今人です!

梅棒11th STAGE【ラヴ・ミー・ドゥー】の稽古がバシバシ進行中です!

 

そんな中、あえて全く違う話題に。

 

 

 

日本初のプロダンスリーグ、第一生命 D.LEAGUEがついに誕生し

今日めでたく、開幕戦、第一節が行われました。

 

 

このブログは僕の所属する梅棒というチームのブログではありますが

今回はその大会の個人的なレビューを勝手にお客さん目線で書いてみようと思います。

 

僕自身、大会関係者やディレクター、ダンサーに知り合いも多く

ダンス界は狭いのでいろんな意見や感想など、言いにくい部分もあったりするのですが

 

サッカーや野球といった大きなプロスポーツ、エンタメは、たとえその競技未経験のファンであっても「あそこが優勝だ」「あの選手のここがいい」ってみんな評論家のように熱く語るじゃないですか。それが楽しみを増幅させている。

見ている人やファンがそのコンテンツについて気兼ねなく意見を言ったり、順位予想したりすることでその文化が盛り上がり成熟していくと思っているんです。

 

なので臆せず書きます。嫌われてしまうかもしれないけれど!

盛り上がって欲しいから!!!

 

 

よろしければ読んでみてください。

(ナガイデスヨ!!!)

 

 

 

 

■第一生命 D.LEAGUE とは!

 

企業がサポートする9つのダンスチームが、約2分のSHOWCASEを作成して披露

審査員の得点を合計し順位を決め、順位に応じたポイント(勝ち点)をゲット

 

これを1シーズン(1年間)に12ROUND(12節)行い

12ROUNDのポイント合計上位4チームがプレーオフに進出

 

準決勝、決勝は2チームづつでの直接対決を行い、そのシーズンのチャンピオンを決定!

 

ざっと言うとこんな感じ!

 

さらなる詳細はリンクをご覧ください!

https://home.dleague.co.jp/

 

 

 

 

 

<大会全体の感想>

 

オープニング、各チームと審査員の紹介、途中のゲストパフォーマンスなど

この大会全体を通してのアートディレクション・演出が、近未来的なテイストで統一してあって

改めて「D.LEAGUEってカッコいいな!」と一発でわからせてくれるものでした。

 

 

各作品約2分間と言うことでしたが、作品前の入場シーンから各チームのこだわり満載だったので

実際は約3分間の勝負だなと。笑

そこも十分に楽しめるポイントでした。

 

 

ディレクター(各チームの監督)それぞれがダンス界を共に生きてきた仲間で顔見知りなので、ギスギスした空気の中での戦いというより、ディレクター同士が互いを尊重し合いつつ和気藹々としている様子が素敵でしたし、そのぶん作品同士ではガチンコでぶつかり合ってるのがギャップになっていてとても良かったです。

 

 

ディレクター、ダンサーのインタビューを聞いていると、語彙力や専門性よりもバイブスや感覚的なものが伝わってくるコメントが多く、当たり前ですがアスリートでアーティストなんだなと感じました。

そして、ほとんどのコメントがパフォーマンス直後なのもあってかテンションが高く、笑えるものが多くて

そのおかげで楽しいイベントになっているなと思いました。

大抵こういう番組って、番組上の盛り上がりをケアするために芸人さんを観覧ゲストとかで入れたりしますが、その必要はないのでは。

 

 

 

 

 

<各チームパフォーマンスの感想>

※合計点(黒須洋嗣氏/MIYAVI氏/坂見誠二氏/HORIE...Harucalloway氏/視聴者投票)

 

 

◆1.CyberAgent Legit(Director:FISHBOY)

66点(黒13/M14/坂11/H13/視15)

 

出番的にどう考えても不利でしかない先頭バッターでしたが、「リーグ開幕戦のトップ」は今後二度とない名誉なので誇ってほしい。

非常に安定感があって、POP、LOCK、BREAKを中心にオールドスクールなジャンルがバランス良くまとまっていた印象。

メンバーは若手中心ではあるが、それぞれ日本一レベルのスキルの持ち主なので、ポテンシャルの高さを非常に感じました。勢いがあってチームバランスが良いので、今後いろんな引き出しからバラエティに富んだ作品を生み出してくれそうなので期待が持てました。

<個人的アゲPOINT>

BBOY SHOSEIのエグいのに安定感抜群のソロ、からのバチ合わせのLOCKの流れ

 

 

 

◆2.KOSÉ 8ROCKS(Director:ISSEI)

67点(黒14/M14/坂13/H15/視11)

 

2番目に登場。メンバー全員のジャンルがBREAKIN’という強みを生かした、パワーとスピード感に溢れるショー。

ムチャクチャ高難度なパワームーブが飛び交っているのだが、メンバーが世界レベルなので危なげなさすぎて簡単に見えてしまう。笑

組技もアクロバットもリスキーなムーブの連発なのだがノーミスで完遂。

他のチームが立ち踊り重視なぶんこのチームのオリジナリティーは担保されているので、今後この方向性でどう戦うのか、どう作品に幅を持たせるかが非常に楽しみ。

<個人的アゲPOINT>

BGIRL Naoの軸が完璧に乗った2000と、かつてないほど長かったISSEIの手を振りながらの片手グライド

 

