カイロの紫のバラ | キネマの天地 ~映画雑食主義~

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レンタルビデオ鑑賞日誌



(ほぼ)一日一本のペースで映画の感想を書いてます。

カイロの紫のバラ [DVD]
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内容:ウディ・アレン監督の85年度作。夫との生活にうんざりしているセシリアは、新作映画「カイロの紫のバラ」に夢中。すると劇中の主人公、トム・バクスターがスクリーンを飛び出し、セシリアを連れて映画館を脱出してしまう。(amazonより)


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はい!今週のウディ・アレン 枠は、1985年製作「カイロの紫のバラ」です!




30年代半ば、大恐慌の波がまだ鎮まらない不況のニュージャージー。夫のモンク(ダニー・アイエロ)は失業中で、かわって妻のセシリア(ミア・ファロー)が、レストランのウェイトレスをやって生活を支えていた。ぶらぶらと遊び歩いてはセシリアからチップを奪い取ってゆくモンクには何の期待もない毎日だが、彼女には、心の支えとなる楽しみがあった。それは、映画を見ることで、好きな映画は何回もくり返して見ていた。彼女は、今、「カイロの紫のバラ」という映画に夢中になっており、何と今日は5回目だった。そのことに気付いた映画の主役トム・バクスター(ジェフ・ダニエルス)が、スクリーンから抜け出し、客席のセシリアに語りかけた。「また来たんだね。」・・・(goo映画より)






・・・こ、これまたいいなぁ。。。(゚ーÅ)



はい、KASPARさん はじめ多くの方々がこの作品を賞賛なさってる事は存じてたので

ワタシもワクワクしながら鑑賞したのですが、なるほど!確かにこれは高評価を得るのも

よくわかりますね!

・・・それも“映画好き”の心に特に訴えかけるものがありますしねぇ。。。:*:・( ̄∀ ̄)・:*:




大恐慌時代のニュージャージー。仕事もせずに遊んでばかりいる暴力夫との生活に

希望を失っているセシリアの前で、ある日奇跡のような出来事が起きる。

映画好きで映画館に通い詰めている彼女の存在に、上映中の映画「カイロの紫のバラ」の

登場人物である冒険家トム・バクスターが気づき、スクリーンから飛び出してきたのだ!

毎日同じことを繰り返すスクリーン内での生活に嫌気がさしていたトムは、セシリアを連れだって

現実世界へと繰り出してしまう・・・ってなお話です。



虚構の世界のキャラクターが現実世界に現われて騒動を巻き起こす話は今日ではさほど

珍しくもありませんが、そこはさすがウディ、単なる甘い夢物語では終わらせていません。

苦い現実世界から逃れることが出来ない私達の日常を反映するかのように、甘さの中に

ちょっぴりビターな味わいを効かせたものとなっておりますよ。



素晴らしいのは、そりゃーなんと言ってもラストシーンでしょう!!

銀幕の中で優雅に踊るフレッド・アステアジンジャー・ロジャース、そしてそれを見つめる

ミア・ファロー演じる主人公セシリア。もうね、このときのミア・ファローの演技はそれだけで

観る価値アリですよ!!
・・・そうなんですよねぇ、だから映画はやめられないんですよねぇ。。。(゚ーÅ)

映画好きなら胸を打たれる事必至の名シーンだと思います。素晴らしかった!!ヘ(゚∀゚*)ノ




総評。

ストーリーもシンプルですし、ウディの作品の中では最も広範囲に受け入れられやすい

作品なんじゃないかなぁ? 何よりウディの映画に対する愛情がひしひしと伝わって

来るんですよね、ここまで映画愛に溢れた作品って「ニュー・シネマ・パラダイス」 ぐらいじゃ

ないかしら?(^~^) 「映画を好きで良かった」、心からそう思わせてくれる作品ですよ。

というわけで「すべての映画バカに捧ぐ」とでも言いたくなるような本作、

もちろんオススメです!!!ヽ(゚◇゚ )ノ