前記事の続きです。
2日目の朝はゆっくり目に起きました。
外があんなに寒くなかったら、朝の散歩を兼ねて和歌山城に行ってみたかったけど
無理っ!⛄🥶😭
ホテルがとっても居心地いいので、チェックアウトの時間ギリギリまでお部屋で過ごして
どこにも寄らず、空港のカフェとかでまったりしようかな…。
牛田くんと原田マエストロの素晴らしいラフマニノフが聴けたからもう十分(^^)
朝ご飯を食べに行ったら、和歌山の郷土料理がとっても充実してました。
私の盛り付け方が今ひとつのため、素晴らしさの半分も伝わらず残念ですが(^^;)
紀州梅干し、金山寺味噌、和歌山ラーメン、
高野豆腐や釜揚げしらす…。
高野豆腐の名前の由来って「高野山」から来てたんですね!
木綿豆腐を凍らせて作られた保存食。
私の地元・長野県では、「凍み(しみ)豆腐」と呼んでました。
バイキング形式のテーブルには、何種類もの紀州梅干しや醤油がありました。
お皿左上の魚は、さば、アジ、さんまなのですが、このまま食べるのかと思いきや…
この網焼きセットを各自テーブルに持ってきて自分で焼くシステム。
朝から贅沢ですね~。
右上の和歌山ラーメンはこってりした豚骨醤油。美味しい!
ご飯が何杯あっても足りないくらい、ごはんのお供がたくさんありました。
ほかにもカレーや茶粥、鍋料理っぽいのとか、すごく充実していましたが、たくさんありすぎて手が出せませんでした。
テーブルには、ご飯のお供の食べ方のアドバイスが。
盛り付けのセンスがなさすぎますがデザートも充実してました。
郷土色満載の朝ご飯を食べてるうちに、気持ちが変わってきました。
天気もいいし、寒さも昨日よりはマシみたい。
もし歩いて行けるなら、紀の川を見に行ってみようかな…。
夕べ牛田くんのラフマニノフを聴きながら思い浮かんだ夕暮れの運河を思い出し
次いつ来られるか分からない和歌山の旅。こんな機会もなかなかないだろうな、と。
(画像お借りしました)
お持ち帰り用のコーヒーをカップに淹れて部屋に戻るとき
フロントの方に、ここから歩いて紀の川を見に行けますか、と訊いてみました。
支配人風の優しそうな男性スタッフ、
行けることは行けるけど、眺めを楽しむような感じではないのであまりお勧めしませんとのこと。
じゃ、2~3時間でまわれる和歌山市内の観光のお勧めはありますか?と尋ねると
いろいろ教えてくれました。
「和歌山市観光虎の巻」? こんないいものが!
和歌山城やマリーナシティ、温泉、雑賀町・和歌浦の絶景コース
美術館・博物館・戦場跡地、駅周辺の散策コース…。
こんなに充実してたのか!(*゚ロ゚)
いつも思うけど、現地で手に入るこういう案内冊子を事前に手にすることが出来たなら…(T_T)
書店に並ぶガイド本は、南紀・白浜中心で、和歌山市のある紀北はほとんど載っていないんです。
虎の巻のページをめくり、とっても親切に説明してくれる支配人さん(多分)。
三つ揃えのスーツをピシッと着こなして、ソフトな関西弁の語り口調で気さくに話すそのギャップ(≧▽≦)
雰囲気と、親身になってくれるその感じが、ちょっと『プリティー・ウーマン』に出てきた支配人さんみたい。
…ってことは、私、ジュリア・ロバーツ?
(///∇//)(←殴)
その支配人さんが、ページをめくりながら説明してくれた虎の巻のこれに釘付け!
ねこの電車に乗って神社を巡るコース?!
ねこの駅長に会える?!
そういえば、テレビや雑誌で見たことあるわ。猫の駅長さん。
駅長さんは既に何代目かで、何匹かいるらしい。
お魚の電車は諦めたけど、猫の電車に乗れるのね!
