思いがけない映画に出会い満足げな私…良かったぁ~


 もっとも本当に好きな人が隣にいてくれればもっと良かったのにぃ~


 でも、おちゃらけている圭太を見るのも悪くないなぁ~と思った。


 私達は、映画館を出て少し小腹がすいたので、近くの美味しい?


 と言われている中華料理屋に入った。


 さすがにお昼時を過ぎた辺りなので、そんなには混んでいなかったが


 それでも、中は少し混んでいた。


 ここでの有名は『水餃子』…コンソメ味に似た味で、女性にも大人気!


 と聞いて来たと、圭太は説明した。


 多分、○○ウォーカーとか見てきたのだと思うが、事前に調べてくる辺り


 圭太らしく笑えた。


 本当に好きな人にはこうやって、優しくしてくれるものだ。好きな人であれば


 尽くしたいと思うのが切だと思った。


 時には厳しく、時には包んでくれる、今のところ友人である圭太は誇らしい。


 でも、恋愛に発展するか否かは分からない。


 好きだという気持ちが、まだ心の表面にはにじみ出てきていないからだ。




 でも、本当にここの水餃子は美味しい。中までスープたっぷりで、美味だ。


 ”今となれば無くなってしまったのだが…”


 続いて川崎球場まで歩く事にした。両端には緑が生い茂り、それが木漏れ日となり


 夏の暑さをさえぎってくれる感じがした。優しかった。

 
 丁度日曜日だったので、フリマ(フリーマーケット)が開催しており、とても混んでいた。


 中まで車が入れる球場でのフリマは、ここだけと聞いて各地の色々なナンバーがあり、


 面白かった。


 そこで、一つの大きなトランクに目が留まった。


 旅行用で、大きな子供1人入れるようなトランクで、昔の映画にも出てきそうな感じだ。


 その中で、昔おじいちゃんと”旅行ごっこ”をして、良くお母さんに、そこは人が入るところ



 じゃないでしょと言われていたのを思い出した。確かに人が入るところではないが、


 おじいちゃんは、ほらっ人間がどこに行くにも不便にならない様にして作ったのも


 人間じゃ。そこは、やはり工夫と創意の塊だな、人間は…。


 おじいちゃんの発する言葉は妙に説得力があり、大好きだったのだが、


 
 今はどこにいるか分からない。というのも、登山にでかけ、今も行方不明扱いなのだ。


 ん~そんな哀しい思いもあり、なかなかおじいちゃんのいい思い出を思い出すたびに、


 辛くなるので、いつも途中でやめていた。


 思いでは時とし美化される。でも、思い出は変わらない。一度経験してしまえば、良いも悪いも
 
 にもなる。全然いい思いなんて…


 捉え方一つなのだろうが、人間そんなに強い人間ばかりだけとは思えない。


 強い考えになるときは、自分に自信があるとき、絶対に逃げられない時だけだ。


 そんなことを考えると、今も無性に体験は腹ただしくなる瞬間に、切実に哀しくなる。

 


 人は守るべきものがるとき強くなり、守るべきを失うとき、弱くなる…


 そんな誰かの言葉を思い出した。


 球場内は熱気で帯びていて、無邪気に色々なモノを手に取る圭太を見るたびに


 どんどん孤独感が増してくるような、日曜日の午後だった。

 駅中を抜けて、東口から、商店街に抜ける道に出た。


 そこは、昔ながらの雑貨屋と問屋が立ちならず商店街で、活気に包まれている。


 その一角に映画館はあり、すでに商店街から少し離れた場所にあったので、意外だった。


 初めての利用であり、なかなか赴きにある映画館で、入り口にはチケットを売る窓口は


 1つしかなかったので、そんなにはお客さんがいないことがわかった。


 
 何にしよかと迷うことなく、すでにチケットは手にしているので、「クールランニング」の


 シアターまで足を運んだ。


 前は確かに見た記憶があるのは、マリリンに会いたいなどの邦画でしかないので


 少しワクワクした。



 映画の内容は、初めてジャマイカチームが冬季五輪にボブスレーに挑戦するヒューマンドラマで


 どこまで通用し、どれくらいまでやれるのか見所もあり、大笑いする場面もありで、かなり楽しめた。


 一番記憶にあるのは、映画の中で、4人が少し気持ちが離れていく中での葛藤や、チームでしか


 やり遂げられない内容などあり、またチームを引っ張るコーチは彼ら4名の勢いに負けて、最後は


 本気にさせられる内容で、人は感動を起こすと人でさえも動かし、心を動かさせる事に私は魅了された。


 
 現実の結果は、残念な結果であったが、結果だけが全てではなく、また本人達が自己満足に終わらず


 最後まで諦めない事をしっかり持っている事が自分では感動をした。

 
 諦めない心、部活に反映できそうな気がする。


 こういうのを見て、自分では感動を覚えた事はないし、男連中の感動者はどうも汗臭さで苦手で


 見てはいなかったのだが、それでも今回は国を超えてコミュニケーションなど見どろがあり、




 注目すべき点が多かった事が、自分での収穫だった…

いつもだったら、早朝練習で朝の5時に起きないと間に合わないのだが、


 今日はゆっくり9時ごろに起きた。


 というのも電話で起こされたのだが…


 「あきこぉ~圭太君から電話入っているわよぉ~」


 と母親の響き渡る声で。


 なんだろう、違う高校なのだが、親と一緒にクラブをしている息子さんで、


 たまたま、自分とは同い年だった。


 「はい。な~にぃ~朝から…・」


 「なぁ~きょう休みだろう、どこか出かけないか?おれ見たい映画があるんだけど…」


 「私は無いんだけど…ン~きょうはゆっくりしたいなぁ~」



 「映画の無料チケットあるからさぁ~」


 「ん~しょうがないなぁ~で何時にどこに集合…?」


 
 と渋々承知した。


 あまり、人ごみとか大勢の中ではかなりというか、どんどん苦手になっている自分が


 わかったので、このままではまずいと自分でも頭の中では分かっていた。


 まずは、少しでも気分転換のつもりでOKを出した。



 今日は電車で一本でいける、”川崎”まで行く事にした。


 なぜか、駅まではものすごい発展していて、良く昔は母親に連れられて、良く来ていた事を思い出した。


 まだ、真新しいホームの中で彼?を見つけた。


 「わるぃ、わるぃ急で、だってお前なかなか、つかまらなくて…」


 「そっかぁ~今まで少し忙しかったからねぇ~…」


 「へぇ~」


 一連の話をしていない。友人というかよき相談相手でもない。ただの知人という感覚があった。


 でも、この人といると自然に面白いので、笑える自分もいたのは確かだった。


 
 「じゃあ行こうか!」


 デートめいたものは、高校に入って初めての事で、戸惑うかと思ったが案外大丈夫だった…!


 さてどうしたものか…先ずは映画、それから食事の順番になった。


 明日から、また夏休み最終の詰めの練習があるので、本当に最初で最後の夏休みの外出となりそうだ…


 まぁ~楽しむ事には越した事はない!




 真夏の照りつける太陽が、微笑んでくれるか?そうでないか…なぜか、気持ちのいい晴れ晴れとした


 気持ちになったのは確かだ。圭太に少しに感謝をしないと!