2013年J2第36節 ヴィッセル神戸戦プレビュー | umibonzのスポーツめぐり旅

2013年J2第36節 ヴィッセル神戸戦プレビュー

【選手Mtgは明るい兆しにつながるか。初心に戻ってチームに強みを見いだすべき】

 1週間の海外出張により、海外でスカパーオンデマンドを見ようと思っていたが、海外では見れないんですね。。。確かに放映権のことを考えると、海外でセールスするチャンスがある訳だから、見れないのは当たり前だと後ほど勉強いたしました。その後戻ってきてようやく東京V・岡山の試合を昨日ようやく見ることができ、レビューができなかったことをお詫び申し上げます。

 東京V・岡山戦の印象をまとめると、以下の4点が気になった。まず、両試合とも出場した森本だが、森本が入ることによって何か新しいことにチャレンジしようとしすぎていることがきになった。森本は確かにケンペスよりも収まるのでくさびのパスを入れようという気持ちが強くなっていることは確かに気持ちはわかるが、そこでのボールロストが多く、特に岡山戦の2失点目3失点目はそこから出たカウンターを受けてしまっている。特に、得意でない人がとりあえず縦パスを入れると狙われやすく、リスクマネジメントと積極性のバランスを欠いてしまっていることが一番大きくコンディションを崩している要因だと感じる。

 そのパスを出しているのが中央の佐藤健太郎、勇人。そもそもこの二人は攻撃的パスを出せるプレイヤーではないので酷な所もある。本来であれば兵働がその役割なのだがコンディション不足。そうなると2トップのシステムは現状厳しいといってもいいだろう。鈴木監督もそういったところでトップ下につなぎのプレイヤーを入れていたのだろう。序盤は谷澤、途中から大塚がやっているが、そこが狙われどころになっているのも事実。前線のケンペスとボランチ以下の選手をつなぐプレイヤー、そこからラストパスを出せるプレイヤーがいないことが2番目の課題だろう。

 この二つが大きな要因で攻撃面が停滞しているといってもいいだろう。この二つの課題を解決しようと躍起になっていることにより、今までのストロングポイントだったサイド攻撃も陰を潜めてしまっている。特にサイドのプレイヤーを頻繁に変えたり、峻希の負傷によって大岩が入らざるを得ないことにより、鋭いサイド攻撃をできなくなっているのも事実。戦術米倉はわかっているがとめられないところがよかったのだが、素直に米倉に出さないシーンも見受けられた。

 この攻撃面の三十苦によって生まれるストレスやポジションの乱れによって、守備面のバランスが悪くなっていることも事実。特に気になるのは勇人や健太郎が攻撃に絡むことによって、中央部分がフリーになり、ボールを取られた後のカウンター時にプレスに行けていないところ。東京V戦の一点目はキムヒョヌンがもう少しつめていればあんなにいいシュートが打てなかった。岡山戦の1点目も中途半端なポジショニングからヘディングミスをしており、キムの存在によってカウンター時の不安はぬぐい去れない。3点目のカウンター時のポジショニングも、荒田へしっかりとマーキングしていけば、あのパスは出なかった。

 おそらく大きく4つの深刻な課題を抱えているジェフ。その際に気になるのは特にキムのフォローをしたり、声をかけたり、改善しようという意識や改善そのものが見られないところ。攻撃面も同じことを繰り返すのみで、前半と後半で改善するところがなく、交代の采配も意図が見えない、現れないことから監督への不安や不満がたまっているというところだろう。

 月曜日には選手だけでMtgを行った模様。山口智のコメントを見ると、単純なミスが起こっていたときに意思の疎通ができていなかったとコメントしている。問題は山積しているが、最低限これはしてはいけない、というところと、ひとまずこれからやっていこうってところをシンプルに2つ・3つ決めて、ひとまず同じ方向を見ることがファーストステップだと思う。

 個人的には、一つ目の課題は森本をしばらく辛抱強く使い続けて行くべき。岡山戦は点は入らなかったが何度かゴール前をこじ開けるシュートが見られた。クロスにあわせるシーンも可能性を感じる。プレーオフを見据えると森本は唯一上澄みが見られるプレイヤー。二つ目の課題は、リンクマンとして唯一希望が持てるのは町田。京都戦はガス欠したが、攻撃面のスイッチを入れられるのは今彼しかいないかもしれない。あるいは兵働をトップ下に入れるのも手かもしれない。3つ目は米倉をサイドバックに戻して、前に佑昌を入れて守備と攻撃のバランスを保つべき。左は峻希がいない以上、ビルドアップ役として谷澤を配置し、守備のバランスを意識させるべき。守備面はキムの為にとにかくカバーリングや距離感の意識をコーチングしていくしかない。個人的には竹内をセンターにおいた方がバランスがよくなると思うが。。