和歌山電鐵の貴志川線というこの路線には、木の神様を祀る神社を始め、いくつかの神社が点在し
600円の一日券を購入すれば、どの駅でも何度でも乗り降り自由とのこと。
日本中の鉄道ファンや猫好きの人、海外の人にも大人気なんだって。
そうとなったら部屋でまったりコーヒーなんて飲んでられない
急いで部屋に戻って荷物をまとめました。
「お世話になりました。いろいろ教えてくださってありがとうございます。ねこちゃん見てきます!」
「行ってらっしゃい。ねこちゃん見てきて下さい。楽しんで!」
このソフトなイントネーションの関西弁が、なんとも優しく心地いいんだよなあ♡
ホテルを出て数歩歩いたただけで既に手が凍りそう
手袋をしようとコートのポケットやバッグの中を探したけれど、ない。
あ、いけない。急いでバタバタと荷物をまとめたので、手袋を部屋のソファに置いてきちゃった
ゴロゴロと荷物を引いて戻ってきた私を見て
「どうしました?」と心配そうに飛び出してきた支配人さん。
事情を説明して再び鍵を受け取り部屋に戻ったら、やっぱりソファに置いたままでした。
「天気予報では2℃だけど、体感気温はマイナス2℃だとか言いますから、あったかくして楽しんでくださいね。」
ありがとう、支配人さん(多分)。ジュリア、楽しんでくるね!
昨日よりマシとはいえ、やっぱり寒い…
でも、この寒さのお陰で手袋をなくさずに済みました
和歌山市のマンホールの蓋は、手まり。
お城にちなんでいるのかな。
和歌山城、もっと近くで見てみたかったけど、時間がなくなるから眺めるだけで我慢しよう。
これはバスの窓から見えたお城。
一日乗車券、買えました♡
和歌山駅の改札を入ったら既に…
たま駅長がホームで案内してくれてる!
こんな、ねこちゃんの足跡が点々と…
地下通路の壁にも
階段の壁にも
階段を昇って岸川線のホームに上がると…
ニャンと!
ねこの電車!
ナニコレ~!
猫の顔。耳もある。お髭もある。
車体の外側猫だらけ。
中に入りますよ~。
猫の壁紙と、たま駅長の額縁
シートも猫
ライトも猫
ベビー(キャット?)サークルと「駅長室」
え?もしかして、たま駅長がここにいるときもあるのかな。
本棚まである!
こんな夢のような電車がこの世に存在していたなんて!
しかも、実際毎日走っているなんて!
ジュリア芽々子、感激~!
これは、鉄道ファンだけでなく、猫好きにもたまらないでしょうね。
ああ、牛田くんにも見せてあげたい。乗せてあげたい…。
平日の午前中だからすいてるけれど、週末はきっと大賑わいに違いない。
私、とってもラッキーでした。
(だるまパンの御利益?)
2両編成の車内には、外国人観光客や鉄道ファンっぽい人、聾学校か養護学校の生徒さんと先生達。
みんな自由に動き回って写真をパシャパシャ。
自由でワクワクして、車内全体がほっこりいい雰囲気。
みんな嬉しくってニコニコしてる。
なぜかふと、「窓際のトットちゃん」のトモエ学園を思い出しました。
大人の私、普段「素敵だな、写真撮りたいな。」と思っても、理性や社会性が勝って我慢することが多いんです、これでも(*^.^*)
こんなにおおっぴらにワクワクしながらパシャパシャ写真が撮れるなんて…
養護学校の生徒さん達も、みんな本当に無邪気に喜んでいて、その様子を見ているだけでも幸せな気持ちになりました。
岸川線の停車駅は14駅。
支配人さん(多分)の説明では、一番おすすめなのが伊太祁曽駅にある木の神様の伊太祁曽神社。
隣の山東には足の神様の足守神社があり、ほかにもいくつかある神社を参拝して神社巡りを楽しむ人が多いらしい。
終点の貴志駅には「たま神社」があり、ウルトラ駅長ニタマがそこにいる。
時々伊太祁曽駅にもスーパー駅長よんたまに会えるそう。
どうやってまわろうかな…。
時刻表を見ると、電車の本数は1時間に約2本。
飛行機に乗り遅れないようにするには、途中下車できるのはせいぜい1ヶ所か2ヶ所。
まずは終点の貴志駅までそのまま行って、戻りの電車で途中下車することに。
途中ですれ違った電車もスペシャル!
