ものすごく浮かれた2日間を過ごしたあとにカストルプの空港で地に叩きつけられた私
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え?
な…なんで…?
なぜ予約が完了しているにも関わらず私たちの席がないだなんて事態に…?
Eチケットだって持ってるのに!!!!
ルフトハンザからなんの連絡もひと言ももらってないのに!?
…と、
唾を飛ばして詰め寄る前にグランドスタッフからひと言。
あっ!!!
そういうこと…
みなまで言わなくて結構、私は今すべてを悟ったぞよ…
記憶を巻き戻しつつ自分の行動の迂闊さを責める。
そう、
ででで、出たー!!!!
やっぱり、
オーバーブッキング…!!!!
オーバーブッキングってご存じでしょうか。
簡単に言うと、しこうち(飛行機)を赤字で回さないための航空会社の戦略で、航空会社が本来乗せられる人数以上のチケットを販売したときに起こる現象です。
航空会社って、ふだんは、
という具合に、
うまーく収まる+αをデータから算出するなりして空席を出さないように運行しているわけですけれども、たまーにその予測が外れて特定の便に定員以上の搭乗希望があり、しこうちに乗れない乗客が出てくるんです。
もちろん途上国でも起こるんですが、
途上国を飛ぶ飛行機そんなに満席になる機会ないしな
でも、
しかも、しかもですよ。
ここからはサラマの憶測でしかないんですが、
コロナ禍で大打撃受けた航空業界…どこの会社もできるだけ空席なく飛ばしたいってのが本音のところだと思うのです。
ポストコロナにおけるヨーロッパ系航空会社の強気な対応については方々から話を聞きます。
今や、カスタマーサティスファクションなんて二の次、三の次?
彼らなりの道理を想像しつつ考えてみれば、稼ぎ時に空席含めて飛ばすくらいならば多少無理めにでも売りまくると思う
うまく収まる「+α」なんてギリのところ責めてる場合じゃない、当日乗り込めない乗客が出てくることは折り込み済みで販売率150%からの乗車率100%なんてのを目指してるんじゃありません?
乗りそこねた乗客に後で航空券代を返金することになったとしても、航空会社的には乗車率98%で動かすよりはマシ的な。
いや、知りませんけどね。
個人のたんなる憶測に過ぎません。
でも、
なんで48時間前のチケットが買えた時点で私は気づかなかったのでしょう。
繁忙期のルフトハンザが翌々日のチケットをまだ売ってるなんて事態自体が「なんでだろう?おかしくない?」って訝るべきポイントだったのですよ。
そして、
彼らがオーバーブックどんとこいで売り出していることを予測して、なにがなんでも昨日、即オンラインチェックインをしておくべきだったのです。
嗚呼、タイムスリップして昨日の私に言いたい。
サラマ、子供が産まれてからは、オンラインチェックインというものから遠ざかっておりまして
だって小さい子って元気に見えて突然熱出すこともありますし、当日まで変更の余地を残しておきたいわけです
オーバーブッキングというとアメリカ多いって印象はありますがヨーロッパでもそこそこ起こってるんですよね。
アメリカといえば、ユナイテッド航空機から口に血を吹きつつ引きずり降ろされたダオ医師の一件によって航空会社側の権利の強さなんかが再注目されましたね。
ヨーロッパでも乗客を乗せる乗せないは航空会社判断に委ねられてはいます。
そういう意味でお金を支払っているとはいえ乗客と航空会社は対等ではないんですよね
まあ、ただ、応じなかったからとて暴力を行使して引きずり出すことはないと思いますが。
ちなみにEU域にはEU Rule 261っていうのがありまして、状況によりけりですがマックス600ユーロの賠償対象になります
知ってるのと知らないのでは振る舞いが変わってきますから、ヨーロッパ発着によく乗る方、頭の片隅に置いておいてください。
私は独身時代にヨーロッパにてオーバーブッキングに遭い本来予定していた便に乗ることができなかった経験があります。
交渉の上代替便についてはかなり有利にしてもらいましたし賠償金もいただきました。
まあ、とにもかくにもヨーロッパでもオーバーブッキングに見舞われることもあるという話なんですがね。
今回の我々も乗れなければ当然賠償されて然るべきなのは前提として、しかしながら、乗せてもらえなかった時にたかたが600ユーロ/人賠償で気が収まるのかって話よ
今の私にゃ600ユーロ×3人払ってもらっても代え難いものがある。
日本への帰国…!!!
動揺する母親の横で、動揺し始めるケニ子。
ごごごご、ごめんケニ子…
お母さんも今、気の利く言葉、なんとも言ってあげられない。
だって今回の帰国のこと、お母さん、たぶん、ケニ子以上に楽しみにしていたんだもん
うおー、
私すでに関空到着日の大阪市内のホテルを取ってしまっているよ
今からキャンセルしてもキャンセル料100%
地元到着翌日にデンちゃんの病院予約入れてしまっていたーこれもキャンセルかー
…いや。
いや!!!
そうはさせてなるものか。
こうなってしまったら、私たちに今からできることといえば搭乗ゲートになるべく早く到着すること。
グランドスタッフはit should be OKって言いました。
なんの確証もない台詞ではありますが、私たちは乗れるか乗れないかギリのポイントに立っているのかもしれません。
搭乗ゲートにてスタンバイ乗客の行列ができていたらさすがにあきらめざるを得ない。
今夜は自宅に戻って冷凍保存してあるビーツを細々と食べて過ごす夜になるそんなの嫌。
もしもこの便に乗れない事態が発生したとして。
万が一このフライトを逃すことになったとしても、私は絶対にひかない。
揉めるのは好きではないけれど、これについては譲らない。
譲れない。
この便がアウトであったとしても、大騒ぎして代替便を用意してもらい、なおかつルフトハンザから賠償金マックスとってやる
腹は決まった。
「ケニ子、走るよ!」
こうして私たちは、夫との別れも秒でこなし、猛ダッシュで手荷物検査エリアへ走りこんだのでした。
背後から、私たちを見つめる誰かがいることなどには気づかずに…
続きます↓↓
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揉めるのが嫌で偽物エレガンスかましてた私。