デンマークがある程度内向性を許容すると信じるサラマですが、5つ程度なら即座にその根拠を挙げられます
前回の投稿内で紹介したyoutubeにてアメリカ育ちのケビンが「日本人の会話の間の多さが違和感」とコメントしていたことに触れたわけですけれど、
デンマークもここで紹介される日本人の会話と同じくらいのテンポな気がします
相手の発言が終わって句点(。)つくまでしゃべり始めないですよね。
切り返しが速い人であっても相手が言い終わる前に発言をかぶせていくことはしないんですよね。
しかも相槌もあんまり打ってくれないから電話でしゃべっている時には切れてないか不安になる
日本人が電話で「会話きいてますよ」と示す「ええ、ええ、」といった相槌、英語の人の「uh-huh, uh-huh」といった相槌、
一切ない。
コペンハーゲンに生息中の私ではありますが、地方に旅行して立ち寄ったお店の方と会話したり、レストランでオーダーするというコミュニケーションをとっていても「相手が言い終わるまで必ず待つ」という印象は変わりません。
ということはこれは文化的な態度、個々人の選択というよりももっと〈躾〉的ななにかを感じます
私自身は遮り遮られ言葉の弾丸が飛び交う中で会話の覇権を争う血みどろの闘いに慣れておりまして、勢いや言霊を駆使しながら言いたいことを通していく土俵にあまり抵抗を感じないのですが、自分の内向的な親友たちや娘などの立場になってみると「勇気を出して口を開いた」ときに対話者がカットインせず「大丈夫だよ、ちゃんと言い終わるまで聞くよ」と態度で示してくれる文化、つまり腕っぷしで主導権を争わなくてもいい文化と言い換えることができるでしょうかね、そういう空気感が彼女たちの気をどれほど楽にするかは想像に難くありません。
ちなみに、デンマークの方ってカットインしないだけでなく言いたいことがある時にはまず挙手しません?
くだけだ場でも、白熱した場であっても、絶対に誰かの発言を「NO NO NO」とかって遮らない。
複数人いる場では必ず手を挙げて「次に発言権回して」みたいなアピール。
そういえばかつてデンマークで仲良くしていた日本人家族の夫さんが面白いこと言ってたんです
その夫さん普段はアメリカ企業にお勤めで、デンマークでのプロジェクトのために半年くらい家族でこちらにいてもう今はアメリカに帰っちゃったんですがね。
会話のテンポが速いアメリカ文化圏から来た彼にとってデンマークのこの挙手文化をどう思うか聞いてみたんですよね。
そしたら、彼曰く。
「基本的に異論がないというか、まず誰も意見しない日本人」
「なんか参加者みんな常にマイクをオンにしてるのかってくらい、画面の向こうで即リアクションとってくるアメリカ人」
「で、挙手マークをめっちゃ多用してくるのがデンマーク人」
「全員で会議とかすると縮図感あるっていうかめっちゃ面白いっすよwww」
確かに
その彼に言われて気づいたんですが、インターのオンライン保護者会なんかでも、ホスト(学校側)が「Any questions?」って言った瞬間に挙手マークつけるのはデンマーク人保護者なんですよね。
対して挙手せずにすぐにしゃべり始めるのがデンマークに越してきたばかりの非デンマーク人たちという。
挙手マークなんていう機能がzoomにあることを初めて知ったサラマinデンマークでしたよ