利休は後継者に蒲生氏郷を
推している。
弟子である細川忠興は
家柄は申し分ないが、
直情傾向で怒りやすく
気質に問題があった。
その都度同輩である
古田織部介に、
利休の氏郷贔屓への
不満を漏らしていた。
豊臣への不信感が広がる中で、
利休の最期を伝えると共に、
封書を携え聚楽第へと出頭する。
石田ら奉行衆の願いにより
利休を断罪するが、
本心の秀吉は処断を避けたかった。
だれが見るに落胆する秀吉を見て、
両人は驚く。
「・・・ご苦労であった」
顛末を話しおえ、利休からの辞世と封書を
読み取ると落涙する。
「利休からは感謝が述べられてる」
「本来なら今井や津田が重きをなすはずが、
信長公亡き後、大いに引き立ててくれたと」
「おかげで天下への覚えも宜しく、
茶道筆頭の栄誉を頂いたなのと」
「此度の殿下からの仰せには迷いはするが」
「後世への栄誉が伝わる名舞台であると」
「一介に終わらずに、惜しまれる存在に
思えてもらえるならば」
「思い切り武家の様な潔い散りざまも乙であると」
「出来うるならば、弟子たちをこれよりは
政ごと以外ででも、この国の文化形成へ
役立てて欲しいと」
「どの道、先行き短い人生」
「・・・殿下もいずれ」
「たどり着く境地」
秀吉は書状を読めなくなる。
古田、細川両人もむせび泣く。
「ご両人、此度はどうか堪えて頂きたい」
秀吉は素直に頭を下げる。
昔ならば、土下座なども厭わぬ
人たらしぶりであるが、
天下人となり公家の頂点に列すと、
出来なくなった行動である。
三成は、冷静でいた。
「殿下。なりませんぞ」
「利休は横着ものとして」
「処罰されたものにならなければ、
なりません」
続く🌷