突然ですが、皆さんはピクサーとジブリ、どちらが好きですか。
自分は、どちらも好きです。
どうもこんにちは、今人です。
風の谷のナウシカ、千と千尋の神隠し、もののけ姫が、期間限定で映画館で上映されているという情報を受け
せっかくなので、去年買ったピクサー20作品ブルーレイボックスを引っ張り出し
今まで見ていなかったピクサー作品と並行して、当時映画館の大きなスクリーンで見ることがなかったジブリ作品を見返しています。
ピクサーは、バグズ・ライフとカーズ。ジブリは前述の3作品を3日連続で見てきました。
ちなみに、俺がピクサーで好きな作品は、「トイ・ストーリー3」と「リメンバー・ミー」
ジブリでは「魔女の宅急便」
ピクサーとジブリの作品を並行して見て、それぞれの作品性の違いに気づき、
結果的になぜ自分が「魔女宅」が好きなのかが分かってきたので、なんとなく書いておこうと思いました。
2つはとっても対照的
一応書いておきますが、あくまで俺個人の意見です。当然のことながら
ピクサーとジブリは同じアニメ作品ではありますが、非常に対照的だなと感じました。
ピクサー
・作品によって製作チームが違うので、そのチームによって作風に若干の違いがある
・とはいえほぼ全ての作品が「コンプレックスを持った主人公が直面した困難を乗り越える過程でコンプレックスを克服する」という内容で共通している
・世界観が箱庭的で、登場人物の周辺は非常にリアルだがそれ以外の世界全体を想像しにくい
・ほとんどの結末が、出てくるキャラクターほぼ全員にとってのハッピーエンドになる
・導入とエンドロールにとことんこだわる
・出てくるキャラクターの性格と物語上の役割がハッキリしている
・大事なことが起きるきっかけと理由が必ず存在し、かつ具体的である
ジブリ
・例外はあるがほとんど宮崎駿監督の手がかかっているので作風に一貫性がある
・テーマや内容は作品によってまちまちであるが、「自然との共生」「文明過多への警鐘」が多くの作品から感じ取れる
・世界観が絵画的で、登場人物の周辺にとどまらずその世界全体の光景や情勢などが想像しやすい
・結末は概ねハッピーエンドが多いが、受け取り方が難しいものや見る側に委ねられることもある
・導入とエンドロールが超あっさりとしている
・出てくるキャラクターの性格と物語上の役割がそこまでハッキリしていない
・大事な事が起きるきっかけと理由が曖昧かつ抽象的で、時には強引である
<世界観について>
ピクサーは虫、自動車や頭の中の概念、といった非人間の擬人化に優れていて、その周辺をフルCGでこだわり抜くため、立体感やその街の奥行きが非常にリアルであるのに対し、そこ以外の世界への言及をあえて避けているというか、いい意味で切り捨てているように感じる。
ジブリは、モデルになる街並みや建物が度々話題となるように、現実にある情景を取り入れるため、どこらへんの土地、どこの国の話か、と勝手に解釈が進み、じゃあそれ以外の世界ではどうなっているんだろうと描かれていない部分を自然と想像することができる。
<導入とエンドロールについて>
ピクサーは、時には最初のロゴ映像からおしゃれに作品に入っていき、なるべくナレーションや文字情報を使わず、時間をかけて自然に見る側が世界観を理解するのを待つ。終わりもエンドロールやおまけ映像をふんだんに用いて、最後まで楽しませていつの間にか映画が終わっている感じ。
ジブリは、「その昔この世界では…」といった文字情報もためらわず使い、登場人物がセリフを話し始めるのも早い。「引っ越し」などの状況説明をなるべく早く済ませて作品の本題に入ろうとすることが多い。そのため最初の事件が起こるまでが早い。終わりは非常にあっさりでエンドロールも簡潔。たいてい「おわり」とはっきり出す。
<キャラクターについて>
ピクサーは、ほとんどのキャラクターが「主人公のコンプレックスの克服」のための"刺激"として存在する。そのため「間抜けな親友」「熱血馬鹿」「泣き虫」「カッコつけ」「助言するじじい」「ライバル」など、物語上、主人公に与える刺激によって、個性がその方向に100パーセント振り切っている。
ジブリはキャラの役割はもちろんあれど、主人公に刺激を与えるためだけに存在するというよりは、各々がそれぞれの目的でその世界に存在し、偶然主人公と出会ったことできっかけを与えている、という印象。キャラや個性が振り切っていることはあまりなく、それぞれが長所も短所もあって非常に人間的。
