5月も終盤、新緑が目にまぶしい今日この頃。皆様、いかがお過ごしでしょうか?
我が家はといえば、相変わらず子どもたちのエネルギーに振り回され、親のHPは常に赤ゲージです。
そんな我が家で、私が密かに、そして大々的に力を入れているのが**「自己学習(自学)」**!
「自分で考え、自分で学びを深める力」を身につけてほしいと願う親心、もはや執念と言い換えても差し支えありません。
その甲斐あってか、なんとですね、わが子たち。
- 小学6年生の長女
- 小学2年生の二女
- 小学1年生の長男
この三者三様、見事に5月の時点で自学ノートを1冊完走いたしました!パチパチパチ!(自分で拍手) いやー、頑張ったね、みんな!
ノート完走の裏に隠された「親のジレンマ」
しかし、です。この「ノート完走」という輝かしい実績の裏には、親である私の、ある種の**「ジレンマ」**が隠されているのです。
特に気になっているのが、我が家の小学2年生の二女。
彼女は本当に、おしゃべりが大好きで、常にニコニコ。天使のような笑顔で、家族はもちろん、お友達からも「優しいね」「可愛いね」と言われる人気者です。
コミュニケーション能力は抜群で、まるで会話の達人。大人顔負けの語彙力で、時には私もハッとさせられるような気の利いたことを言ったりします。
ところが、です。いざ文章を書かせようとすると、途端に**「文章力迷子」**に陥ってしまうのです。
例えば、自学ノートに書かれた彼女の日記。
「きょうはこうえんにいきました。たのしかったです。」
……うん。そうだね。公園に行ったんだね。楽しかったんだね。その情報、確かに受け取ったよ。でもね、パパは知ってるんだよ、君がブランコで空まで飛べそうなくらい漕いで、鬼ごっこで汗びっしょりになって、そこら中の草花を集めていることを、それはもう満喫していたことを! なのに、なぜそのキラキラした体験が「楽しかったです」の一言で終わってしまうのか、パパは涙目だよ、と。
集中力という名の「迷子センター」行き
彼女の文章がシンプルすぎる理由。それは、おそらく**「集中力の欠如」**にあるのではないかと、私は睨んでいます。
彼女は、何かを書き始めるとすぐにペンが止まります。
そして、遠い目をして宙を眺めたり、突然鼻歌を歌い始めたり、はたまた消しゴムで自分の爪をゴシゴシし始めたり。
まるで、集中力という名の「迷子センター」で、彼女の集中力が迷子になって届出を出しているかのような状態。どこか遠くに行ってしまって、なかなか戻ってこない。時には、もう別の惑星にワープしてしまったんじゃないかと心配になるほどです。
「書くこと」に対する抵抗感があるというよりは、**「書くことに集中を持続させること」**が難しい様子。お話はあんなに上手なのに、それを文字に落とし込む作業になると、どうにもこうにもエンジンがかかりにくいのです。
長女(6年生)は、一度集中すると周りの音が聞こえなくなるタイプ。彼女に話しかけても「え?何か言った?」とボーッと返されることもしばしば。
一方、長男(1年生)は、まだまだ集中力の持続時間は短いものの、とにかく書くことが大好き。ひたすら同じ文字を書き続けたり、ポケモンの絵を模写したり、彼なりの集中を見せてくれます。
そんな中で、次女だけが、まるで砂漠に水を撒くかのように集中力が拡散していく様子を見せるのです。
文章力アップの道しるべ:俳句という名の救世主?
このままではいかん! と思い立ち、先日、このブログでも少し触れましたが、彼女の文章力、そして集中力アップの起爆剤として、**「俳句」**を検討し始めました。
なぜ俳句なのか?
それは、俳句が「五・七・五」という限られた文字数で、五感を使い、状況や気持ちを凝縮して表現するという特性を持っているからです。
「公園が楽しかった」ではなく、
「ブランコの 空に届きそうな 笑顔かな」
とか、
「汗びっしょり 鬼ごっこ後の 水の味」
のように、短い言葉の中に、具体的な情景や感動を詰め込む練習になります。
これなら、集中力が迷子になりがちな次女でも、比較的短い時間で完結できるのではないか? そして、一つ一つの言葉を選ぶ作業を通して、自分の感じたことを深く掘り下げ、表現する楽しさを味わえるのではないか? と、淡い期待を抱いています。
季語を通じて季節の移ろいを感じたり、身の回りにある小さな発見に目を向けたりする機会にもなるでしょう。何より、正解がない創作活動なので、彼女の自由な発想力を伸ばすことにも繋がるはずです。
さあ、言葉の冒険へ出発だ!
もちろん、すぐに劇的な変化が現れるとは思っていません。むしろ、最初のうちは「パパ、五・七・五って何?」とか、「季語って美味しいの?」とか、そんな質問攻めにあうことでしょう。そして、また集中力が迷子になることもあるでしょう。
でも、それでいいんです。焦らず、彼女のペースに合わせて、まずは**「書くことって楽しい!」**と感じてもらうことが一番。俳句という新しいツールを手に、次女と一緒に言葉の冒険に出発する準備は万端です。
もしかしたら、数年後には彼女が「今日の俳句は『集中力 どこか遠くへ 旅に出た』」なんて、自虐的な句を詠む日が来るかもしれませんね(笑)。それはそれで、面白い一歩かもしれません。
さあ、我が家の「集中力迷子センター」の主任として、次女の集中力(と文章力)が迷子にならないよう、そして無事に帰還できるよう、温かく見守り、時には優しく、時には厳しく(?)サポートしていきたいと思います。
皆様のお子さんたちはいかがでしょうか? もし、同じような「集中力迷子」のお子さんがいらっしゃいましたら、ぜひアドバイスをお願いします! そして、俳句の先輩方もいらっしゃいましたら、ぜひご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします!