小さなお子さんと、新しい曲をみる時には、
音を出す前に、まず楽譜を眺めて、
その曲のもつキャラクター(楽しい曲?寂しい曲?など)や、
強弱や、フレージング、指使いなど、
一緒に考えることにしています。
自分で考えて、また楽譜に書きこむことによって、
よりその曲への理解も深まり、
練習もしやすくなるんですよね。
何も考えずに音だけ追っていくのとでは、
仕上がりにもかなりの差がでますし、
なんといっても、曲を理解できると、
弾いてる本人もわくわくしますよね
最近、娘の弾いてる曲は「ぶんぶんぶん」
でも、生徒さんとは当たり前のようにやっている
前段階を省略して譜読みをしていました。
母、手抜きでごめんね。
案の定、ちっとも弾けるようにならないんです・・・
そこで、一からやり直しで、考えてみることに。
「最初は左手、音がひとつね。でも、
後半は和音になっているわよね。
どうしてかな?」
すると、すぐに答えが。
「最初は、ハチさん、ひとりぼっちなんだけど、
右のページはほら、お花が描いてあるでしょ、
お花にハチさんのなかまが集まってきたんだよ。」
お~なるほど!と思いました。
「でも、最初のハチさん、ひとりぼっちっていうと
寂しそうなイメージだけど、そうかな?」
「あ、笑っているね。いっぴきでもニコニコだね。」
「そうね。この曲は、さみしい曲じゃないよね。
最初のハチさんも、ニコニコして飛んでいるのね。
そして、後半は仲間があつまってきて、
より元気な感じなのね。」
「じゃあ、ハチさんの気持ちになって、もう一回
弾いてみよう!」
と言ったら、喜んで弾きだしました。
いつも、2回目はいや!と言って拒否していたのに、
こうして話し合っただけで、
子供のやる気は変わるんですね。
こちらがびっくりの瞬間でした。
それにしても、子供の感性って、すごいですね。
レッスンでも、意外な意見がよく出てきます。
こちらが当然、フォルテで終わるでしょ、と考えていても、
「最後は眠くなっちゃうから弱くなってピアノなの」
なんてことも
それも個性なので、ほとんどの場合、
否定せずにその子の思うままに弾いてもらっています。
自分オリジナルの表現。
これが大事。
生徒さんたち、またびっくりする解釈、
楽しみにまってるよ~