それは突如としてやってきた。


 なぜだか分からないが、なぜなんだろうと自分でも訳が分からなくなった。


 15分くらいしてからだろうか、けたたましくサイレンの音を鳴らした

 パトカー5台が到着した。


 それに準じて救急車もやってきた。

 
 即効、救急車に乗せられていったが、息はしていない、救急隊員も

 少し諦めの表情を伺えた。



 誰なのかもその時点では分からなかった。


 程して、県警の刑事の高森警部と、新人らしき人の稲本刑事が

 私と、その日鍵の当直であった、山下先生が呼ばれて事情聴取が始まった。

 


 話しの集中はいつ誰か侵入したのかだった。



 私が体育教官室に入ったのが、9時45分。そのとき、学校の中には

 先生数名と、生徒はあされんのあった、野球部と、吹奏楽の部員20数名。



 体育館を空けるのはその日私が初めてだった。 



 山下先生は野球部の顧問であるから、今日は7時前には来ていたが、体育館の

異変には気づいていなかった。



 というか、だれか侵入したのかも気づいていないとの事で、

 物音もしないようだった。



 先生はグランドで付きっ切りで、朝の7時から9時までの2時間はグランドで、

 その後体育教官室にこもり、練習メニューや今後の練習試合の日程組を

 行っていた模様だった。

 


 その間、誰もたずねてくる者や、体育館を使用するものはいない。



 合鍵を持っているのは全て、体育教官か、校長先生、教頭先生と

 高校の窓口である、事務の事務員長の人。

 


 この面子だが、特定するのはかなり困難となるうると思われたが

 日本の警察はここを特定できるのか非常に興味深いところだった。

 
 
 でもあれだけ、ひどい目にあって人を目の当たりにすると、

 どうしてもそういう感情は湧き出てこない。


 
 事情聴取は全て疑いの目で見られている感じだった。



 こうも疑われるとほんとに腹が立つ。

 


 無性に…



 第一発見者でたまたまかもしれないが、ねほりはほり聞かれることにうんざりした。



 でも、それが手がかりになるとおもうんだったら、と多少の我慢をした。

 


 お昼近い12時くらいの役2時間くらいかかって、ようやく開放された。



 体育館に入る前の様子はとりわけおかしなことはなかった。

 


 気になったのは、体育館に入ると風が吹いている事。

 


 どこからか多分あいていたんだろう、それしか分からなかったので、

 それくらいしかいえなかった。



 現場調査で大いにわかるんだろうとは思うんだが、それでも自分の

 口から、現実を変えたくなかったから、ありのままを伝えたつもりだが

 どう刑事が受け取ったか分からない。

 


 また練習が止まった。

 


 多分1週間位は止まる。試合にかなり影響をするだろう。




 でも、何か発見できれば、いいのだが。




 明日からの予定で、再度久下先生の元に向かったのだった。





 

気持ち良い朝と目覚めがくるのを期待しつつ、学校へと通常通り

 家をでた。



 出る際に、家電から夢斗にベルを打った。


 毎朝、いつも妹と喧嘩になるくらいの、電話の取り合いだが、

 今日はすんなり、譲ってくれた。



 「ライシュウハヨテイハアルノカナ?」

 


 今日はこれでおしまいにした。

 


 返事が来るのは、部活の後の楽しみにした。


 



 さぁ~あと3日気合を入れるかぁ~…


 照りつける太陽は容赦なく痛める。


 夏は嫌いではないが、暑さに弱い。


 だから、虚弱体質なのかもしえない…




 今はそんなことにやられるケースはないが、でも今年は少々様子は違う。


 精神面的にかなり、辛いものがあるが、それでも自分次第なのかもしれない。


 自分さえ強ければいいんだろうが、なかなかそこまでは強くは出来ない。

 
 気長には出来ないが、急いでどうにもこうにもなるもんじゃない…


 



 
 …学校に着くと驚愕した。それは突然だった…




 一人の生徒が血まみれになり、体育館の真ん中で倒れていた。



 顔中血だらけで、仰向けになっていた。



 体育館の入り口の鍵は必ず、最初はキャプテンである自分が体育教官室に

 


 行き、先生がだれかしらいるので、鍵をもらって開けるのだ。

 


