こんにちはチューリップオレンジ
宿なし詩人です





映画に関してもシリーズ化したくなりました指差し

過去記事も2つ
タイトルを変えて恥ずかしながら再度アップしたので
よろしければお寄りくださいませ(*´-`)

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昨日
WOWOWで『PLAN 75』を観ました映画

※以下ネタバレありです







冒頭、淡々と流れた
倍賞千恵子さん演じる主人公の
慎ましい一人暮らしのルーティンワーク的な動きから目が離せなくて
予定があるっていうのに汗
録画しながらも最後まで観てしまいました真顔



画面から滲む
重めで不安な雰囲気とか音に既視感…

あーひらめき電球
ブラピの『バベル』だ!と思いました
主観です


舞台は日本ですが
フランスとフィリピンとカタールの合作映画なんですね
これはバベルっぽさと関係あるんでしょうか真顔




映画 カチンコカチンコ映画 カチンコカチンコ 




75歳を過ぎたら
合法的に死を選んでも良くなった架空の日本が舞台です

生死の権利を保障する制度
『PLAN 75』が施行され
これに加入すれば10万円を渡されて
『その日』までのサポートを受けられて
自分のタイミングで『その日』を迎えられます

この制度そのものが
「国に存続のために長生きされると困る」という国の意思を遠回しにソフトに伝えているわけで…

そんな重大な決定の対価がたった10万円

公には強制されていないことになっていますが
PLAN75に入った老人たちは風潮という名の無言の圧力を感じていたに違いなく
最終的には自らの意志で入ったからこその10万円という金額に妥当性と共に国のずるさを感じてしまいますガーン
リアルだなと思いました


独居老人=寂しがり
という前提で描かれているので
お元気なリア充老人の方々は
この点に反発もあるようですがあんぐり
わたしは母の言動を振り返るにつけ
あながち間違ってないと思いました


独居老人だろうが
健康体と働く場所とコミュニティがあれば
とりあえずの幸せは得られるけれど
ひとつ崩れると総崩れする脆いもので
あっという間に詰んでしまう


そんな意味では絶望感とか孤独感は全独居老人のすぐ隣にあるのだと思います

仮に
最もいざこざが起こりにくいと思われがちな
「実の娘一家と同居」をしていても安寧を得られていないケースなんかいくらでもあって
友人に家庭内の悩みを打ち明けたとしても
「あなたは嫁がいなくて幸せよ〜」などと相手にされないそうです
ご近所にそんなおばあちゃんがおられて
たまに愚痴を聞かされて聞いてます真顔

家族愛だの親子愛なんてものは
そんな単純ではないですよね



それにしてもです

こんな制度がまかり通る世界になったら
「○○さんとこのおばあちゃん(おじいちゃん)はこれ使ったみたいよ〜」
なんてプレッシャー掛けられかねません

一部の分野を除いて
生き死にに関してだけは
人間が決めてはいけないのでしょう






この映画に
出てくる人たちは皆穏やかで優しいです

優しいんだけれど
それが何かを諦めて流された結果の優しさに見えてますます寂しくなっていた中で
それまで淡々と仕事をこなしてきたPLAN75の職員の青年が感情の赴くままに後先考えずにやったこと
ここに救いがあるのかなと思いました






余談になりますが
昔たいへんお綺麗だった倍賞千恵子さん

この映画ではすっかりシワシワのおばあちゃんとして映されているのに
綺麗だな美しいなと思いました

同じ年代の吉永小百合さんを美しいと思うのがある意味当然ならば
すっかり老人の容姿にも関わらずそう思わせる俳優さんて更にすごいことかもしれません

ストーリーの中でも触れられていますが
声が若い頃と変わらないのもポイント高いですね

でもやっぱり行き着くのは『品』の良さびっくりマーク
その成せる技ってことなのかもしれません




今日食べたおやつ


こんなんひとくちでイケてしまう真顔