和歌山駅から30分ほどで到着しました、終着の貴志駅。
ホームには3つの鳥居。
たま神社
いちご神社
おもちゃ神社…?
みんな神社には目もくれずに駅舎の方へ。
私はたま神社でりおちゃん・るかちゃんやファン友さんの猫ちゃんの健康と幸せをお願いしたかったけれど
すぐそこに工事のお兄さん達がわちゃわちゃしてて、ちょっと参拝出来ない雰囲気でした(ごめんね)
駅舎の入口にはラブリーなのれん。
こんな雰囲気ある駅舎です。
時刻表には初代駅長の写真。
床にもかわいいタイル
カフェもあります。
メニューをよく見ると…
可愛い!アイスクリームがねこちゃんになってる!(≧▽≦)
いました!たま駅長。
棚の上に帽子を置いて、今日はお休みのよう。
こっちを向いた写真も撮りたかったけれど、イタリア人風家族がずっと貼り付いていたので諦めました(^^;)
とっても可愛い美猫でしたよ♡
駅を出て振り返ったら…
ニャンと、屋根が猫の顔!
すご~い!
この辺りは苺の産地でもあり、春になると駅周辺でいちご狩りが楽しめるそうです。
カフェも気になったけど、時間がないのでさっそく戻りの電車に乗りました。
観光客だけでなく、通学で利用してる学生さんもいるようです。
途中下車して私が行きたかったのは、支配人さんイチ押しの木の神様の伊太祁曽神社と足の神様の足守神社。
この二つの駅は隣同士なので、歩いて行けば時間短縮になるしいい運動になるかもしれません。
まずは、伊太祁曽駅で降りました。
降りたけど、ホームしかなくて、駅に続く出口がない。
しばし、ホームの上で呆然…。
あ、これ? この階段を降りて、線路を横切り改札に行くようです。
伊太祁曽(いだきそ)駅
和歌山市内にある日前(ひのくま)神宮・國懸(くにかかす)神宮と竈山(かまやま)神社と、伊太祁󠄀曽神社に参詣することを「三社参り」と言うそうです。
小さな小さな駅舎には、ねこ駅長の姿はありませんでした。
女性の駅員さんに、神社への行き方を聞いて、ここから足守神社に歩いて行けますか?と尋ねてみたところ
足守神社のある隣の山東駅までは歩くとかなり距離があり、駅から足守神社までも歩いて20分以上。
山道になるので、登山などで歩き慣れていないとちょっと厳しいと思います、とのこと。
そっか…
今、足の不調で悩んでる親友の回復をお願いしたかったし
羽生ファンのYちゃんに足のお守り買って帰りたかったのに…。(ごめんね)
(画像お借りしました)
駅員さんが言ってた通り、歩いて3分ほどで見えてきました。伊太祁曽神社の鳥居。
白いのぼりが並ぶ参道をまっすぐに歩いて行くと…
右側に古い木で出来た鳥居。
赤い橋を渡って本殿の方へ。
まずは手と口を清めます。
つ、冷たい…
ん?なんでしょう。さっそく存在感ある木の切り株が。
大杉のご神木
樹齢千年を超えると言われてきたこのご神木
昭和37年に落雷で炎上し、今の姿になったようです。
本殿の門の隣に木彫りの龍。
すごくリアルです。見て、この目力。
お参りを済ませて隣のスペースに行くと、木彫りの十二支の動物が並んでました。
どれも本当によく出来てます。
形といい表情といい、今にも動き出しそう。
ここにも立派なご神木。
なになに?木俣くぐり?
このご神木の穴をくぐると厄難除けになるらしい。
入れるかな?私😅
途中でつっかえてくまのプーさんみたいになったどうしよう…
周りに人がいなかったので、こっそりチャレンジしてみました。
靴を脱いで、四つん這いになって
よいしょ、よいしょ…
肩とお尻は斜めにしないと入りません(^^;)
無事に通り抜けられましたー!\(^O^)/
境内の中を歩いていると、チラチラと雪が舞い始めました。
梅の花が咲いてます。
電車に間に合うように伊太祁曽駅に戻りました。
おっ。線路に素敵な電車が停まっています。
正面からこんなに素敵なショットが撮れちゃいました。
もしこれが走行中ならば、2秒後に私はオダブツですね(^^;)
ホームで和歌山行きの電車の到着を待っていると、反対方面にまたしてもレアな電車が!