 選手のコンディションもあると思うので最後の段落の文章は個人的想像だが、とにかく上の4つのうち、2つぐらいは修正してほしいところ。神戸戦はどうこうというよりも自らが持つ課題を改善するべく戦ってほしいところ。それで勝つことができれば、神戸相手だし勢いがでるそんな気持ちで望んでほしいところだ。

【ついに首位の座についた神戸。堅守速攻を武器にするチームに千葉は付け入る隙を見いだせるのか】
<千葉対戦後の神戸の対戦成績>
H/A勝敗対戦相手結果得点者
18H千葉2-2イグァンソン,小川
19A栃木2-2小川x2
20H長崎2-0都倉,ポポ
21A熊本2-1小川、杉浦
22
A岡山0-1
23H愛媛2-0ポポ,都倉
24H富山1-0マジーニョ
25AG大阪2-3ポポ,田代
26H横浜FC1-0ポポ
27H栃木2-0田中、ポポ
28A岐阜0-1
29A山形2-3小川,マジーニョ
30H東京V2-1森岡,マジーニョ
31H福岡4-0森岡,杉浦,小川,ポポ
32A北九州3-2松村,ポポ,小川
33A長崎2-0森岡、小川
34H徳島3-2ポポ,小川,OG
35H水戸1-1マジーニョ
 神戸は22勝6分7敗の1位。得点63(2位)、失点35(1位)。対戦後も安定した戦いを見せ、ここ6戦負けなしだ。特筆すべきは得点力。失点が1位だが、最近好調なのはしっかり点を取って勝つことができているところだろう。攻撃の中心はマジーニョだが、ボランチのエステバン&田中がボールを奪取し、後ろでボールを回しながら、裏へ抜ける選手にロングボールを蹴り込むか、サイドを崩して得点を取る戦い方。とにかくカウンターの考え方がシンプル。ボールを取ってから裏へ抜ける選手に躊躇なくボールを入れてくる。そこでボールをキープできるところが個の力が大きいところだろう。プラスセットプレイでもしっかりと加点でき、カウンター主体の現実的なサッカーをするチームだ。個人的にはジェフがこのシンプルな攻撃サッカーをやっていくべきだと感じるぐらいだ。

 まずはボールを変なところで取られないことが大事だ。ボールを取られた後、ジェフのディフェンスラインの裏にシンプルに蹴ってくる部分をしっかりとケアできるかどうかがポイントだろう。またボールを回し始めたら、しっかりとリトリートして守備をして我慢していくことが大事だ。

【失点パターンはサイドからのクロスとセットプレイ。G大阪戦を思い出し、こちら側がカウンターを仕掛けたい】

 
 一方失点パターンはサイドからのクロスが多い。特にサイドからのクロスはディフェンス側でマーキングがずれることが多く、最近もクロスからの失点を喫している。まさにジェフのストロングポイントを生かしていってほしいところだ。そのクロスを上げる為に、トップ下の選手が是非とも米倉がオーバーラップをする時間を作るプレイを心がけてほしいところだ。噂によると兵働が先発とのこと。トップ下なのか、サイドなのかわからないが、絶妙なスルーパスを出して相手にプレッシャーをかけてもらいたい。兵働の攻撃が中途半端に終わらずシュートで終わればカウンターを受けることもない。チャンスは少ないがじれずにカウンターを狙ってほしいところだ。

 さらにセットプレイを狙っていくためにも、サイド攻撃からのクロスでCKを取る回数を増やしていくことも意識してほしい。強引にやりすぎるのではなく、現実的に堅実的に、とはいえ積極的に。バランス感覚を持って戦ってほしいものだ。

 大分がJ2降格が決まった。おそらくジェフが昇格していても同様の結果だったのではと考えると、とてもじゃないが今の状態はJ1にふさわしくない。ただまだまだ試合はあり、成長する場面は残っている。しっかりと現実をみすえ、前を向いて積み上げていくしかない。世代交代は進んだ。後はそれを融合させて、一段階上のチームに向かって、ひとつになるべきだ。

【先発予想】
----------------
------森本---- 
---------------- 
-谷澤-町田----兵働
---------------- 
----健太郎--勇人----- 
----------------
-大岩-山口智--キム--米倉-
----------------
-------岡本-------
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<控え>
SUB:大久保
SUB:竹内
SUB:鈴木
SUB:大介
SUB:佑昌
SUB:深井
SUB:ケンペス
参考記事:前回対戦レポ
参考記事:footballlab:ジェフ千葉プレビュー

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