先日、息子(6歳)との踏切待ちで、電車がテーマの興味深い会話がありました。
電車好きのお子さんをお持ちのママなら、踏切待ちがちょっとしたイベントになること、ありますよね。
この日も、特急電車が目の前を通り過ぎていくのを息子と見ていたんです。すると、息子が「特急だ。あれ、間違えたのかな?」とポツリ。
「どういうこと?」と聞くと、「だって、さっきあっちに行った特急がまた戻ってきたから」と教えてくれました。
よく見てみると、先ほど下っていった特急列車と同じ色の特急列車が、上り線を通っているところでした。
子どもには、下りの電車と上りの電車が、同じ電車が方向を間違えて戻ってきたように見えたんですね。大人が思いつかないような、本当に面白い発想です。
私は否定をせずに、「間違えたのかもしれないね。でも、特急列車はスピードが速いから、今からでも間に合うかもね」と返しました。
この返答が正解だったかは分かりませんが、子ども独自のユニークな発想を大切にしたいなと思っています。
今回は、この時の会話から気づいた、子どもの発想力を育むことの魅力についてお話ししたいと思います。
子どもの「間違った」発言を訂正しないことの、3つの素敵な可能性
子どもの発言を聞いて、「それは違うよ」と即座に訂正したくなることってありますよね。でも、ちょっと待ってみましょう。子どものユニークな発言を訂正しないことで、子どもの成長に良い影響があると考えます。
1. 探求心と想像力が育まれるかも
子どもの発想って、本当に自由ですよね。
「雨が降っているのは空が泣いているから」
「太陽は夜になったらお月様になる」
大人からすると突拍子もない考えでも、子どもにとっては大真面目。
このような発言を否定せず受け入れることで、子どもは「自分の考えには価値がある」と感じ、さらに深く考えようとするかもしれません。
「どうしてそう思うの?」と問いかけることで、子どもは自分の考えを言語化しようと努力します。すると、「空が泣いているのは、悲しいことがあったからだよ」などと、どんどん想像力が広がっていくように感じます。
このプロセスは、まるで子どもが自分だけの物語を創り出しているかのよう。この物語を一緒に楽しむことで、子どもの探求心と想像力はさらに豊かになるかもしれません。
2. 自信と自己肯定感が高まるかも
自分の発言を否定されることなく受け入れてもらえる経験は、子どもに大きな安心感を与えると思います。
「ママは、僕の考えをちゃんと聞いてくれる」と感じることで、自己肯定感が育まれる可能性があります。自己肯定感が高い子どもは、新しいことにも臆することなく挑戦できる力が身につくかもしれません。
また、もし「間違った」発言でも、それをきっかけに新たな発見をすることもあるようです。たとえば、「特急が戻ってきた」という発言に対して、「どうして戻ってきたと思う?」と問いかけると、「うーん、おもちゃの電車みたいに、線路の途中で方向を変えられるのかな?」などと、さらに考えが広がっていきます。
このように、間違いを恐れずに自分の考えを表現できることは、子どもが社会に出たときに、新しいアイデアを恐れずに提案できる力につながるかもしれません。
3. 親子のコミュニケーションが深まるはず
子どもの発言を否定せずに受け入れることは、親子の信頼関係を築く上でとても重要と主もいます。
子どもは、「こんなこと言ったら笑われるかな」「間違っているって言われたらどうしよう」と不安に思うことなく、自由に発言できるようになるでしょう。
これにより、親子間の会話が弾み、子どもは自分の気持ちや考えをオープンに話してくれるようになる可能性があります。
普段の会話の中で、子どもの意外な一面や、興味のあることを発見できるかもしれません。踏切待ちのわずかな時間が、子どもの世界観を覗く貴重な時間になるかもしれませんね。
もし、子どもが間違ったままだったら?
「でも、間違ったことを教えずに放っておくと、間違ったまま覚えてしまうのでは?」と心配になりますよね。
もちろん、危険なことや、どうしても正しい情報を伝える必要がある場面もあります。そんなときは、子どもの考えを尊重した上で、さりげなく正しい情報を付け加える工夫をしてみましょう。
たとえば、「特急が戻ってきた」という発言には、「そうだね。でも、実は電車には『上り』と『下り』があって、別の電車が走っているんだよ」と、やさしく教えてあげます。
このとき、「それは間違いだよ」と頭ごなしに否定するのではなく、「そういう見方もできるね」と一度子どもの発言を受け入れることが大切です。
子どもが自分で「あれ、違うのかな?」と気づくように、少しヒントを与えるのも良い方法ですよね。
まとめ
子どもの自由な発想は、大人にはないユニークな視点から生まれる宝物です。
「それは違うよ」とすぐに訂正するのではなく、まずは「そう思ったんだね」と共感し、一緒に子どもの世界観を楽しんでみましょう。
そうすることで、子どもの探求心や想像力、自己肯定感が育まれ、親子の絆も深まるかもしれません。
「正解」を教えることだけが子育てではありません。子どもの豊かな発想力に寄り添い、一緒に発見や驚きを分かち合う時間も大切にしたいですね。
次に踏切待ちをしたとき、息子はどんな面白い発言をしてくれるか、今からとても楽しみです。
あなたのお子さんは、最近どんなユニークな発言をしましたか?ぜひ聞かせてくださいね。