「利休はどうであるか?」
秀吉は三成が提案した利休を
上手く飼い慣らす案を実行しただけである。
「かの者は素直に、
諸大名統治へ協力すればいいだけである」
頼りにする余り、
半分いたずら心に
半分本気が混じる。
「殿下の命令は、
一切聞き入れる事が筋であります」
権力者が二人居ては困る。
三成が懸念するのは、
利休の人望である。
茶の湯を通じて、
諸大名に豊臣への不信や
不満を語られるのは良くない。
三成自身が秀吉と利休のやり取りを見て
そう思っていた。
「殿下は、利休殿に遠慮され過ぎです」
「殿下こそが強い日ノ本の権力者です」
無論、その気概で当たり、
いちいち言われる筋合いでない。
「佐吉。そなたに言われる筋合は無い」
三成の忠義から来る忠告と知るから
感に触る事は無い。
何もそこまでする必要は無いと
秀吉はたしなめる。
「堺の権力を漸減し、博多の権限を上げるには」
「利休粛清は必須です」
半島、大陸への足がかりには毛利の水脈と、
博多商人や倭寇と呼ばれる海賊衆、
島津などの統制が必要である。
利休の役割は終えようとしてる。
豊臣政権を海の外に向けるには、
古い体質を唾棄し、
外海に向けた豊臣人脈を構築する必要がある。
九州征伐と同時に始まっている。
小西行長を加えて対馬の宗氏、松浦氏への介入や、
すでに偵察要員として倭寇や
博多商人に情報収集させてる。
堺は未だに独立色が強く、
豊臣政権への忠誠を感じられない。
完全に掌握するには
利休を屈服させ、
奉行衆の命令に従順にさせる必要がある。
「大量の硝石を買い付け、絶え間なく補給」
「やはり利休殿では齟齬をきたします」
三成は秀吉に念を押す。
「切腹を命じる程の覚悟をお決めください」
利休のもてなしに感銘を受ける秀吉は、
その後に悔いても悔いきれない命令をだす。
続く🌷