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 (ŎᴗŎ)シカハタビ
今回の投稿は、Baurzhan  Bekmukhanbetさんの木製口琴演奏のYouTube動画と、次回の投稿で日本のzitherとカザフスタンのドンブラの比較をするための導入です。


/)ЧЧ/)
(6∀6)シカタケル
おーいあしべー
YouTubeアプリのおすすめにおまえがタイトルの翻訳をすっかり忘れている動画が上がっているぞー
Baurzhan  Bekmukhanbet氏が
2023年6月23日にYouTubeへアップロードした動画だぞー?
Ağaş şañqobyz (Bauyrjan Bekmuhanbet) Basqa ataularyn bılesız be?
⊂O–O⊃あしべ
そういえば忘れてました、ラテン文字表記だったんで翻訳が面倒で後回しにしてそのまま忘れた動画だわ、これ。
Google翻訳のカザフ語入力はキリル文字しか認識しないんですよね。

/")/") 
(ŎᴗŎ)シカハタビ
Steppe Sonsさんの新曲の字幕もラテン文字だから、あしべさんまだGoogle翻訳にかけていないでしょう?


そろそろカザフ語のキリル文字⇄ラテン文字の対応を覚えておかないといけませんよ?

⊂O–O⊃あしべ
え〜っとWikipediaのカザフ語アルファベットの記事を読みながら、キリル文字に対応するラテン文字に置き換えて…


ですけどねー大王さま大后さま、これ見るとカザフスタン政府は数年ごとにラテン文字表記の改訂を繰り返していて、覚えたところでまた別の表記方法に変わってしまうから、50歳オーバーのポンコツ脳みそじゃあ追いきれませんよ?

/)ЧЧ/)
(6д6)シカタケル
考察厨だろうが、そのくらいでぶーたれるんじゃねえ

⊂O–O⊃あしべ
くっ反論できん。考察厨はデータを取り込んでナンボ…
そうだ、Google翻訳にこのタイトルを《言語を検出する》モードでラテン文字表記のまま入力したらどうなるでしょうね?

/)ЧЧ/)
(6∀6)シカタケル
いいなそれ、あしべがキリル文字に直している間の暇つぶしになりそうだw
それではGoogle翻訳《言語を検出する》でを入力してみよう。
Google翻訳はこの文をトルクメン語と認識したようだ。

「Ağaş şañqobyz (Bauyrjan Bekmuhanbet) Basqa ataularyn bılesız be?」
トルクメン語-自動検出
「アシュ・シャンコビズ(バウイルジャン・ベクムハンベット) 他の父親を知っていますか?」

/")/") 
(ŎᴗŎ)シカハタビ
 (Bauyrjan Bekmuhanbet)の部分はBaurzhan  Bekmukhanbetさんのお名前のカザフ語ラテン文字表記と思われます。
だからGoogle翻訳への入力からはずしても大丈夫ですわよね。
それでGoogle翻訳《言語を検出する》で入力してみましたら、今度はアゼルバイジャン語と認識したようです。

「Ağaş şañqobyz
  Basqa ataularyn bılesız be?」
アゼルバイジャン語-自動検出
「我々は満足している
   他の保護者を知っていますか?」

なお当ブログでは『TURAN ethno-folk ensemble』のメンバーのお名前の表記については、こちらの概要欄を基準にしております。

/)ЧЧ/)
(6∀6)シカタケル
Google翻訳《カザフ語》入力設定で翻訳させてみようか

「Ağaş şañqobyz
  Basqa ataularyn bılesız be?」
原文の言語: アゼルバイジャン語
「ウッド・シャコビス
   他のアタウラリンを知っていますか?」

と出てくる。
どうやらGoogle翻訳はカザフ語ラテン文字表記をアゼルバイジャン語と認識するらしい。

⊂O–O⊃あしべ
は〜い、動画タイトルのキリル文字への置き換えが終わりました。人名部分は除きました。

「Ağaş şañqobyz
  Basqa ataularyn bılesız be?」
「Ағаш шаңқобыз
Басқа атауларұн білесіз бе?」

Google翻訳《言語を検出する》設定でこれを翻訳させますよ?
カザフ語-自動検出
「木製スキー板
他の名前を知っていますか?」

Google翻訳《カザフ語》入力設定で翻訳させますよ?
「木製スキー板
他の名前を知っていますか?」

/)ЧЧ/)
(6∀6)シカタケル
шаңқобызだけをGoogle翻訳してみたら、どうやらGoogle翻訳は口琴をスキーとみなしているようだなw

шаңқобыз
私たちはスキーをします

まぁともあれ、そのあたりを微調整してこの動画のタイトルを、翻訳するとこうなる。
「Ağaş şañqobyz (Bauyrjan Bekmuhanbet) Basqa ataularyn bılesız be?」
「木製口琴 (Bauyrjan Bekmuhanbet)他の名前を知っていますか?」

⊂O–O⊃あしべ
他の名前ですか。
そういえば、この口琴は日本の北海道の先住民のアイヌのムックリに似ているような気がする。



https://commons.m.wikimedia.org/wiki/File:Mukkuri.jpg#mw-jump-to-license
public domain