 

 

◆3.USEN-NEXT I'moon(Director:Ruu)

65点(黒11/M17/坂11/H13/視13)

 

唯一の女性オンリーのチーム。とはいえしなやかさやセクシーさ一辺倒ではなく、パワーで勝負してくるところがRuuさんらしくてかっこいいなあと思えた作品。

メンバーの出自が一緒なので振付の揃いは圧倒的。女性だけにもかかわらず多くの組技もあったりして、あっと驚く瞬間が何度もありました。

他のチームと比べても振りの揃いは圧倒的でそこが強みだと思いますし、Ruuさんはチームショーケースで百戦錬磨で、なにより負けず嫌いだと思うので今後の巻き返しが大いに期待できる。

<個人的アゲPOINT>

冒頭から度肝を抜くリフトからの開脚ドロップ、縦一列から斜めにズレていく部分の振りと構成。

 

 

 

◆4. Benefit one MONOLIZ(Director:HAL)

63点(黒14/M13/坂12/H11/視13)

 

メンバー構成が女性がメインのチームが2連続でしたが、そういったテイストのかぶりを感じさせない作風の違いがありました。

VOGUEというマイナージャンルのダンスを武器に、日本を意識した衣装と扇子も効果的に使った怪しげで官能的な世界観。

全員標準装備なの?っていうエグい肩抜きと柔軟性は他のチームにはない武器。

僕自身VOGUEすげー好きで楽しめましたし、このテイストも唯一無二なのでシーズン通してどう受け入れられていくか、そしてこのジャンルの特異性にジャッジも視聴者も慣れてきた頃にどう新しい驚きを作品の中に盛り込むか、そこら辺が作戦として楽しみだなあと思いました。

<個人的アゲPOINT>

冒頭の扇子を使ったルーティン

 

 

 

◆5.SEGA SAMMY LUX(Director:BOBBY)

78点(黒20/M20/坂13/H12/視13)

 

登場から終始バッチバチにかましていた印象。とにかく溢れるバイブスで終始振り切れてましたね。

フォーメーションもあえて狭く密集してタイトな振付を見せる部分が多く、寄りの画角で見れる配信だと一層迫力が伝わってきました。

ショートミックスでどんどん曲調と踊りのテイストが変わっていくのも、飽きずに楽しめた理由かなと思いました。

激しいパッションと細かい音どり、ジャンルがNEW JACK SWINGというカラーがかつて大活躍していたSPACE TRAVELLERSというダンスチームを彷彿とさせました。

<個人的アゲPOINT>

ちょうど半分くらいの部分、密集してのタットを使ったルーティン

 

 

 

◆6.KADOKAWA DREAMS(Director:KEITA TANAKA)

76点(黒18/M18/坂13/H15/視12)

 

今、かっこいいダンスはコレ!というのを地で行く最新のHIPHOPスタイル。

ジャパニーズラップに細かく音ハメしていく振付がわかり易くノリやすい。

踊っている最中のダンサーのアティチュードもイケていて、そこまで含めてこのチームのスタイルなんだなと見ていて思いました。

今回の作品も十分カッコ良かったのですが、DirectorのKEITAさんが「次のROUNDは違う見せ方でいく。」と言っていたので、

シーズン通しての変化と引き出しの多さがすごく楽しみなチームでした。

<個人的アゲPOINT>

横一列の隙間に一人駆け込んできてからのタイトなルーティン

 

 

 

◆7.SEPTENI RAPTURES(Director:akihic☆彡)

67点(黒15/M14/坂12/H13/視13)

 

ヒップホップがメインになるのかなと思っていましたが、最新のスタイルと懐かしいスタイルをすごくイイカンジにミクスチャーしてまとめ上げている印象でakihic☆彡さんらしいチームだなと思って好印象。

ステップを多用するチームが他になかったのでそこがすごくフレッシュで印象的で、このチーム固有の武器になっていくなあと思いました。

音楽生の高さも感じましたし、ダンサーがそれぞれスペシャリティーを持っているので、それがシーズン通していろんな引き出しにつながるだろうなと期待できました。

個人的にはCyberAgent Legitとチームの方向性が似るのかなと思っていましたが、POP要素はあれどHOUSEとHIPHOPテイストをメインに作品がニュースクールテイストでまとまっていて、意外と住み分けがされているなと思いました。

<個人的アゲPOINT>

男性3人のハウスステップから、3:5で左右に入れ代わる部分の構成

 

 

 

◆8.avex ROYALBRATS(Director:RIEHATA)

69点(黒12/M13/坂12/H12/視20)

