
|・)… (店番中)
( `m´)つ|ガラッ
( `m´) 「…さて 娘さん
本日は 識神と式神に関しまして。」
|・)…
( `m´) 「…さて 一般的に 識神と式神に区別は無いとされていますが
わたくし自身は このように分けて考えております。」
●(闇黒の契約) 水子霊や 死者の霊に 新たに名前を与えて 使役するもの
または 狐狸の霊と契約して 一定期間 式神のように働いてもらうもの
※術者は死後 魔界に入る
●(安倍晴明や国安普明 イスラム魔術師のタイプ)鬼神を 式神として使役する
宮地常磐師が 神仙から授けられた使役法も このタイプと推測される
●(清水宗徳師のような識神タイプ) 自己の一霊が 一部分化して 玉女などの姿をとって現れる識神を駆使できる
( `m´) 「…この中で 闇黒の契約は論外であります。
まあ 闇黒の契約に走る奴というのは 鬼神も使役できず 識神に到達できないが
霊的な使い走りが欲しいとか 手っ取り早く力が欲しいというような
後先考えない人間であります。」
( `m´) 「…玄学界で 識神(玉女)を感神の働きと言われる事がありますが
感神という別の何かが 人間に具わっているのではなく
一霊の一部であるとされます。」
( `m´) 「…つまり 玉女を駆使できる人というのは
一霊が覚醒して充分に発達し 大部分の霊脈も開通した人限定という事になります。」
( `m´) 「…また10年以上前になりますが
ネット上で盛んに 危険極まりない霊遊びを "式神獲得法"と紹介されたりしていましたが
式神・識神 どちらも "自分の意思に従って動くもの" でありますので
自分で制御できない 得たいの知れない霊的存在や 死者の魄を呼び出すのは
式神でも 何でもありません。」
( `m´) 「…80年代に エジプト赤魔術の秘法という本が出ましたが
それは 鬼神を使役したり 鬼神と結婚したりする方法を集めたものです。
その本の中では 鬼神の事を デーモンと呼んでいました。」
( `m´) 「…鬼神には男女がありまして 人間とも結婚できますが
恐らく そうやって鬼神と結ばれた人間は 死後 鬼神になると思われます。」
( `m´) 「…安倍晴明や国安普明といった 別格の仙は例外的であり
普通の人が 鬼神を呼び出して 無報酬で使役させるというのは 無理な話しです。
自分が鬼神であったら 訳の判らない人間に 突然呼び出されて
いきなり無報酬の奉公を命令されたとしても
その人の為に働こうなどとは思わないでしょう。」
( `m´) 「…オースティン・スペアも 鬼神を使役していたと思われる部分があり
また 鬼神はそれぞれ 火とか水など 元素的なグループ属性に分かれているという事で
フランツ・バードンの精霊も 他の惑星から何かを引っ張り出しているのではなく
それぞれの惑星的属性に属している 主だった鬼神を指していると考えられます。」
( `m´) 「…普通の人が 鬼神を自己の式神とするための 色々な方法は伝わっていますが
自己の髪や 故人の遺品などを 抵当や代償として渡さねばならないなど
リスクが非常に高いものになっています。」
( `m´) 「…鬼神は基本的に 色々な場所にいまして 荒びやすい一方
陰魄や物の怪とは異なり 香や灯明などを喜び
鬼神の秩序に従って動き 昇仙者の見送りをする事もあります。」
( `m´) 「…そして 鬼神は男女共に シナモンの香りと灯明に引き寄せられ、
特に男の鬼神は アイリスの香りを
女の鬼神は ラベンダーの香りが好きとされます。」
( `m´) 「…そこで 祭壇で 灯明をあげ
シナモンの上に アイリスやラベンダーのオイルを落として燃やし
更に祭壇上には 酒やジュース・供物などの代償と
小さな善願を書いた紙を しばらく置いておき
鬼神が承諾すれば その善願が叶えられる可能性があります。
供物は下げても 決して食したりせず 外に捨てるようにします。」
( `m´) 「…アイルランドで 一杯のワインと引き換えに 一つの小さな願い事を叶えてくれる
やや悪の妖精がいるという伝承がありますが 恐らく鬼神の一種でしょう。」
( `m´) 「…注意点としては 犬を飼っていたり 犬の絵や置物がある場所では 鬼神が近づけないこと、
また 陰に性質がかなり近い鬼神が住み着いて 祭祀などを要求されるようになると
稲荷の分霊をもらうのと同じくなってしまいます。」
(大 物 主)
( `m´) 「…満州肉の供物がいいの…」
|・)
(大 物 主)
|ミ サッ (`m´ ) 「鬼神の供物となる事は 最高的光栄である!!!!!!!」