千秋楽が日曜日じゃなく

締めくくり的に自分のブログを書かなくて良いのも超レア。



どうもこんにちは今人です。




千秋楽直後にすいーつがブログ当番ってのも、なかなか良かったですね。



これから一週間、メンバーの挨拶が続くと思います。


自分や一輝の、きっとやや固めのものから

つるのライトな書き口なのにエモさの核心を逃さず突いてくるものや

としょの真面目さが存分に発揮された、改行多めのド直球感謝文まで


メンバーそれぞれの個性を感じ取ってみてください。








大千秋楽の本番20分前

メンバーとの円陣でも述べたのですが



そもそも初演の「クロス ジンジャー ハリケーン」という作品は

2015年に野田裕貴が正式に加入したことで生まれた作品です。



その直前の第3回公演「男ならやってやれ!!」の地方公演期間中に、正式なメンバーになりたいと申し出をしてきたすいーつ。

彼が入ったタイミングで、初めての梅棒メンバーだけの公演が巡ってきました。


それはすなわち、キャストに女性がいないことを意味します。


男だけの座組でどういう作品を作るか




梅棒だけならば、やはり馬鹿馬鹿しい作品をやりたい


すいーつに一人の女性を演じてもらい、その女性をたくさんの男性たちが奪い合う話にしよう。


これが作品創作当時の状況と条件でした。


それまでの公演で、すいーつとつるは女性アイドルを演じていましたし、女役自体が可能な事はもちろんわかっていましたが




座組の中で、たった一人だけ。


そして笑いの方向に走るのではなく、説得力を持って2時間通して女性を演じ切る必要がある。



すいーつじゃなかったらあのヒロインを演じる事はできず

彼があのタイミングで梅棒に加入してくれたからこそ生み出すことができた作品だったわけです。



その時とまさに同じことが

今回の「シン・クロス ジンジャー ハリケーン」で、多和田に対しても言えるなと思います。


初演の座組から

ひろみが卒業し、しぇーねーが卒業し、そして誠が活動を休止している状況。

そのタイミングで、多和田が新人として加入して以来初の、梅棒メンバーだけでの公演。


本当は誠も含めた現メンバー揃い踏みで上演したかった気持ちがありましたが、いろいろな事情がありそれは叶わず

体力的にきつかった初演時より、さらに2人分減った、10人での上演。

そこに、新人としての多和田をどう組み込むか。


とても大きなテーマでした。



結果的に「舟戸朗希」という、多和田にしかできない、梅棒的にも新境地のヴィランとして

見事にこの作品を「シン」にしてくれたなと思います。



初演時のすいーつや、今回の多和田のように、作品を作る際に


彼にこんな役をやらせてみたい!

彼がいるからこの展開が生み出せる!

彼の見せ場としてこのシーンを組み込みたい!


というように

作家の発想を刺激し、作品を生み出す源になってくれる演者というのは、作家・演出家的にはとてもありがたく


自分が演者として誰かの作品に関わるときには、そうありたいと常に思っていることで


梅棒のメンバーは、15回の公演と外部での経験を生かして、徐々にその境地に達してくれているなと思います。

本当に嬉しく、ありがたいことです。

 



スラダンの映画を観た後だからか、安西先生風な書き方になりますが




すいーつと多和田が生み出してくれた、この作品のキーとなる土台の上に


初演と同じ役を演じた自分・うめ・つる・たっさん・一輝が、経験を生かしてキャラを深め、作品の魅力を増してくれて


拓矢くんは一人二役という困難なチャレンジを見事に演じきってくれて


初演時は地方公演にしか出演できなかった和也が、彼らしい新たな役で全ステージ全うしてくれて


7年前、公演直前の怪我で思い描いたパフォーマンスができなかったとしょが、7年越しにその想いを払拭する全開のパフォーマンスを見せてくれて


それを、誠、しぇーねー、ひろみに見届けてもらい「面白かった」と言ってもらえて






「俺たちは、強い。」



手前味噌ですが、この公演で実感することができました。




そして、そんな風に自信を持ってお見せできる作品を、1ステージも欠けることなくお客さんにお届けできたこと。


これが本当によかったです。


これでもし公演中止なんてことがあれば、また忘れ物ができてしまうところでした。


この作品をきちんと成仏させることができたと思っています。





発足20年、劇場進出10年。

完全なオリジナルメンバーは、自分とウメだけになりました。






カーテンコールでとしょに呼ばれて出て行く時

上段の中央でウメと目を合わせて合流してから、階段を降りていき


最前列の両端から、間に今のメンバーを挟んで立つと


自分とウメの間にこれだけの絆と歴史が紡がれてきたんだと感じることができ、感慨深いものがありました。








次に梅棒メンバーだけでやる公演は、いつでしょうか。


そもそも果たしてやる事はあるんでしょうか。



その時自分は何歳でしょうか笑笑笑




クリエイターとしても表現者としても

あと何作品生み出せるか、何作品演じられるか

数えられるほどになってきたな、なんて考えてしまう今日この頃ですが



信頼できる仲間と共に、これからの舞台人生を送っていける。


それが実感できるだけで幸せ者だなと感じています。





さぁ

次は春なんで

なんと来月には稽古開始です!笑


このカンパニーでどんな作品になっていくか、武者震いするくらいの強力な布陣になりそうです!!!

間もなくお知らせ出来ると思いますので、みなさんからどんなリアクションがあるかも楽しみ!!





ついに、新国立劇場の中劇場。

なかのZEROの大ホールや地方公演も含めて、全会場が1,000人規模となるのは初。


団体としても、新たなフェーズに、次の10年に突入していきます。




これまでの10年は、梅棒を知ってもらう10年、そして我々が食えるようになる10年でした。


ここから先は、日本のエンタメ史に、梅棒の名を刻む10年に




したい




と、大口叩いておきます!






千秋楽にとしょが言った通り


これからも、全力で楽しいものをお届けします!


これからもどうか、梅棒を応援してくださいまし!



ではでは!!!