ある日の僕は往診の為、車を走らせていた。
携帯鳴る。
車止めて、電話に出ると、
 「〇〇さんですか?」
「〇〇さんですか?」
僕「いいえ、違います。」
 「番号確かめさせてもらっていいですか?」
「番号確かめさせてもらっていいですか?」
僕「はい、どうぞ」
 「080-〇〇**\\@@ですか?」
「080-〇〇**\\@@ですか?」
僕「はい、それはこちらの電話番号です。しつれ・・」
 「あのぉ・・ちょっとだけいいですか?」
「あのぉ・・ちょっとだけいいですか?」
僕「なんでしょう?」
 「実は、今日姪っ子の結婚式なんです。」
「実は、今日姪っ子の結婚式なんです。」
僕「あ、おめでとうございます。」
 「いやあ、ありがとうございます。」
「いやあ、ありがとうございます。」
 「姪っ子というのはね・・・・・・・・・・」
「姪っ子というのはね・・・・・・・・・・」
・・・・・・延々と姪っ子の可愛さを語り、
 「聞いてくださって、ありがとうごぜます。
「聞いてくださって、ありがとうごぜます。
・・・・ところで、〇〇ホテルってどこですかね?」
僕「僕も千葉だし、よくわかりません」
 「いやあ、こまっだぁ」
「いやあ、こまっだぁ」
僕「駅の人か交番で尋ねてみてください」
 「そっか!そんだなぁ、んだらべし〇×▲□」
「そっか!そんだなぁ、んだらべし〇×▲□」
・・・・・・東北弁で全くわからなくなった。
僕「大丈夫ですか?」
 「・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・」
 「すすり泣き・・・あんだ、ほんど、いいひどだぁ。
「すすり泣き・・・あんだ、ほんど、いいひどだぁ。
どごさのひどだ?」
僕「千葉です。」
 「・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・」
僕「携帯の電池なくなりそうなので切りますよ。」
 「プー、プー、プー・・・・・」
「プー、プー、プー・・・・・」
な、なんだぁ?
ま、いっか。
10分位しゃべってたぞ!
ま、いっか。
ちゃんと、式場まで行けたかなぁ・・・・
知らない人なのに心配になった
往診のおばあちゃん家。
僕「遅れてすみませんでしたね」
ば「どうしたの?心配してたよ」
僕「間違い電話で、10分もしゃべってたから」
ば「間違い電話で?!」
僕「そうなんです、カクカクシカジカ・・・」
ば「せんせで良かったね、その人・・・」
おばあちゃん、ありがとう。
間違い電話で長話してしまう僕。
この後は、しばらくない。
ご静聴ありがとうございました。
それでは、皆さん、
       良い週末を・・・・・・・・・・・