翌朝の3日間は練習試合で、県内の端の山の方へ移動だった。


 朝の6時に起こされた私は、まっさきに朝食を”あいつ”のところに持っていく所から始まる。


 一日の練習内容を聞くのが日課で、朝からはさすがにはなかったが、今日はちがった。


 一回そういうことがあると、男は自分の女のように扱い、本当に馬鹿な動物だと感じる。


 「今日もいい胸しているなぁ~、ちょっとこいよ。」


 のんだくれの親父みたいな、朝からは少々、歯向かいながら、冗談まじりながら交わせばいいのに


 「止めてください。もう、学校でる準備がありますから…」


 こんな、冷たい態度をとろうとするもんであれば、1日中機嫌が悪いので、少々ガマンして


 「監督ぅ~やめてくださいよぉ~」と無理して、おちゃらける自分が惨めだった。


 まだ、家の中の面倒を見る話はあれきっきりだったが、いつ又来るか不安だ。


 あえて、母親にも聞いていないので、何とも歯がゆい毎日を送っていた。



 学校から出ると、8月にはめずらしい、雨だったので、急いで移動用のワゴン車に乗り込み、


 生徒18名は全員で秦野に高校に向かった。


 2時間くらいでついたが、さすがに移動期間中はみんな日頃の練習の疲れか、寝ている


 メンバーも多くおとなしかったが、後ろで同級生の前田と、1年生の後輩の山口が怪しい行動を


 しているのを、私は寝ているフリをしながら、見ていた。


 


 単に仲のよい二人だけかなと思っていたら、時折怪しい声と、声高い声が低く響いてくる…


 いちゃいちゃの度合いが過ぎているのであった。


 出来ていると察したのは、ふたりが折り重なるのを見た直後だった。


 現場をじっくりは見れず、前方からしか確認がとれなかったが、それも致し方ない。


 となりの、席のやつは何も感じていない様子で、二人だけの世界まっしぐらだった


 やはり女だけの世界はこうも、あるんだなぁ~と改めて思ったが、それでもこのいく末は


 間違っているわれに返るのは、やはり自分がキャプテンという立場だからと思いなおした。


 いつかは、そう思いながら、大騒ぎする前には…と考えながら、バスは試合会場に着いた





 恋愛は垣根がない。年齢も、性別も関係ないといえばそうだが、それでも考える点は多い。


 許される恋と、許されない恋があるという事は自分に叩き込まなければとそう感じた。


 今はいい、でも未来は、二人の将来は…今だけであってほしいそんな親心にも似た


 考えは果たして間違いなのだろうか?


 また、今度考えてみようと思う…

帰りはきっかり、9時に帰ってきて、

丁度まだ”あいつ”はいなかったので、


下級生達の部屋にそのままむかい、


 2日目の練習の感想とか、悩みとかこれからの目標の話をした


 自分が今までやってきた事や、経験を全て教え込むのではなく、


 自分で考えられ、判断できる材料を


 何個も見つけ出す事をさせて行きたいと伝えた。


 チームですることも、個人ですることも大事になるのは


 全て気持ちを行動に表すこと。行動を他の人に伝達する事。


 ここが一番の内容だということを話し、


 コミュニケーションを取りながら、お互いを信じいて…


 そんな話しにも耳を傾けてくれる後輩達が


 可愛いくみえた。夜はそんな感じで、静かにふけていた…



 私の想いは皆が幸せになる事



 携わった事で喜怒哀楽を感じられて、人間的にも成長できる事



 自然に笑顔が出る毎日を過ごす事



 そんな毎日の自然な普通の毎日を過ごせて


 毎日を行えられるようになれば、



 と淡い思いと理想、それに基づくかけ離れた


 現実ともギャップをいかに埋められるか



 そんな深い考えなどしないでも、感じられる事が


 今後は果たしてできるのだろうか、




 これはひそかな不安になりつつある


 人間としての感情…


 本当は何なのか、いつも疑問に思い、なぞに満ちている…


明日はいよいよ、練習試合、”あいつ”の居ない今日に感謝して眠る…

 明日も、練習だというのに、朝一から早朝練習で、スパイクを叩きまくった  


同級生のメンバーからも「大丈夫…?」と心配をされる始末で、更にいらだった  


私は何も悪い事をしていないし、これからもしない、何で、何での気持ちがボールに向かっていた  


どうしようもない感情とはこの事かもしれないし、まだ何も出来ない状況から、脱したい一心で練習に打ち込んだ


 午後は”あいつ”が、勉強会と称した各校のあつまりで、姿を消した。


安堵の時間が訪れて、私は少し  冷静さを取り戻した。  


でも、メンバーを気を緩ませるわけにはいかないので、激しい声で練習は続けた。  


それでも、居ない方がやはり活気があり、キャプテンらしさを取り戻した感覚があった。  


以前からメンバーの信頼関係は日ごと増す中での今の部内を乱すわけには行かない。


そんな気が全面に出ている監感じがした。  




その日の夜は、文化祭の集まりで夏休みに入り、学校内で遅くまで文化祭の準備に取り掛かっていた  


お題は「お化け屋敷」これが、かなりのハイテクで面白い中身になりそうな気がしていた  


入り口には、テレビデオを置き、怖い表情でのクラスメートの押田が、ゾンビに扮して向かいいれ、


先に行くと  教室にも関わらず、川を作り、その川の中から、妊婦さんが出てきて、「内の子を返せぇ~」と、


桐嶋が出てくる  そんな感じで、その先までもかなりの凝った内容で、


これはnewお化け屋敷だと自画自賛した  



帰りは買出しと称し、”あいつ”の許可をもらい、外でファミレスで皆でおしゃべりをした


楽しかったぁ~  こういった普通の会話とかを素直に喜べるなんてやっぱり普通じゃないんだとそのとき感じた  


皆は、こんな事が楽しくて、それはもちろん年毎だから悩みもあるんだろうけど、



深刻な悩みとは不安  がないんだろうなっと漠然に思ってしまったことが、切なく思えた



なつの夕暮れの優しい風は、私にそっと頬をなでて、勇気付けられた日でもあった…