
http://umeya.shop-pro.jp/
前回お知らせした、梅屋の新作半幅帯「手描きリバーシブル半幅帯 猫」、京都の職人さんによる手染め・手描きなので、ちょっくら高いんですよ

でも、ゼブラ柄を職人さんの手仕事で着物にしたときにも思いましたが、一見ふざけたような柄を真面目に作るって、すごく好きなんです

職人さんが手仕事で作ると聞いたら、古典柄の正統派をイメージするかもしれませんが(実際その方が高く見えると思う)、それとは程遠い柄を、あえてキチンと作ることでクオリティが高く、面白い物ができると私は思うのです。
では、数ある製作工程の中から、遊さんが送って下さった写真をもとに、その一部をお見せいたします

最初は蝋伏せですが、写真は省略。
次の裏の無地部分の引き染めをしているところです。正確には、染める前の作業「地入れ」を行ってから、このように刷毛を使って一気に染め上げます。

濡れているので黒く見えますが、実際の仕上がりは赤みが強い紫です。
蝋の上に染液が残っているので、拭き取ります。

この後、蝋水洗をして蝋を落とします。
蒸して染料を定着させたら、裏側が出来上がります。
「逆堰」して反対側を染めます。
これは染める前の「地入れ」です。

地入れは布海苔を主体に均染剤等を少量入れます。
ブルーとピンクを染めたら、黄色部分をぼかします。

刷毛に色名が書いてあるのが見えますか?

染める色が変われば刷毛を替えるため、色の数だけ刷毛があるそうです。
しかし遊さんは引き染め屋さんではないので、その数はそれほどではない、ということですが。。。
近年良い刷毛が出来なくなって、直ぐに抜け落ちたりして困っている、とのこと。
着物の製作過程を垣間見せて頂くとよく、この道具がない、作れる人がいない、などの問題を聞きます

青花で下絵の線を描き、草むらと猫を描いています。
この柄は、切り絵からインスピレーションを受けたので、くっきりシャープに、とお願いしました。

裏の紫部分に、黒い物がべったり塗りたくってあるのが見えますか?
これは蝋だそうです。
表のぼかしをする時に霧吹きで水を吹き付ける為と、こすっている時に刷毛から染料が飛んでも汚さないようにするためだそうです。
・・・と、さら~っ

実際、私締めている試作品は、ちょっと事故のあったもの。

茶色い部分が、点々模様になっているのですが、実際の商品にこの模様はありません。
蒸しの工程に問題があり、染めムラが出てしまったのを上から色を吹き付け、分かりづらくするために付けた模様です。
染め上がったら裏と同じように色を定着させて、和裁士さんに仕立ててもらい、完成です

ちょっくら高いと思われるかもしれませんが、この手間でこのクオリティなら、相当安いはずです

そもそも半幅帯を手染め・手描きで作っているところなんてほとんどないと思いますが、梅屋でしかできない価格とクオリティであると、自信を持っています!(遊さんの全面協力によります)
実は、納品された帯の箱を開けたとき、あまりの美しさにしばし声が出ないほどでした

自分が思い描いたデザインを、こうして一流の職人さんが形にして下さる・・・大切に使って頂ける方の元へお届けし、使って下されば、とても嬉しいです

詳細は梅屋へどうぞ↓

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