*完全妄想のお話。BL要素含みます*
☆side 翔☆
『しょお先生〜…この問題って、この公式使う?』
「ん?え〜っと……そうだね、それで合ってる。」
『よしっ…』
…ここ最近は真面目に勉強してくれてる。
ちゃんと勉強をしに、ココに来ているな。
この調子が続くなら…
担当は代わらなくていいか…
『ねぇしょお先生〜?』
「…どうした?」
『……ほんとに考えてくれる?おいらが目標クリアしたら、デートしてくれるってやつ…』
「…嘘はつかないよ?ちゃんと考える。」
『…考えた結果、デートなしってことも…有り得る?』
「…まぁ……無きにしも非ずだな…」
『えぇ〜……それってどういう時?』
「それは…あ〜…そうだな……どういう時だ?」
『んはっ♪おいらが聞いてんのに!』
ドキンッ!
「……そ、それも考えとくからっ…早く問題解く!!」
『はぁい…』
…なんだ?今のは……
大野がニカッと笑った瞬間、俺の心臓が跳ね上がった気がしたような…
…気のせいだよな。
『…あれぇ??…これ…割り切れないってことあります?』
「ん?いや…そんなことは……」
俺が解いた時はちゃんと割り切れたはず。
プリントを覗き込んで見てみる…
「…あ〜…ほら、ここ。計算ミスしてる…ぞ…!?」
トントン、と指で差し示したらいきなり…
『しょお先生っ…またっ…』
そう言って、指を握られた…
「ぉ、おぃ…///な、何してる…?」
『爪ぇ……なんで噛んじゃうの…?』
「ぁ……」
ボロボロになってる爪の先を、優しく撫でてる…
「…///…だ、だからっ…クセでついっ…」
『…綺麗な手なのに…また考え事?…あ、それっておいらとのデートのこと?』
そして優しく包まれた…
「ち、違うっ…それはまだ考えてないっ…」
『…むぅ……残念…』
「は、早く手を離せっ…///」
『……しょお先生…もしかして照れてる?』
「ばっ///そんなわけっ…」
…指を…手をこんなふうに握られたことなんてないからっ…
少し驚いてるだけだ!
『んふふ///…しょお先生、カワイイ…♫』
「かっ、揶揄うのもいい加減にっ……///」
『おいらはいつでも真面目です♫ずっと言ってるじゃん///』
真っ直ぐに、逸らさずに…
俺を見て…
…本当に…本気…なのか?
『…先生、前髪切ってコンタクトにすればいいのに…』
手を離してくれたかと思ったら今度は…
前髪を…触って掻きあげた…
「…っ…おぃっ///」
『そしたら覗き込まなくても目を合わせられる…イケメンを拝める…」
「な、にを、言って……」
『……やっぱダメだ…そんなことしたら…しょお先生の魅力ダダ漏れで…ライバル多数出現の恐れあり…ダメダメ。先生の素顔はおいらだけの秘密…///』
「……だから…さっきから何を言ってるんだ?」
イケメンだの…
魅力ダダ漏れだの…
『…しょお先生を独り占めしたいんで。…ずっとそのままでいてください…』
「……そのつもり…だけど?」
妹にも同じことを言われたよな…
…大野の目も節穴なのか?
いや、その前に…
「…独り占め??」
ってどういうことだ?
『?…はぃ…おいらだけのしょお先生でいて欲しいから…』
「…それは…無理だろう?他にも教えてる生徒はいるんだから…」
『…っ…そういう意味じゃなくてっ…もぉぉ…肝心なとこ、伝わんねぇっ///』
ぷくっと膨れて問題を解きはじめた…
一体どうしたんだ?
「そういう意味じゃないのなら、どういう意味なんだ?」
『…もういいっす///……デートできた時に…教えます…』
「…そう…か。…デートしないと答えが知れないってことか…」
『…答え知りたいなら、デートして。』
「…デートしたいなら75点以上な?」
『…はぁぁ……そこは、うん、じゃないんだww』
「ん?」
『なんでもないっす…ガンバりま〜す…』
約束は守る。
目標クリアしたら、デート。
…答え、知りたいからな。
考えることなく、デートしてやるよ。
だから絶対、目標クリアしろよな…