私の帝王切開経験は3回。
その内2回は緊急帝王切開。
まだ記憶に鮮明な3回目の帝王切開は、一応予定帝王切開。
私は超緊急帝王切開ではなかったから、傷口は全て横切り。
緊急帝王切開も予定帝王切開も私の場合は全て同じように
進んでいったので、その様子を徒然と。
①まず麻酔は、腰椎麻酔です。
脊髄くも膜下麻酔というらしいです。
1、2回目は緊急だったので、救急車で病院に着いた途端
洋服を脱がされ点滴をぶち込まれ、あっという間に麻酔まで。
そして手術が始まった。
3回目は、初めて順序良く進んでいき手術室まで歩き、
手術台に自分で昇り麻酔科医がリラックスさせてくれて
麻酔導入。でも3回目が一番痛かった…。
多分2回とも常位胎盤早期剥離の痛みの方が強くて、
麻酔される痛みなんて全く感じてなかったんだろうなと
今は思うけど(汗)
まず、膨らんだお腹に両足を折り曲げてくっつける感じにする
ように指示されます。体育座りを横向きに寝ながらやってると
想像してください。麻酔を入れて暫くすると足がジーンと痺れて
きます。そして、麻酔科医にアルコール綿?を首元やお腹に
こすりつけられて「これ冷たいですか?」と聞かれます。
触られた感覚はあるものの、冷たいと感じなくなったら
いざ手術開始です。
②そして、まな板の上の鯉状態で手術が始まります。
意識が鮮明だから、手術道具の音やら会話やら全て聞こえます。
1回目は助産師さんが私の手を握り、「大丈夫ですよー」と
励ましてくれました。
2回目は「頑張りましょうね!」と助産師さんに言われ、
麻酔科医の方々は(2人いた)私の頭上で新車についての
話を始めました(苦笑)
3回目は、麻酔科医の方々が私の不安をかき消してくれようと
したと思うのですが、「お子さんの名前はもう決めてるんですか?」
とか「上のお子さんは男の子ですか?女の子ですか?」と、
質問攻めで答えてるうちに、「赤ちゃんでます」という先生の
声が聞こえました。
でもこれは友達の経験談を聞いていると様々なようです。
誰も喋らずしーずかな雰囲気のまま子供が産まれたと
いう子もいます。
③私の子供は出産後はすぐ保育器に入りました。
1回目は、保育器越しに見ることも不可(私の記憶があやふや)
2回目は、仮死状態のため、先生が慌てていたので当然
私の元には来ず、そのままNICUへ。
そして3回目は、小さすぎて産声は聞けないと思いますと
断言されていたので、私のもとに来ないと思ったら、
産声を上げてくれたので小児科医の方が子供の状態を
落ち着かせてくれて私のもとへ連れてきて頬っぺたに
ペタっと子供を付けてくれました。
(もうその時は私の涙腺大崩壊中なのはいうまでもなく)
④赤ちゃんが産まれた後の方が処置の方が長いです。
切ったところをまた再度縫合していくのですが、
痛みはないけど色んな感覚を味わいます。
その感覚が私は気持ち悪くて仕方なかったです。
3回目の手術は事前にお願いしていたので、
子供が産まれた後は麻酔で眠らせて貰えたのが
非常にうれしかったです。
⑤術後は麻酔が覚めてから痛みとの戦いが始まります。
ジーンとしてた足の感覚が徐々に戻り、不快感と痛みが
襲ってきます。しかも後陣痛の痛みなのか術後の
傷の痛みなのか訳が分かりません。
痛み止めは我慢せず、看護師さんにお願いした方が
良いです!痛いー痛いー!と年甲斐なく騒いでも
恥ずかしいことなんかありません!
ここまで来たらなんでもこいです。
足には血栓予防のフットポンプを付けられ、腕には点滴、
膀胱には尿管、胸には心電図という状態ですから、
怖いものなしです。
定期的に看護師さんが子宮の戻りと、悪露の様子を見に
来てくれますが、お腹押されると激痛が走ります。
「少し休みましょうね」と言われても、私は麻酔から覚めた
あとは眠れず、ウトウトした状態で翌朝を迎えました。
⑥歩行訓練が始まります。
手術翌日から歩行開始です。
こんなサイボーグみたいな状態で歩けるわけがない!!と
大概の人は思うはずですが、歩行が出来てトイレに行ける
ようになると尿管もフットポンプも心電図も外してくれます。
私の場合、1、2回目共に翌日は歩行不可(貧血が酷すぎた)
翌々日からフラフラ状態でなんとか上半身を起こした。
歩こうかなという気には更々ならず…
今でも鮮明に覚えてるので、よっぽど酷かったんだなと
改めて思う。3回目は既に書いた通り、翌日からすんなり
立てたので(それでも傷は痛い)自分でも驚いた。
看護師さんがつきっきりで、歩行訓練してくれるので
有難かったです。
⑦日常と母乳育児へ。
一度立ててしまえば、あとは日数を重ねればとても楽に
立てるようになります。腸の動きを確認され
(オナラが出たかどうか)食事も普通食になり、
母乳育児が始まります。私は3人ともNICUでお世話に
なっているので、搾乳が始まりました。
⑧退院前診察を受けて退院へ(術後1週間前後)
退院前診察で血液検査、尿検査、体重を測り問題なければ
退院できます。退院前にお祝い膳が出るようですが、
私は高血圧のため管理メニューだったので1度もお祝い膳を
食べたことがないです(涙)
ザーーーーーっと書くと、こんな感じで過ぎていきますが
開腹手術なので、とでも怖いのは事実です。
帝王切開は楽でいいねなんていう人がいるようですが、
とんでもない!回復には時間がかかるし、術後の痛みは
経験した人にしかわからない恐怖です。
これから帝王切開を控えている人には、赤ちゃんが無事に
産まれてくるための開腹手術!赤ちゃんに会える楽しみを
心に抱いて頑張ってくださいとエールを送ります。
私はもう今後出産することはありません。
卵管結紮を今回の帝王切開と同時に行いました。
年齢的にも精神的にももう無理だなと思ったので
先生から提案された時に、お願いしますと同意しました。
あと10歳若かったらもう1人位頑張ったかもしれませんが
ハイリスクで3人産めたことは奇跡だと思うので、
私の今後の人生は3人の子供のために捧げようと
思っています。