近畿・四国・九州・山陰 編 ~西へ~(1)1日目①は、→こちら
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続いて訪れたのは、長門國一宮 住吉神社です。


大阪の住吉大社が住吉三神の和魂を祀るのに対し当社は荒魂を祀るとされ、
これら二社に博多の住吉神社を加えて「日本三大住吉」といわれております。


長門一宮 住吉神社
御祭神 (本殿向って左から拝しまつる)
第一殿 住吉大神・荒魂
第二殿 応神天皇
第三殿 武内宿祢命
第四殿 神功皇后
第五殿 建御名方命
御由緒
今から一七八四年前、住吉大神の御 『荒魂』を鎮祭され、爾来、延喜式内・名神 大社、長門国一宮、国幣中社(明治四年)、 官幣中社(同四十四年)、神社本庁別表神社(昭和二十二年)として現在にいたる。
拝殿には『住吉荒魂本宮』の懸額がある。
御神徳
『荒魂』とは、積極果敢に物事を成就させ給う御神威の顕現であり、古来特に勝神としての信仰が強く、交通安全、(新車祓) 海上安全、厄祓、清祓等の祈願が多く、(特有性)家内安全、商売繁昌、五穀豊穣、 学力向上、当病平癒等はもとより(通有性)こうした『進路守護』の御神徳は、何時の世も高く仰がれるところである。
祭典 (主なるもの)
和布刈祭・旧元旦 御田植祭・五月第三日曜日
神幸式・九月秋分の日 河渡祭・十二月十五日
御齋祭・十二月八日~十四日 例祭・十二月十五日
御社殿 本殿(国宝) 拝殿(重文)外 別掲
宝物 銅鐘(重文) 唐鞍(重文)外 別掲
社叢 八〇余種の樹林(県指定) 別掲 -案内板より


愛敬のある狛犬の経緯
昭和十二年、愛敬のある青銅製狛犬が奉納
昭和十八年三月、軍需物資として徴用
昭和十九年九月、コンクリート製の複製狛犬建立
平成二十七年、青銅製狛犬復活(復元)


青銅製狛犬
狛犬は神域守護の神獣なることから威厳・畏怖の面容常なるが、当社の対は極めて愛敬・慈愛に満ち、更には青銅製で、全国でも稀なる狛犬であった。
しかるに、大東亜戦争し苛烈を極める昭和十八年三月、軍需物資として徴用され、爾来コンクリート製で複製されていたものの、終戦七十年を期し、青銅製復元の衆声に応へ、募財未だ道半ばなるも、参拝者の篤き御浄財により、往古の姿に復元、復活したるものである。
平成二十七年 八月十二日 長門國一宮 住吉神社 青銅製狛犬建立委員会
-案内板より


山口県指定文化財(天然記念物)
長門一の宮住吉神社 社叢
住吉神社の境内を覆いつくすように生い茂る樹林は、住吉神社社叢として古来より神域と崇められ保護されてきました。現在もほとんど人の手が加えられていません。
約九千平方メートルの社叢を形成している樹木の特色は、暖地性植物が多いことです。
とくに常緑広葉樹が大半を占めコジイを優勢種としてナナメノキ、ヒメユズリハ、タブノキ等の巨木の中に、イヌガシ、ヤマビワ、オガタマノキ…(略)
また、林床植物では、テイカカズラアリドウシ、ハナミョウガ等、四十一科八十種が繁茂していることが確認されています。
神社周辺の宅地開発が進んでいるなかで住吉神社の社叢は、付近一帯の山地とは植生が著しく異なり暖地性植物の特性を失わず、原始的植物景観を依然として保持している重要な文化財です。
山口県教育委員会 下関市教育委員会 -案内板より


阿吽が無くどちらも玉を含んでいる楼門手前の狛犬
(昭和五十六年(1981)10月31日建立)

楼門

楼門から臨む拝殿


国宝(建造物)
住吉神社本殿 一棟
九間社流造、正面五ヵ所千鳥破風附、檜皮葺
附 玉殿 五基、棟札 四枚
昭和二十八年十一月十四日指定
応安三年(1370)長門国守護大内弘世が再建、何度も修理が施されていますが、再建当時の室町初期の神社建築様式をよく留めています。
祭神を祭る本殿は、一間社流造の五つの社殿を相の間で連結した九間社流造の様式を採っていますが、正面に千鳥破風が設けられ、流造としては異例です。身舎側面は一間で、正面には浜床および浜縁が取りついています。
また、組物、軒廻り、蟇股(一部後補)などの構造意匠は非常にまとまりがよく、優れています。
重要文化財(建造物)
住吉神社拝殿 一棟
桁行三間、梁間一間、一重、切妻造、妻入、檜皮葺
昭和二十九年九月十七日指定
天文8年(1539)、安芸国(広島県)の戦国大名毛利元就が建立した、四方吹放ちの建物です。木鼻、蟇股、組物などの細部手法に創建時の特徴が見られます。
この種の拝殿を縦長に配置する例は少なく、本殿とともに貴重な文化財です。
山口県教育委員会 下関市教育委員会 -案内板より

拝殿(側面)

拝殿ない

本殿と拝殿


国宝の本殿は、正面に千鳥破風が5つ並び、一見すると
春日造に見えるが檜皮葺流造です。

楼門(社殿側)


長門国一宮 住吉荒魂本宮(住吉神社)
御朱印
つづく
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