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今回は九寸帯 ( 名古屋帯 )を紹介させて頂きます
八世紀中期のアッパース朝に始まる中世イスラム社会は暗黒の中世と言われたヨーロッパに
比べ科学、哲学、医学、教育、等の知識の集積地となり中世文化の中心地となりました。
そして芸術においてもイスラム黄金時代と呼ばれる時代が十六世紀まで続き、陶器、ガラス
金細工、織物、装飾写本、木工技術などがめざましく発展しました。
このようなイスラム美術文化の中での陶芸をモチーフとしてこの九寸帯をデザインしました。
草花華文と格子のアラビア語は異なった陶器の組み合わせ文様です。
原本の陶器に記されたアラビア語は「この所有者に幸あれ」との意味があります。
≪ イスラム唐花文 ≫ いすらむからはなもん
“ 九寸帯 ”( 名古屋帯 ) について簡単にご説明させて頂きます
大正時代に名古屋女学校の創設者が普段着に締められていた帯で、仕立て方の
一風変わった帯が商品化され普及して、この名前( 名古屋帯 )で呼ばれるように
なったそうです。
『 名古屋帯 』 には “ 織リ名古屋帯 ” と “ 染め名古屋帯 ” があります。
“ 織り名古屋帯 ” は、糸を先に染め色糸にして柄を織り上げます。
一方、染め名古屋帯は布に織ってから後で文様を染めた帯です。
弊社の九寸帯は “ 織り名古屋帯 ”です。
名古屋帯は、お太鼓結びにしたとき、二重太鼓に結べる袋帯と違って、一重太鼓になる
長さになりますので、袋帯よりはカジュアルな帯になります。
寸法は仕立前の帯幅が九寸 ( 約34cm ) で、仕立前の長さは、一丈二尺二寸
( 約4m63cm ) が標準になっています。
芯を入れて仕立てるため、帯幅を広くしたい時には好みの寸法にできるのも特徴です。
この “ 九寸帯 ” の最大の特徴は生地にあります。
< 釉彩錦 > とうい弊社独自の技法を使用しています。
< 釉彩錦 > とは、陶磁器のもつ深みある釉調を織物で表現したものです。
【 釉 】とは素焼の陶磁器にかけて装飾と水分の吸収を防ぐ為に用いる一種のガラス質の
もので、平安期以降の陶磁器に用いられていたものです。
室町・江戸時代を通し釉(うわぐすり)の発展が、陶磁器の進化であったと言われています。
このような地組織を表現する為に、圣糸緯糸を通常の綾組織に組まずランダムに組織する事と
緯糸の太細や微妙な濃淡により、通常の織物では表現できない素地を造り出しました。
又、通常の錦組織を組み替えて複雑に変化させている為に、非常に複元力がすぐれいる事も
この素地の特徴です。
上の写真は 【 別腹文 】 下を半分程隠して頂いたら、それがお腹の場所にくるイメージです
【 参考本 】
弊社九寸帯 ” の場合、【 小紋 】【 付け下げ 】 や【 色無地 】 などセミフォーマルにも
合わせて頂けます
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました
【 おしらせ 】
【 きものサローネ 2022 】 に参加致します
11/5日(土)~6日(日):10時〜18時
東京国際フォーラムにて開催されます
今年は『 秦流舎さんのデニムどす 』とコラボして
【 Plumoon 】というブランドで我が社の半幅帯・男帯を販売いたします
今回紹介させて頂いた【 九寸帯 】も色柄揃えして販売いたしますので
こちらも、よろしくお願いいたします
是非会場に足を運んで頂けたら幸いです
又、会場で梅垣にお声をかけて頂けると嬉しいです
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過去の日記は【 和装小物・バック umegakiorimono オンラインショップ 】をご覧頂けると
嬉しいです http://umegakiorimono-online.jp/hpgen/HPB/categories/7431.html
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