umemonです。

美術館で監視員してます。

 

 

昨年のアルチンボルド展から興味が湧いた「クンストカンマー(驚異の部屋)」

その後、ちょこちょこと本を読んだりしていました。

 

そしたらまさに!

そのものの展覧会ポーン

 

「ルドルフ2世 驚異の世界」展

 

このブログでさんざん

事前知識やキャプションなどに頼らない鑑賞をお勧めしておきながら

矛盾してるんですが

この展覧会は美術作品以外の出品も多いようでしたので

この本を読んでから行きました。

 

現代人である(イコール歴史を俯瞰的に捉えている)建築家と

ルドルフ2世本人との対話を収めた本です。

 

つまり設定はフィクションですが

内容は主に建築史を中心にしたノンフィクション。

とても面白くて一気読みしました。

 

クンストカンマーを始め、美術品や生きた動植物まで集めた

ルドルフ2世について

「引きこもりのオタク」と評する向きも多々ありますが

この本の彼の語り口のせいか

高い教養を持ち、異なる文化の受容に寛大な姿の中に

悲哀のようなものを強く感じました。

(口調は創作なのにあせる

 

彼のコレクションに対する情熱は

現代人がフィギュアを集めるといったような

いつの世にもある収集癖と同じ、と思っていたら

今回の展覧会で

次元の違いを痛感することに真顔

 

大航海時代。

周辺諸国との覇権争い。

宗教対立。

 

皇帝としての責任と疲弊。

 

そこに集めようとしたのは一つの体系的な宇宙であった、と。

 

多くの知識人や芸術家を周囲に置いたとわかっていても

権力者の孤独、を感じてしまいます。

 

 

展覧会の感想ですが

展示している作品群に

実際にルドルフ2世のコレクションだったものは多くない印象でした。

どうしてこの作品が?と(不勉強な為か)分からないものもありましたし。

 

でも一部ではあっても

ルドルフ2世(や、その時代)の嗜好や興味が覗ける展示でしたウインク

 

個人的には

先述の本の中で

ルドルフ2世が「二流の画家であり、二流以下の作品だ」と言い放った

旧実弟所蔵の2点の作品があり

尚且つ図録の表紙になっていたことが面白かったですニヤニヤニヤニヤ

 

 

渋谷東急文化村にて'18.3.11まで。

音声ガイドは借りませんでした。

作品キャプションが多い展示でした。