梅棒 14th WONDER「おどんろ」

 

無事、全公演が終了しました。

 

“無事”

“全公演”

 

これこそが今回のおどんろに課された史上命題でした。

 

 

 

大千秋楽の今日に至るまでの道のり、本当に長く険しいものでした。

 


パンフレットの挨拶文でも書きましたが、昨年夏に、本番を目前にして全公演中止となった、12thの「おどんろ」。

デルタ株の猛威が直撃し、一人のお客さんの目にも触れることないまま、地方公演含めた全公演の中止が決定。

もうすでに劇場入りし、場当たりの1日目を終えていたにもかかわらず。

 

翌日、劇場でキャストやスタッフ同士が出会うことのないように、それぞれ時間をずらして片付けに訪れたあの日。

誰とも挨拶をかわせずに、静かによみうり大手町ホールを後にした帰り道。

 

あと1日だった。初日まで、あと少しだったのに、たどり着けなかった。

 

あんな想いは今後二度としたくない。してなるものかと心に誓いました。

 

 

 

なるべく早いタイミングでの再演を模索し

数人のキャスト変更を余儀なくされるも、このタイミングでの再演を決定しました。

 

梅田彩佳、遠藤誠、楢木和也

そして12thのみとなってしまったスタッフ

彼らの思いの分まで、この14thのおどんろは、絶対に走り抜けねばならない。

 





 

それからというもの

オミクロンという名の新種の株に肝を冷やしつつ

ひたすら繰り返される感染症対策と検査

 

 

数多の作品で中止の憂き目にあってきた、約3年間に及ぶコロナ禍においても、一際大きな安堵感に包まれています。

 

 

 

僕の脚本着手で産声を上げて

12thの座組の手によって成長を遂げ、立派な大人になったおどんろが

14Thの座組の手によって、波乱万丈の人生を生き抜いた。

 

間違いなく、これまでの梅棒作品の中で、最も多くのクリエイター達の手によって生涯をまっとうした作品。







どれだけの人の手によって作品が完成に至るのか

そしてその作品は、お客様のもとに届けられてこそなんぼであると、そのために我々はがんばれるのだなと、あらためて再認識しました。

 

 

 

 

そこにあったストーリー

 

彩るキャラはいましたか?

 

さぁ、思い出して

 


 ♪ フィクション / Sumika

 



 

どうか末長く、おどんろという作品を、登場人物達を、記憶の中で愛していただけたら幸いです。

 

 

おどんろに関わってくださった全ての関係者

見届けてくださったすべてのお客様に、心から感謝いたします。


本当にありがとうございました。




↑ ナイスな写真レイアウト by マチョビアン