*完全妄想のお話。BL要素含みます*
学校は2学期の終業式を迎え、冬休みに入った。
例年のおいらなら、クリスマスだ正月だお年玉だ〜って浮かれまくっているんだけど…
今年はそうもいかない…
今年は…クリスマスイブが例の模試の日で。
浮かれてるヒマはない。
午前中は塾行って。
午後からは…
「そこは直訳しちゃダメだよ…」
「違〜う!そこは仮定法だってば!」
「単語もしっかり覚えないと!!」
潤と一緒に勉強してる。
冬休み中は、塾の自習室が開放されてて、好きな時間に好きなだけ勉強できる。
…ただ、潤があまりにもスパルタ過ぎて…
『もうヤダよぉ…日本人なんだから英語は喋れなくてもいいじゃんかぁ…』
「何言ってんの。これからはグローバルな時代だよ?英語は最強の武器になる!」
『う〜…国語すら怪しいのにぃ…』
心が折れそうになる…
「弱音を吐かない!…櫻井先生とデートするんだろ!?」
『うっ……うんっ…』
…スパルタだけど、おいらのやる気を上手く引き出してくれる。
…1人だったら…
諦めてたかも。
『なぁ、潤?』
「ん?」
『…模試終わったらさ、どっか遊び行かん?』
「お?どうした?智から誘ってくれるなんて♪」
『お礼…?』
「そこ疑問形なの?」
『…お礼!!』
「ふふっ…勉強の?いいのに、別に。俺も一緒に勉強してんだから。お礼じゃなくても遊び行くよ?」
『んじゃ行こ!でも、ちゃんとお礼っつう名目でな♫』
「分かったよww…とりあえず、明後日の本番までみっちり勉強な!」
『おぅよっ!!』
こうして、潤と共に勉強に励んで…
迎えた模試当日。
この間の期末テスト以上に頑張ったんだ。
大丈夫……なはず。
「おっはよっ!智!どう?いけそう?」
『おはよっ…てか、今話しかけないでっ…文法ぶっ飛ぶ…』
「ぁははっ♫大丈夫だって!俺が教えたとこ抑えとけば、絶対いける!!」
『おぉ…』
「じゃ、頑張ろうな!」
そっか、教室違うんだ…
ギリギリまで教えてほしかったけど、仕方ない…
1番苦手な英語が初っ端。
他4教科を平静に解けるかは、英語にかかってる。
ここで躓いたら引き摺っちゃうもん…
だから頑張んないと。
\\よし、では……はじめっ!//
試験監督の号令でテストが始まった。
解答形式はマークシート。
今までのおいらだったら、ほとんど勘で答えてた。
だけど今回は……
わ、分かるっ…
解けるぞっ…
すごい…
こんなにスラスラ解答欄が埋まるの初めてかもっ…
だけどやっぱり、何問かはチンプンカンプンなのもあって…
そこはとりあえず埋めたかんじで…
でも50分間、しっかりと問題と向き合った。
\\はい!終わりで〜す!解答用紙、後ろの人から前の人に渡して集めてくださ〜い!//
…出し切ったぞ。
今までにない好感触…
けど、75点以上取れてるかは…微妙。
だって今までが悪かったからさ、それに比べればよく出来たほうだけど…
……微妙だなぁ……でもうん、英語のことはもう考えない!
終わったもんはどう足掻いてもムダだ。
次に向けて切り替えないと。
\\10分休憩〜!//
次は…これこそ絶対に失敗できない数学。
公式はカンペキに頭に入れた!
…だから大丈夫だと思うけど……
計算ミス、気を付けねぇと。
……あ〜緊張で腹痛くなってきたぁ…
…トイレ行っとこ。
「ぅおっ…」
『わっ…』
トイレの入り口で、出てきた人とぶつかりそうに…
「なんだ、大野か…」
『ぁ…しょお先生〜♫』
今日は会えないと思ってたから嬉しいぞ♫
「…調子はどうだ?」
『ん〜…ちょっと緊張してるww』
「そうか。焦らずやれば大丈夫だから…」
『はぁい…』
「…じゃあな?」
あ〜もうちょっと話してたい〜…
ヤル気もらいた〜い…
よしっ…
『しょお先生!』
「ん?」
『緊張…解けるように、おまじないして?』
「…は?…おまじないって……」
『なんでもいいっす!握手でも…背中叩いて気合い注入でも…』
「……あ〜…じゃあ……」
しばらく考えた翔先生は、おいらの頭に手を乗せた…
そして…
「……頑張れ?デートが待ってるぞ?」
って…///
緊張なんてどっかに飛んでった!!
気合い十分!!
もう頑張れる気しかしないっ///!!