今日の夜は満月だった。


 月明かりに誘われるべく、外に少し散歩に行くといって出て行った。


 特に当てもなかったのだが、それでも夜の闇の中に溶き込みたかった。


 幾度もない闇の先には太陽があるのは自然。


 その太陽は何をもってして、光を照らしているのだろう?


 そんなことを繰り返ししているから、小さいときから変人と呼ばれているんだなぁ~と


 思っているが、この考えは物理や数学みたいに決して答えのないことなのだ…


 答えの無いから求めてしまうのかも知れない。


 答えがあれば、先に答えを知れば簡単じゃないか…


 いつもそんな事を考える。


 答えからどう逆算して、その答えに導くのかを知りたいと一風変わっているのは

 私だけなのか。


 それとも、そういう考えが受け止められないのか…


 分からない


 それでも、以前に比べては多分ましになったほうだとは思うが…


 答えを逆算にして、どう導くかの考えと、答えを出す方法を考えて答えを出す。


 文章にするとより矛盾している事が分かる。


 なぜだかは分からないが…


 

 もしかしたら、答えなんていうのはどうでもいいのかもしれない…


 色々な答えがあるから、面白いのではと考えた。



 月明かりの真ん中で影を追うこと、



 日の光にさらされて、濃い影を好むのか…


 私だったら、優しい月の光に包まれたいと思った。

 切る前は切りたくて切りたくてどうしようもない心境に掻き立てられんだけど…


 切手からはかなりの後悔…


 「あ~あまたやっちゃった…」って…


 切らなきゃ良かったとは思わずに、はぁ~ってあの落ちつく感じがいいんだけどと


 そんな事をあまり言ってられず、どうにでも出来る内容かなと、その時は鷹を括っていた。


 風呂場はいつも惨劇になるが、かみそりで間違って切ったとごまかし、長風呂だった私は


 家族の誰にも知られる事はなかった。


 唯一妹には少し感づかれていた感じがするが、それでも多分黙っていてくれるに


 違いない…多分。


 一番の癌は母親であり、うるさく騒ぐ事間違いなかった。

 
 腕を切れば楽になる。楽になれる事は一瞬だった事も知っている。


 それでも、慢性になり、習慣性になる事はタバコと同じだった…


 どうしても止められない。やめて方が言いに決まっている事は間違いない!


 それでも、楽になる手立てがない。そんなことの繰り返しで負のスパイラルに


 はまっている。それでも、自分が生きている事は確かな事なので、


 それだけで良かったのかも知れない。


 今後はどう自分を動かすか、どう自分を信じられるのかが分からない…


 信じる事は決して楽な事ではない、楽ではないが、それを乗り切らなければならない。


 自分を追及すること。それが自分への戒めでもあり、気持ちを穏やかになる方法。


 誰かに救いを求めると、その人に迷惑を掛けるし…!


 
 なんか、止めどない雰囲気が今は辛い…!


 助けを求める事がいけないと思い込んだ、夏も終わりに近づくときだった。


 「この間はごめんなぁ~…」


 近くに寄ってきて、頭をなでてきた。


 正直、気持ち悪くなりそうな気がした。


 こんなことはない、大の大人が泣いて、頭をなでられる。


 好きな人であったら別なんだが…


 「もういいです、これからどうするんですか?」


 義理でも聞いてみた。


 「そうだなぁ~先ずは次の就職先を決めてからにするわ。」


 力ない言葉が返ってきた。


 あれだけの事をしたんだ、さっさと辞めてほしい、そういいたかった。


 「そうですかぁ~で話ってなんですか。」


 「ん~改めて、言うとなんだが…


 言葉をためて次の瞬間吐き出した


 「お前の事が好きだ。それは今でも変わりはない。


 傷つけておいてなんだが…それは変わりはないんだ。だから俺がやめてもそばに居てくれ」

 …言葉が出ない。



 うすうすは感じていたが、私は人形扱いしかしてなかった相手に


 好きだなんて言葉を浴びせられても、どうもこうも反応すらできない。


 ましてや、生徒と先生の関係以外何も成立しない中でだ。


 ん~何にもいえない、即答すらできな状態がずっと続いた。


 「それは、お応えできません。自分は生徒です。


 先生とはそういう関係以上何もありませんから…。」


 きっぱりといい切った。


 事実上の縁の断ち切りだ。


 「それでは、失礼します。」


 と、教官室を出た。やっといえた。こういう強い気持ちは自分も合ったんだ。


 何か、吹っ切れた感じで晴れ晴れした事を鮮明に覚えている。


 もう少し前に言えていたら…何も苦労はしなかったのだが。


 でも、これで終わりではない。




 体育館に戻った私は今一度皆を集めた。


 「これから、監督不在だけど、もう一度高い志を胸にして、目標を目指して頑張ろうね!」


 「はいっ」


 みんなの言葉が、館内で気持ちよく響き渡った。嬉しかった。


 一つにまとめることはそう容易ではない、こういうときでこそまとめるいい機会なんだ。


 でも、自分の中にある悪魔はそう簡単には逃げれない。


 
 その場所、そういう雰囲気の中では自分は保たれている。



 けれど、1人の時間は決して、楽ではない。



 この夜、狂ったかのように、風呂場で3回目のリストカットをした。



 なんでか、それは自分が生きている証を見たかったから。



 死ぬ為にするんじゃない。生きているという証が欲しかった。


 自分は生きているんだという、強い意志が欲しかった。


 それが、今はこの手段しかない。それが、今の自分なんだ。



 あの人と出会うまでは…