 

全チームの中で最もファミリー感を感じたのがこのチーム。寄せ集めではなくフレーバーが共有できているというのは強みだなと思います。

RIEHATAさんが提唱する、「全12戦通じて先んじて映像作品を発表し、その先という位置付けでダンス作品を作っていく」という発想はなかなか面白い。審査員はあくまでその場の作品だけで評価するかなと思うので得点に直結しにくいかもだが、コンセプトが定まっているのは強みだと思っていて、ブレずに創作できることで、ダンサーの迷いのないパフォーマンスに直結すると思う。

特筆すべき点として、このチームが配信のカメラワークと一番マッチしていて、アングルの寄り引きと構成の切り替わりが絶妙で超気持ち良かった。これは映像作品を作っている強みが明確に出た部分だなと思いました。それがわかりやすく視聴者票につながったのかも??

スタイル的にはKADOKAWAと同じ方向性。全チーム通してこの2チームが特にスタイルが似ているなあと感じたので、今後どう差別化が図られていくかも楽しみなところ。

<個人的アゲPOINT>

出来上がった作品にカメラが合わせる、ではなく、カメラにダンサーが自然にフレームイン、アウトして進んでいく全体の構成の素晴らしさ

 

 

 

◆9.FULLCAST RAISERZ(Director:JUN)

71点(黒13/M16/坂13/H14/視15)

 

大会冒頭から上半身裸を推しに押す、男臭さ満々のKRUMPチーム。

メンバーが同じクルー出身ということで一体感がすごく、KRUMPならではのパッションとバイブス、キャップを使ったトリック、アクロバットな組技など見どころ満載。

唯一無二の爆発的なパワーが有利に働くかと思いきや、SEGA SAMMY LUXのあふれるバイブスが先んじて印象づいていたため、思ったよりそこがフレッシュに映らなかった印象。

ただ、DirectorのJUNさん、リーダーのSouljaさんのコメント力の高さは優勝。

 

<個人的アゲPOINT>

人間腕渡り、密集してのタイトなアームスイングからの鬼ルーティン、JUNさんの脱衣&コメント

 

 

 

ROUND 1の最終的な順位としては

 

1位.SEGA SAMMY LUX(78点) 10pts

2位.KADOKAWA DREAMS(76点) 9pts

3位.FULLCAST RAISERZ(71点) 8pts

4位.avex ROYALBRATS(69点) 7pts

5位.KOSÉ 8ROCKS(67点) 6pts

6位.SEPTENI RAPTURES(67点) 6pts

7位.CyberAgent Legit(66点) 4pts

8位.USEN-NEXT I'moon(65点) 3pts

9位.Benefit one MONOLIZ(63点) 2pts

 

 

となりました。

思ったよりも得点差が出なかったのもあって、視聴者のポイントが明らかになるまで逆転のチャンスがあり、最後までハラハラできて面白かったですね。

 

ただ、順位に応じた勝ち点が付与される形式なので、各ROUNDでの作品に対しての細かい得点差はあまり気にすることはないのかなと思います。大事なのはあくまでも順位。

 

 

シーズン通して、その時点での首位チームがフラッグを持ち続けるというのは、ツールドフランスのマイヨ・ジョーヌのようで面白い試みだと思いました。

 

 

その節ごとの審査員も重要ですね。シーズン通して同じメンバーで見ていくわけではないと思うので、そこをどう計算するか。

個人的には女性の審査員が入ってくると評価ポイントが明らかに変わってくると思うのでそこは大事かなと思いました。

 

 

あとは、なんと言っても香盤順、出演順ですね。

結果を見てわかる通り、明らかに出番が前半のチームには審査員は得点が控えめに付けざるを得ないので、そこをどうするか。

前述したように、得点よりも順位(勝ち点)が大事なので、「出番が前半のROUNDはあえて捨てに行き、出番が後半のROUNDに自信のあるネタを持っていく」みたいな思い切った戦術を打ってくるチームもいたりするか?とかよぎったりもしました。

 

みなさんアーティストですから作品作りに妥協できないと思いますが、プロの競技として何がなんでもシーズンの優勝を狙うためになりふり構わない割り切ったチームが出てきても、それはそれでプロリーグっぽいなと思ったりもします。

 

 

なにはともあれ

 

まだ開幕節が終わったばかりですが、自分の予想もいい意味でたくさん裏切られ、すごく楽しめる大会でした。

誰に頼まれたわけでもなく、こんな長文のレビュー書いちゃってますしね笑

いまだ興奮冷めやらぬ感じです。

 

この結果を受けて各チームがどう作戦を立てるのか…

1シーズン通じて違う作品を生み出し続けるのは本当に大変なことですが、ゲストダンサーも含めて、そこのバリエーションをどこまで見せてくれるのか

 

一人のファンとして楽しみでなりません!

 

 

なんがいレビュー、最後まで読んでくださってありがとうございました!