*完全妄想のお話。BL要素含みます*






☆side 翔☆
(少しだけ時間を遡って、年末の翔先生の様子を…)










頑張ってたもんな。


授業も真面目に取り組んでたし。


授業がない時も自習室で勉強してたし。


全教科クリアできてると思うんだけど…



仕事納めの28日に出された、模試の結果…


俺は真っ先に大野の結果を確認した。




国語78
数学88
英語76
物理81
日本史77




ほら!

やるじゃないか♪

文系教科はギリギリだけど、
目標は達成してる!

念願のデートってやつに行けるじゃないか!



…ぁ、いや、ちょっと待て。


そもそも、塾講師が教えてる生徒とデートなんて、教育的倫理に外れてるんじゃ…


相手は未成年の高校生…


親御さんにバレでもしたら…


警察沙汰になるかもしれない…


しかし…


約束してしまったもんなぁ…


その条件をクリアされちゃ、守らないわけには…


……そうか…デートじゃなくて、参考書とか、勉強に必要なものを買いに行く、ってことにすれば…


勉強の延長戦みたいな感じで…


だってそもそも、デートって何をするんだ?って話だし。


…デート……デートねぇ……


…念の為、少しリサーチしておくか。






「…梓?勉強中?」





帰宅後、部屋に篭ってる妹を訪ねた。





〈お兄ちゃん!おかえりなさい♪今ね、ちょっと息抜き中♪〉





そう言った梓の手には、漫画本が。

ま、息抜きも必要だしね。





「ならちょっといい?教えてほしいことがあるんだ。」



〈え〜なになに!?お兄ちゃんが私に?〉



「大したことじゃないんだけど……その、今どきの10代の子って、どういう所で遊んでる?」



〈え〜遊ぶとこぉ?んとぉ…私はお買い物とかかなぁ?文房具とか好きだから♪友達はプリクラ撮ったりボウリング行ったり?たまにカラオケ行ったって聞くけど、お金ないから私には無理だなぁ、って思う。〉




…カラオケにボウリング……プリクラ?ってなんだ?…まぁいいか。




「じゃあ……もしも、どこかに連れて行ってあげる、ってなったら、どこ行きたい?」



〈ん〜…水族館?かなぁ…〉



「そうか、水族館か……」



〈え、連れてってくれるの!?〉



「え?あ、違う違う、ごめん…ちょっと知りたかっただけ…」



〈……もしかしてお兄ちゃん……デートでもするの?〉



「ぇ、えっ!?な、なんで!?」



〈だってなんか…プラン練ってるっぽいし…あと今、動揺したから!〉



「っ…///するどぃ……いや、デートではないんだけどな?模試頑張ったらご褒美ちょうだいって言われてて…」



〈えっ…じゃあ相手って学生さん?中学生?高校生?〉



「…高校生…だけど?」



〈ふ〜ん♪…ね、どんな人??綺麗系?可愛い系?〉



「どっちでもないよ///…男の子なんだから…」



〈ええっ…///〉



「な、なかなかやる気出ない子で…でも最近頑張ってて…だからご褒美的な…」



〈ふ〜ん…お気に入りの子なんだぁ?〉



「いやっ…べつに気に入ってるわけじゃ…」



〈じゃなかったら結果出されても無視すればいいのに。応えてあげるってことは、少なからず好意を持ってるんでしょ?〉



「いや、だって男の子だぞ?」



〈そんなの関係な〜い!今じゃBLなんて当たり前なんだからぁ!〉




バン!と目の前に差し出されたのは、梓が持ってた漫画本…


…若い男2人が………


は、裸で戯れているっ…///


ていうか!




「梓!…なんてもの読んでるんだっ…まだ中学生なのにっ…」




思春期の乙女が、こんなっ…破廉恥なっ///




〈…ひど〜い…お兄ちゃん、偏け〜ん…その考え方、古いと思う〜…〉





だ、だって俺の思考じゃ…


恋愛は男女でするもの

セックスに興味を持つのはもっと大人になってから


だから……


…ついていけん……


最近の子ってませてるんだな…





〈あのね?今の時代、恋愛って自由なんだよ?色んなカタチがあるの!〉





…まさか中学生の妹に諭されるとは……





〈そっかぁ…お兄ちゃんにもついに恋人が…〉



「いやだから、そんなんじゃないって…」





大野はほんとにただの生徒の1人…





〈彼女じゃなくて彼氏かぁ…///高校生ってことは、お兄ちゃんが2人になっちゃう!?ふふっ♪リアルBLだぁ♪お兄ちゃん最高〜♪〉



「だからっ…梓!話を聞けって……」





…ダメだ…自分の世界に入ってる……


しかし…俺と大野が恋人?


…確かに大野は、俺に好意を持ってるっぽいけど…


俺のどこに好意を持っているのか…


1度デートすれば気が済むだけかもしれないし…


…でもそのデートで、大野が俺に、はっきりと伝えてきたらどうする?



『しょお先生のこと大好きなんだから、おいらと付き合ってっ///』



って、可愛くお願いされたら…


俺はどうするんだ?





『ねぇ、しょおせんせぇ♪おいらの彼氏になってよぉ…///』





ぽわん…とその光景が頭に浮かんだ…///


少し舌っ足らずで、甘えた口調…


ちょっと胸がキュッとなる…





『んふふ♪しょお先生、今日もイケメンだぁ♡』





笑った顔にこれまた胸がキュッとなる…


…え、俺、これ…大野のこと…///?


まさかそんな…///


あ、梓が変なこと吹き込むから、感化されただけだ、きっと!



だけど、その日から毎日のように、夢の中に大野が出てきて…


好きとか大好きとか言ってくるし///


手繋いだり腕組んだりして楽しそうに歩いてるし…


…これじゃまるで…


俺が大野と恋人になることを望んでいるかのようで…


…いやいやまさかそんな……


自分が教えてる生徒に、恋……?


俺は戸惑い始めていた…









ということで♪
正解は…
『毎日のように夢の中で大野と会っていたから』
でした♪

多かったのは、模試の結果が分かってるから
デートのシュミレーションをしていた
的なものが多かったですね♪

コメントくださった皆様、全員正解です( *´艸`)
※個別のお返事は…ごめんなさいm(_ _)m
ご参加くださりありがとうございました!