モー、どんだけ充実してるの?貴志川線
鉄オタのドヴォルザークが見たら泣いて喜びそう。
鉄道ファン風の男性につられ、私も正面側に移動してパチリ。
芽々子、すっかりにわか鉄道オタクになってしまいました(///∇//)
そして、和歌山駅に向かう私が次に乗ったのは…
いちご電車!
いちご三昧…
楽しい電車の旅でした
今さらだけど、この距離感だったら南加太線のおさかな電車も乗れたかも(^^;)
デパ地下の一角にある人気のラーメン店「清乃」の和歌山ラーメンでお昼ごはん。
地元では、ラーメンのことを「中華そば」と呼ぶそうです。
一口に「和歌山ラーメン」と言っても3つのタイプに分れるそうで
①しょうゆ系
②豚骨メインのしょうゆブレンド
③それ以外
この店のは②の豚骨メインの醤油ブレンド。
とろりとしたスープがこってり濃厚でおいしかったです!
お土産も購入。
梅干しが充実してました。
山形駅で見たさくらんぼボーロのパンダバージョンがありました。
流行ってるのかな…。
私が買ったのはこれ。
かげろうは、和歌山で人気のお菓子(らしい)。
上の包みはお隣の妖精さんや友人にあげるはちみつ梅干しです。
和歌山駅のホームから階段を見上げたら、こんな見事な写真が。
階段の向こうを電車が走ってるようにも見えますね。
すべてのホームに、こんな感じの階段アートがありました。
バイバイ。ありがとう和歌山。
楽しかったよ。
和歌山から関西空港に向かう電車の中で思いました。
この前行った山形の電車の中はあんなに静かだったのに
やっぱり関西人はよくしゃべる。笑
普段は温暖だという気候が関係しているのか、和歌山の人達、みんな気さくで人懐っこかったな
飛行機からの眺め。
飛行機からの景色は、ずーっと見てても飽きません。
もこもこの雲。子供の頃は触るとフワフワだと信じてました。水蒸気だなんて今もちょっと信じられない。
陸が見えると、巨大な日本地図を見ているような気分になります。
島が見える。どこかな?噴火口の跡。
さあ、高度を下げて雲の中に突入しますよ。
シャーッ!今、まさに雲の中。
雲のすぐ下に来たよ。ゴツゴツの山が見えてきた。
もうすぐ着陸です。
ただいま~!
到着口に向かう途中、窓から見えた夕陽。思わず足を止めてしまいました。
平和で美しい光景。
旅客機が大炎上してから、まだ1ヶ月も経っていないのに
もうちゃんと通常通りに機能してる羽田空港、すごいです。
当たり前だと思っていた日常が、当たり前じゃないと思い知った今年の始まり。
今も被災地では、多くの人が家を失い避難所生活を強いられています。
潰れた家の下で、まだ見つかっていない人もいます。
水道などのライフラインもまだ復旧せず、復旧の見通しは4月頃だそう。
輪島市では、250人の中学生が、家族と離れて集団避難しました。
今回の和歌山も、先日の山形でも
演奏会や旅を楽しみながらふと、なんともいえない罪悪感のようなものを感じる瞬間がありました。
特に今回、一人で泊まるにはもったいないような心地よいホテルの窓から外の景色を眺めているとき
猫ちゃん模様の電車に乗って、はしゃぎながらあちこち眺めて写真を撮っているとき。
こんなことをしていていいんだろうかという後ろめたさに似た感情。
大雪の降った地域に住むファン友さんが、夜の通勤の運転で不安になっているのに
牛田くんのファンの方の中にも、被災して不便な生活を過ごしてる方もいるのに
のうのうと遠征旅行を楽しんでいる自分。
いろんな事情で、演奏会に行けない人も多いのに…。
ごめんなさい。
そして
ありがとう。