<大事な事が起きるきっかけ>
ピクサーは、誰が、誰に、どうしたから、何に気づいて、この力を手に入れて、この敵を倒せた。というのが全てハッキリしている。見ている全員が理解できる難易度で表現されている。
ジブリは、超常現象が起きたり、大きな力を手に入れたり、自然の力が主人公側に傾いた理由は具体的にしすぎず、見ている側がそれぞれで理由を想像して納得する感じ。
と、
自分が雑にざざっと書いただけでも、こんな感じでやっぱり対照的だなーと感じます。
見終わった後に残ってる感覚も全然違って
ピクサーは、世界観やキャラクター、展開までもが全て計算し尽くされているのにも関わらず導入と結末が丁寧すぎるから、いつの間にか現実世界に戻らされていて、ピクサーの完璧な世界を引きずって、現実とのギャップでちょっとダメージ食らってしまうんですよね。
「なんて美しかったんだ…それに比べて俺の人生は…」みたいに。
ジブリは逆で、物語はある意味不完全な部分もあり、非常に人間的で親近感が湧くキャラクターが多い中、作品の始まりと終わりがはっきりしてる。「おわり」って出すくらいに。「ファンタジーはここまでですよ!」ってご丁寧に言ってくれる。だから現実世界に引きずらない。いいもんみたな。ってスッキリ劇場を後にできる。
ピクサーは、「完全」であるが故に、「冷たい」
ジブリは、「不完全」であるが故に、「優しい」
そんな印象ですね。
※冷たい、不完全
という言葉がネガティブに聞こえるかもですが、あくまでも両者をリスペクトしてる上ですのであしからず💦
だから、自分は自然とその時の精神状態に合わせてどちらを見るか選んでるかも。
辛いことがあった時は、あえてジブリ。
超健康な時のほうがいいかもね、ピクサーは。
まぁそもそも、それぞれが子供向けに作られているか、やや大人も含めた客層に向けてるか、の大きな違いがあるんですけどね💦
まぁ、自分はこう書きましたが、全く違う感想をもつ人も当然いるでしょうから
そういう人とカフェで語り合えたらまた自分への学びになって、至福の時間でしょうねぇー
さて、すでに取り止めもなく長く語ってますが
なんで自分が「魔女宅」が好きかっていうのに、こう改めて比較してて気づいたんですね
「魔女宅」は、ジブリもピクサーも、どっちの特徴も持ってるんですよね。
まずは人間の世界に魔女が修行に来る、そしてそれを人間たちも受け入れている。という、俺が大好きな塩梅のエブリディ・マジック
ジブリにもかかわらず非常に丁寧な導入とエンドロール
ジブリならではの街と世界の絵の美しさ
そして、コンプレックスを自覚して魔法を失ったキキが、ウルスラとの出会いをきっかけに克服して大事な人を助ける、というピクサー的な展開
双方の好きなところをどっちも持ってるんですね。
だから、魔女宅は何回見ても平気。元気もらえるし、楽しく帰れる。
ジブリは作品ごとに主題歌がありますけれど、
「ルージュの伝言」も「やさしさに包まれたなら」も、主題歌が一番上手に演出的に盛り込まれていてる作品じゃないかなと思います。
いやー長くなりました。
あんまり上手にまとめて書けずにすんません。
もののけ姫見ながら、あーこんな感じのブログ書こーって考えてたんですが
なんかそんなうまくいかなかった気がします。
さて、
そんなこんなで
今日は今日で
池袋のグランドシネマサンシャインに、最高に好きな映画「ダークナイト」を観に来ました。
多分この映画見るの20回目くらいw
現状日本での最大のスクリーン、最高スペックの映画館でこの映画を見ておこうと思ったからです。
この夏は、クリストファー・ノーラン監督の最新作「テネット」もあって
それに先駆けて「ダンケルク」「インセプション」がリバイバル上映されるので、わしゃマストで見に行きますよー。
ノーラン作品ほどでけースクリーンで見るのが価値ある映画もないっすからね。
あ、心が豊かになってきた。
インプット大事だなあやっぱ。
ではでは。
※と、ここまで書いて、追記です。
ダークナイト観てきました!
とりあえずグランドシネマサンシャイン初見参だったんですが、とにかく豪華で映画を観に来た自分へのご褒美感がすごい⤴️⤴️