/)ЧЧ/)
(6∀6)シカタケル
Wikipediaを見たら、今時分のムックリは竹製らしいぞ

あとこの論文で、昔のムックリは木製だったが現代では竹製が主流らしいことが書いてあった
口琴の表象と伝承 
――アイヌ民族のムックリが演奏され続けるということ――
三宅 千夏 著

⊂O–O⊃あしべ
竹製なんですか?
ムックリを売っているサイトを見てきましょうかね…
…ああそうですね、ムックリを販売しているサイトを見て回ると、竹製の表示しか見当たらないです。
ムックリは木製ではないらしいのならば、残念ですがBaurzhan  Bekmukhanbetov さんが演奏しているのはムックリじゃあないですね。

/")/") 
(ŎᴗŎ)シカハタビ
木製の口琴でしたら、バシコルトスタンの木製の口琴agas kumydh (агас кубыз)の紹介がこちらの論文にあります。

東京音楽大学付属民族音楽研究所刊行物リポジトリ
アジアの発掘口琴チェックリスト (2):薄板状の口琴 (2)
直川礼緒 著

YouTube動画を検索してみると、この口琴は右手で引っ張る紐が2本あるタイプでした。

ИЛЬЯ МЕТЛИНг Уфа играет на башкирском пластинчатом агас кубызе с нитью
Башкирский Агас-кубыз. Деревянный кубыз
しかし動画でBaurzhan  Bekmukhanbetovさんが演奏している口琴の紐は1本なので、agas kumydh (агас кубыз)でもなさそうですわね。

⊂O–O⊃あしべ
うーむ、Baurzhan  Bekmukhanbetov さんの演奏している木製口琴の特定は難しそうです。

/)ЧЧ/)
(6∀6)シカタケル
さて唐突だが話を変えるぞ?
強引な方向転換だが投稿の最後にはBaurzhan  Bekmukhanbet氏に戻るからな? 

⊂O–O⊃あしべ
前回の投稿で「櫛の歯状の突起の琴」を発見したことをお話ししました。
この思いがけない発見にすんごく驚いたりしなければ、前回の投稿はこのように終わらせる予定でした。

/")/") 
(ŎᴗŎ)シカハタビ
ジェティゲンには有名な伝説がございます。
これから紹介するYedil Khussainov(Еділ Құсайынов)師の動画の曲には「Zhetygen(Жетыген)」と聞き取りができる歌詞がありますので、おそらくその伝説に由来する歌曲と思われます…

⊂O–O⊃あしべ
…のですが、後回しです。

/)ЧЧ/)
(6∀6)シカタケル
この楽器が紹介される時は必ず引用される伝説なんだが、このブログでは無視するw

/")/") 
(ŎᴗŎ)シカハタビ
無視してはいませんよw
この伝説を他の地域や出雲神話と付き合わせすると、共通する特徴がわかるのですが、それは将来の投稿の予定です。
まずはそのYouTube動画のリンクを貼りましょう。
Инструментал на концерте Айгуль Бабаевой.
⊂O–O⊃あしべ
この動画の01:20〜01:24頃に、Yedil Khussainov師が両手の人差し指を使ってジェティゲンの全ての弦を弾き鳴らす場面が映ります。
この奏法にご注目していただきたい。

/)ЧЧ/)
(6∀6)シカタケル
トゥバ人の民族楽器のчадаганで、同じ奏法の歌曲のYouTube動画があった。

"Хартыгай"- Исполнение на чадагане Заслуженный артист Республики Тыва Начын Чооду

⊂O–O⊃あしべ
両手の人差し指で全ての弦を弾き鳴らす奏法ですが、この奏法は日本の民族楽器である和琴やそれ以前の古代の琴では不可能なんです。
ジェティゲンもчадаганも、弦は平行に張られています。

ジェティゲン(Zhetygen/Жетыген)の画像

https://commons.m.wikimedia.org/wiki/File:Жетиген.jpg#mw-jump-to-license

(CC1.0)

чадаганの画像

https://commons.m.wikimedia.org/wiki/File:Чадаган.jpg#mw-jump-to-license
CC BY-SA 3.0

しかし、日本の古来の民族楽器である和琴や古代遺跡から発掘された埴輪の琴は放射線状に弦が張られています。

和琴の写真は浜松市楽器博物館で撮影しました。

和琴の全体図


和琴の奏者右手側


和琴の奏者左手側


以下の2枚はは埼玉県立さきたま史跡の博物館で撮影した埴輪の琴の写真です。



こちらは本庄早稲田の杜ミュージアムで撮影した埴輪の琴の写真です。


このように弦が放射線状に張られていますので、弦に対する右手の指先と左手の指先の間隔が同じになりません。
ですので、日本の和琴などのzitherでは両方の手の指先で同じように弦を弾き鳴らす奏法が使えないのです。

/)ЧЧ/)
(6∀6)シカタケル
そこで和琴などの奏法を見直せば、日本のzitherの奏法はluteのストローク奏法に近いのではないか?と当ブログは考えている。
カザフスタンの民族楽器ならば、ドンブラ(Dombyra,Домбыра)の奏法に近いということだ。

⊂O–O⊃あしべ
『TURAN ethno-folk ensemble』でドンブラといえば、Baurzhan  Bekmukhanbetさんの出番ですが、続きは次回の投稿でお話ししましょう。


/")/")    次回の投稿は