今だから知って欲しいこと
「アンナの戦争」
感想と本の紹介です。
始まりは、孫が祖母に学校の課題で、第二次世界大戦のことを聞かれたということをきっかけに、祖母が子どものころのことを話し始めます。
祖母=アンナは、ユダヤ人でドイツに住んでいました。すでにユダヤ人に対する迫害政策が始まっていましたが、アンナたちは無事でした。しかし、恐怖の夜がやって来て、両親はアンナだけでも逃すことにしました。
英国がビザなしで、子どもたちを引き取って、各家庭で預るというものがありました。これが、キンダートランスポート(子どもの輸送)です。
お話はフィクションですが、実際に経験した方から、話を聞いたりと、本当のことに近いお話で、リアリティーがあります。
戦争がテーマになると、悲しく厳しい内容が多く読み進められないことも多いですが、こちらは現代の話からの導入といい、ドキドキの展開も、主人公の強さも、読みやすく、グイグイ引っ張られます。
伏線の回収など、全てが上手くつながっていてよく出来た物語だと思いました。
ルビ(ふりがな)が全くないというわけではないので、6年生からおすすめしたいです。主人公もちょうど12歳です。
#羊の本屋 では、いつか在庫したいです。
#子どもの心に届く児童書
#児童書のある暮らし