 今日は山下先生がいたので、お願いをした。



 先生は一人だった。



 急いで、山下先生の下に行き、伝えに言った。




 「先生、大変です、生徒の誰かが倒れています、しかも血だらけで…。」


 「なにぃぃ~、分かった急いでいくから、お前は救急者を呼んでくれ。」




 バタンと、急遽先生は体育館に向かい、私は隣にあった電話に飛びついた。




 「すいません、救急です。生徒が一人体育館で倒れています。しかも血だらけで…。」




 案外冷静だった。



 どこの誰の生徒か、何者かは判別できなかったが、姿、格好は女性らしかったが

 


 それ以上は分からなかった。




 なんで、何のために…なぞは多かったが、自分自身の死への恐怖がまた

 植えつけられた1日の始まりだった。




 目の前で、死にそうな人、もしくは死んだのかも知れない。



 当分頭から離れられない。



 目に焼きついている。



 どういう事なのか、どうしてここなのか、そこが一番知りたかった。



 どこの誰かわかれば、更なる恐怖やショックを受けるのかもしれない。




 その不安が完全に、自分の頭の中でよぎった。




 翌朝、何時もの朝が始まる。


 今日は寝起きはどうとか、こうとかの問題ではなく、

 生きている不思議さが日に日に増している。


 どうして生きているんだろう。


 息しているのはなぜ。


 もう高校2年生にして、こんなことを考えることはかなり不思議だ。



 でも、思わずには居られない正確なので、それ相応にがんばるしかない。



 相応しい。



 何が?


 いいのかわるいのか、それすら分からない。



 それが現実。




 目覚めると、洗面台に立ち、唯一1日のうちでまじまじを顔を見る。


 唯一の瞬間。


 それは、最低限の身だしなみに気をつけることで必要だったが、

 目を見れない。


 直視ができないのだ。

 
 自分というのを、直視できないのと同じことだと思う。


 目の周りや鼻、口、眉毛などはみれる。


 要は部分、部分は見れるのだった。


 ただし、部分部分をみれても、全体、自分を見れないでいる。


 そんな、自分も嫌になる。

 


 時間はかかるが、どうしても見れないでいる自分。


 目は物を言うと、昔から言われるが、まさしくそのとおりだ。


 自分というのを、正確に捉えることが出来ない。


 それだけの理由。


 だから、いつも洗面台の向こうの自分は違う、人間として捉えることがある。


 向こうは向こう、こっちはこっちで…


 それが何とも思わないから、変人なんだと思う。


 


 
 朝ご飯をがんばって、食べて支度をして、家をでる。



 別にがんばる必要はないが、食事は無理やり。


 食べなくても、生きていける気がするし、食べないでどこまで

 行けるのかも知りたいし、太っている自分はかなりのストレスだ。



 周りはどう思われようが、自分は自分で、太っていると感じている。

 


 体重は40キロ半ばだか、見た目は太っていると思っている。


 30キロだったら、納得するのかな?


 でも、それでも太っていると思うかもしれない。


 体重維持ではなくて、体重減は喜びかもしれない。


 どこまで体重を落とせるか、ここにポイントをおいているのかもしれない。



 
 練習は過酷で、辛いもので、食べないとだめだからという、それが大前提。


 なにも、してなければ太るに決まっている。



 それが、自論。



 家を出るときは、極力元気な自分を、無理にアピール。


 変な心配は煩わしい。


 面倒だ。心配してくれても、何もしてくれないし、何も出来ない。


 だから、心配掛けることが一番の自分にとって、なくなって欲しい存在。


 心配=愛情表現ではない。


 心配=しないほうがまし。



 それが、自論。



 頭は固いとかなり思うが、仕方ない、こういう風になったのだから。


 育てられたとは思わない。親の責任ではないような気がする。


 自分が弱いだけだ。


 その弱さをせめて、自虐行為に走る。


 そこまで、自分を責める必要はないと思うかもしれない。


 じゃあ、だれのせいなのか、逆に教えて欲しい。




 行き着く先は自分への矛先。

 
 


 外は今日も良い天気だ。




 ただし、全然気持ちよくないのは毎朝のことだった。