『師から学ばせてもらったこと(その1)』 | 梅の里自然農園便り

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「自然農」の田畑の様子と、「自然農」の世界を中心にお伝えしていきたいと思っています

僕が最初に川口さんに会ったのは1998年2月、

赤目自然農塾のその期のスタートの日でした。

自然農の学びはそこが始まりで、やがて2年遅れて漢方(古方)の方の

学びにも参加するようになりました。(以前の投稿参照)

そして、去年の3月の最後の漢方学習会まで、四半世紀にわたって

学ばせてもらってきました。

 

その間に学ばせてもらったことはほんとうに多岐にわたるものですが、

一番の要(かなめ)を挙げるとするならば、

『自然農も漢方も人が健康で幸せに生きていくためには極めて大事なことであること』

だと考えています。

そして、同時に、その二つのことは 頭や心で理解するだけでなく、

技術も含めてしっかりと身に着けていくことが肝心であり、

そのためには『学ぶ側の在り方』が最も大事なことだということも。

つまり、自然農は人に対しても自然界に対しても一切問題を招かない

唯一の農の在り方であり、漢方(古方)は、あらゆる人の全ての病に

対処できる素晴らしい治療体系であることは間違いがないことなのだけれど、

それを可能にすることができるかどうかは、

本人の境地の高さと、理解力や判断力も含めた、

『本当のこと』を見極めることのできる力(在り方)次第だということです。

 

言い換えれば、自然農も漢方も優れた刀には違いないのだけれど、

どんなに斬れる刀でも俗人にはなまくら(あるいは、むやみに人を傷つけてしまうもの)

にしかならないように、

両者ともに剣の達人になってこそその本来の威力を発揮させることができる

ものだということです。

 

なので、どちらも達人になるための絶え間ない修練を積んでいくことが

必須のことで、今の自分にはその修練がちゃんと続けられているのかを

折に触れ考えたりしつつの毎日を過ごしています。