価格は安いノルマンディー | 毎日が一口馬主!

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昨日、レモン市場の話をしたが、ウィキペディアによると、以下のような内容である。

 

 

レモン市場では、売り手は取引する財の品質をよく知っているが、買い手は財を購入するまでその財の品質を知ることはできず、情報の非対称性が存在する。そのため、売り手は買い手の無知につけ込んで、悪質な財(レモン)を良質な財と称して販売する危険性が発生するため、買い手は良質な財を購入したがらなくなり、結果的に市場に出回る財はレモンばかりになってしまうという問題が発生する。

結局、売り手は高品質の財を売ることができず、低品質の財ばかりが市場に出回る結果となり、社会全体の厚生が低下してしまう。このような現象は、逆選抜と呼ばれる。

 

 

一見すると、ロードサラブレッドが高い価格で馬を売っているように見えるが、買い手が恐縮して

高馬の買い控えが起こり始めるという話である。つまり、売り手としても余り良い状況ではない。

 

 

これを売り手側から解消するには、高価格帯の馬の中からも大活躍馬を数頭出し、良駒もいる事を

買い手に積極的にアピールすることが有効になるのだが、おそらく牧場を運営する側からすると、

それも結構難しいことなのかもしれない。

 

 

割安な価格で良駒をクラブにおろしても、他のお客様からは怒られるし、クラブ馬の育成の段階で

怪我をすれば目論見は失敗に終わる。万が一、1歳時点でファンド化の前に馬が故障してしまうと、

危険負担の関係から、原則は故障リスクをそのまま被らなければいけない

(但、過去ロードクォーレが1歳ボーンシストになった際は、そのままファンド継続になり未勝利となった)。

 

 

売主側ではやはり、馬を早く売り切ることに越したことはない、という原理はあるだろう。

ロードカナロアの子があれほどいるのに勿体無いが、牧場がロードを確固たる販売チャネルとして

育てる意向がないのであれば、自然体で現況のままが続くのも仕方がないと思っている。

 

 

 

「クラブを育てる」という言葉で思い出したので、比較してノルマンディーのことも触れておきたい。

ロードとはまた違った現象になっている。

 

 

以前、身近な友達が自分に、「だって、牡馬4頭を1口ずつ買っても10万円だよ・・・」と言った。

ロードの高馬が走らないのは遺憾だが、ノルマンディーでは馬の価格は、実際は相当に安い。

筆者としても、ノルマンディーの価格の馬なら1勝さえしてくれれば、(1勝ができなくても掲示板を

重ねてくれれば)、「まあ、OK」となる。競走馬の成績結果に求めるバーは、当然低めなのである。

 

 

しかし、ノルマンディー馬は現在、価格の如何に関わらずに敬遠され気味である。

仮に今より極限まで価格を下げても、需要喚起には繋がらないと思う。

価格の弾力性を喪失している (= 馬価格の問題ではない)。

 

 

現4歳(ゆとり世代)のノルマンディー馬は、育成法に失敗したことから、各馬がデビューする毎に、

もの凄い失速と大敗を繰り返した。もう、自分も笑いネタにするしかない負けっぷりだった(苦笑)。

これが、同クラブ馬を応援する方に後悔をさせ、また寂しく、恥ずかしい気持ちにもさせたのである。

(一口馬主は友達とやっている場合が多いので、案外この名誉⇔恥という要素も軽視できない)

強制退会する方が増えたのも、「どれだけ安くても、飼葉代もかかるから持たない方がまし」と

判断されたからであり、ノルマンディーに使うお金を、他クラブや他趣味に振り分ける動きに繋がった。

 

 

現在のノルマンディーの3歳馬の、勝ち上がり率は18.6%。G1サラブレッドクラブの同率が18.2%で

競り勝っているとはいえ、5頭に1頭も勝っていないという低迷状態は、昨年から変わっていない。

但し、ノルマンディーの場合は、募集馬の価格が安めという買い手側にとっての絶対的なメリットが

あるので、各馬とも何とか1勝を目指す態勢を整えれば、失われた信用が次第に戻ってくると思う。

筆者は、現在同クラブは新規停止扱いとしているが、クラブとして狙いを定めて頑張ってみて欲しい。

 

 

(上から、勝ち上がったエルズリー、デビュー予定のアイヴィーサ、前走2着のヴィヴァンフィーユの順)