生徒さんが簡単にリップスラーを演奏出来るようにするにはどうすれば良いかを常に考えています。
リップスラーは金管楽器の演奏で使用されるテクニックです。
バルブやタンギングを使用せずに、ある音を別の音に変更する技法です。
たとえば、1番のバルブで F からタンギングせずに音を B♭ (F より高い方) に変える。
これがリップスラーです。
リップスラーは金管演奏において非常に重要なスキルです。
トランペットをより簡単に演奏したいと思った時、リップスラーを出来るようになる必要があります。
しかし、リップスラーを演奏することは初心者にとって非常に難しいスキルです。
リップスラーを演奏するには、唇、舌、喉を変えるなど、さまざまな方法があります。
これらの方法のいずれかを使用してもリップスラーをやることができます。
ただし、強く吹いても音を変えることはできません。
強く吹いても音は高くなりません。
リップスラーで音を変えようとした時に引っかかる様な感じがある時は、たいてい強く吹いているときです。
強く吹いた時にたまたま唇などに力が入りその結果として音が変わります。
しかし、多くの初心者の方は、強く吹けば音が高くなる、と勘違いしています。
これは誤解です。
強く吹いても音の変化には影響しません。 この事実を踏まえて練習を始めましょう。
まずはタンギングで倍音を練習するのがおすすめです。
練習パターンは自由ですが、1番ポジションと3番ポジションで低音D(第3倍音)と中G(第4倍音)を練習することをお勧めします。
C(第二倍音)とG(第三倍音)を開放で演奏するより簡単に演奏できます。
快適に演奏できるまで、100 回またはそれ以上、必要なだけ練習してください。
その後、タンギングとスラーを交互にやってみて、感覚の違いを見つけてみましょう。
次に、相違点を修正して、同じように感じられるようにします。
タンギングとスラーの感覚の違いがトラブルの原因となります。
良いリップスラーが出来るようになったら、バルブポジションを1,3~0(半音階のステップ)に変更して高音域に上げて行きましょう。
強く吹く以外の方法なら音を変えることができます。
私は20代の頃は唇を使ってリップスラーをやっていましたが、今は違います。
唇、舌、喉、何でやっても構いません。あなたにとってベストな方法を探してください。
しかし、強く吹いても音は上げる事はできません。
リップスラーを改善するには最初のステップが最も重要です。
良いリップスラーを出来る様になるために多くの時間を費やしましょう。
2 つの音符で適切なリップ スラーができたら、リップ スラーにもう 1 音音を加えてみましょう。
上のセクションでは 1,3 のポジションでリップスラーを練習しましたが、今回の練習でも同じポジションを使い続けます。
加える音はB(第5倍音)です。
第3倍音から第5倍音までの1,3ポジションのリップスラーを演奏する場合、開放で第2倍音から第4倍音をリップスラーするよりも音間隔が狭いため、3つの音のリップスラーの練習には1,3ポジションを使用することをおすすめします。
3つの音のリップスラーが問題なく演奏することができれば、リップスラーの基本的なテクニックが身につくと思います。
良い演奏感を得るためには、上で説明している練習と同じ注意点を守る必要があります。
多くのトランペット教本にはリップスラーのパターンが多数掲載されており、どのパターンを使用するかは自分で選択できます。
ただし、最初はシンプルなものを選択する事をおすすめします。
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