おお~
Aki:もう結構すごいよ
俺:電波がすごく悪いな(Tinderの送信状況がよくなかったので)
Aki:このアプリはいつも電波悪いよ
俺:WeChatでいい?
Aki:OK
かなりなんのひねりもない声掛けで少し恥ずかしいのだけど、到着直後だったのでまずは軽い気持ちで始めてみたものである。
中国でのメッセージアプリはWeChat(微信)一択なので、基本的にはどこかのタイミングでWeChatに移行し、アポを取り付けることとなる。
日本名をつけているだけあって親日かなということもあり、その後は日本式焼肉店でのアポを取り付けた。
メシの最中には大したことは話していない。
彼女はイギリスに留学経験があること、現在は外滩(上海の夜景が有名なところ)の有名なホテルで働いていること、両親も今は中国に住んでいることなど。
焼肉店は網を置く関係上、対面した時の距離がやや長く感じたので、彼女が昔少し勉強したという日本語の発音がよく聞き取れない風を装って途中で隣に移動した。
やはり対面するよりも横に並んだ方が心理的な距離を詰めやすい。
ひとしきり食べたところで、俺のホテルの部屋で飲みなおす?と伝えると「どこ?」と言うのですぐ近くだよと返した。
もちろん、アポは自室から近いところでしか組まない。
タクシーを呼び、5分ほど乗り部屋に入った。
コップに予め買っておいた梅酒を注いで渡すと、彼女が私がわからない日本語を喋ってみて、と言う。
「めちゃめちゃ可愛いね」と言ったら、「それはわかる」と笑った。
「上海にいるどこの女の子よりも可愛いね」と言ったら、「それもわかる」と、今度は声を上げながら笑った。
俺も笑いながら彼女に覆いかぶさってキスをした。待っていたかのようなキスで返してきた。
ひとしきりキスをしたあと、お姫様抱っこでベッドに連れていきセックスをした。
服を脱ぐと思っていたよりもぽっちゃりしていたけど、むしろ肉感的で自分好みだ。
二回セックスをしたあと、シャワーを浴びて寝た。
俺がシャワーを浴びて帰ってくると彼女はいびきを立てて寝ていた。
太っているといびきが大きいのかな、と思っているうちに俺も寝たが、あまりにうるさくて途中何度か起きた。
次の日も仕事だったので早く起きたが、疲れが残っていた。
また会おうねと言ってバイバイした。
「俺は女の子のことなんて何もわかってない」
上海に着いて一週間以内のことであった。
意外と簡単に即れるじゃん、と思った。
可愛かったしエロいからもう一回したいなと思ってそれから何度か連絡をとるが、いつも忙しいと言われた。
そして約3ヶ月後、俺が上海を離れる直前に、ザオラル半分でもう一度連絡をした。
俺:もう日本に帰るんだ。もう一回遊びに来なよ!
Aki:実は最近本当に好きな人ができたの
Aki:だからあなたのところに行って遊ぶことはできないの
Aki:ごめんなさい
俺:そうなんだ!
俺:それは素晴らしいね!
俺:ごめん、知らなかったから
Aki:全然大丈夫
Aki:だけど楽しんで!
俺:ありがとう!お幸せに~
そうか、そうだったのか。所詮Tinderでの出会い。
アポ当日も、俺がうまいことやって彼女を即ったわけじゃない。
彼女はまさにその日、セックスをしにきていたのだ。
そして、お互いの人生のタイミングがたまたま合っていたからその日俺は彼女とセックスができたのだ。
俺は彼女が好きだった。
面白くてかわいくて、俺の話を楽しそうに聞いてくれて、セックスに貪欲で少しぽっちゃりしたエロい身体が好きだった。
その彼女が、いま本当に好きな人ができたと聞いて嬉しかった。
幸せになって欲しい。
上海を去るその日、俺は空港でTinderを見返していた。
ふとAkiのプロフィールが目に入ると、そこにはこう書かれていた。
Not for fun (遊びじゃないです)
Looking for someone to spend Christmas with (クリスマスを一緒に過ごす人を探しています)
俺は女の子のことなんて何もわかっちゃいないんだ。
少し胸の奥が痛いような気持ちを感じながら、飛び立つ飛行機の中から上海の街を見下ろしていた。