病院へは、とにかく眠れる薬をもらおうと思っていきました。
眠剤なら、出産後の入院期間中もだしてもらってたので、授乳に影響ないだろうと思ったからです。
育児が辛いとか、息子がかわいくないとか、余計なことは言いたくないなって思っていました。
そんなこと思う自分がママ失格のような気がして恥ずかしかったからです。
待合室で待っていたら、看護師さんが来て
軽い問診を受けました。
看「今日はどうしました?」
私「息子が眠ってる時に眠れないので、お薬をだしてもらえたらなぁと思って来ました。」
看「授乳で睡眠不足ってことじゃなくて、全く眠ることができない?」
私「はい、毎日1時間とか2時間くらいしか眠れません。」
看護師さんは私の顔をじっと見た後、こう言いました。
「知らないうちに涙が溢れる?」
その言葉を言われた瞬間、何故か私は涙がこぼれそうになって、頷くので精一杯でした。
看護師さんは
「ここじゃちょっとあれだから、場所移動しましょうか」
と言って、個室に連れていってくれました。
看「思ってること、感じてること、全部言ってごらん?心がぐちゃぐちゃで上手く言えないかもしれないけど、思いついたことだけでもいいのよ。」
私「よく分からないけど涙がでます。夜眠れないのが辛いです。」
看「夜眠れないのは、何か考えごとをしたりするからなのかな?」
私「はい。あの…その…産まなきゃよかった…とか…。」
これは一番言うのをためらったけど、ここまできたら一層の事全部話してしまおうと思いました。
看「そうね。そう思っちゃうね。だって得体の知れないものだもんね。」
まさかの肯定に私はビックリして、ますます涙が溢れてきました。
看「泣きたい時は泣いたらいいよ。我慢する必要なんでないの。
産んだらみんなすぐお母さんになれるって言うけど、それは間違いよ。中にはなれる人もいるけれど、産んだからってすぐにお母さんにはなれなくてもおかしくないの。だって今まであなたはあなたとして生きてきたんだもの。」
私は頷きながら、ますます泣いてしまいました。
息子を産んでから、自分の生活が一変して、今まで自分のものだったものや時間を一気に失ってしまったことを辛いとか感じていました。
看護師さんの前で泣いてしまったのは、
息子を産まなきゃよかった、私はママに向いていない、ママになれないって思うことを後ろめたく思っていた自分を、まさか理解してもらえるなんて思いもよらなかったからです。
そして、私は吐き出すようにして、自分の気持ちを正直に看護師さんに話しました。