行ってきました。

 

 

 

2023年7月22日(土)16時開演

第44回 霧島国際音楽祭 鹿児島2023

村治佳織、牛田智大 ダブル・リサイタル

宝山ホール(鹿児島)

~ 未来へ伝える音楽のチカラ。 ~

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1980年より開催された日本で最も歴史のある霧島国際音楽祭。

 

世界各地で活躍する著名演奏家が毎年夏に霧島に集い、 受講生も交えて2週間にわたって音楽の祭典を繰り広げます。

 

霧島、鹿児島市内を含めた県内各地で、コンサートホールだけではなく、霧島神宮や教会、足湯や酒蔵などを会場として、およそ50ものコンサートを開催しています。

 

期間中、霧島の街は音楽で溢れ、温泉に食に音楽に・・・楽しみの豊富さが、この音楽祭の特徴です。

 

 

(霧島国際音楽祭HPより)

 

 

 

 

 

 

真夏の鹿児島で開催されるの充実のラインナップ。

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牛田くんは、ギタリストの村治佳織さんと共に、音楽祭のトップバッターを飾ります。

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村治佳織さんといえば、

 

 

2019年4月、牛田くんは村治さんのラジオ番組に出演しています。

 

 

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牛田くんが10代最後のアルバム、『ショパン:バラード 第1番/24の前奏曲』をリリースした時期。

 

このときはトークだけでしたが、あのとき以来の共演になるんですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、九州最南端の県、鹿児島。

 

 

皆さま、行かれたことありますか?

 

 

私は、家族旅行で10年ほど前に一度訪れただけ。

 

それも、欲張りなジャックが色々盛り込んで九州をあちこち回ったので、桜島を近くで眺めた程度の記憶しかなく、他の県の思い出とごっちゃになってよく憶えてないんです(^^;)

 

 

 

 

私の中の鹿児島の知識というと…

 

 

・桜島

・西郷さん

・さつまいも

・屋久島の縄文杉

 

 

といった感じ。

 

 

 

 

福岡在住のファン友P子を誘ってみたところ

 

安定のフットワークの軽さで現地で合流することに。

 

 

しかし、O型同士で超マイペースな私達。

 

今回も、連絡を取り合ったのは前日になってからでした(^^;)

 

 

 

 

 

 

 

コロナも5類となり、夏休みと言うこともあって、羽田空港は結構混んでました。

 

 

上空はいつも青空。

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楽しげな形のもこもこの雲がずっと向こうまで続いてます。

 

 

 

 

 

鹿児島に関しては上記の知識程度だった私ですが


行きの飛行機の中でガイドブックをまるまる一冊熟読。

 

鹿児島に降り立った頃には「鹿児島のことならなんでも聞いて!」と言えそうなほど生まれ変わった私になってました(〃∇〃)

 

 

 

 

 

飛行機の中で追加された鹿児島に関する知識。

 

・黒豚

・黒牛

・地鶏

・焼酎

・薩摩切子

・しろくまアイス

 

 

 

 

 

 

到着口で、福岡から新幹線でやってきたはずのP子がお出迎えしてくれました。

 

 

別に、私を大歓迎してくれてるからじゃないんです。

 

なんか知らないうちに飛行機オタクになってて、ミッキーのラッピングのレアな飛行機が見たかったんだって 笑

 

 

 

 

一方、短時間ですっかり鹿児島に詳しくなった私が鹿児島空港で見たかったものは2つ。

 

 

 

1つは、到着ロビーにある桜島のステンドグラス

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色鮮やかなガラスで描かれた力強い桜島。素敵キラキラ

 

 

 

 

 

 

もう一つは、展望デッキ入口の空港ピアノ

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カラフルで可愛い~♪

 

焼酎、黒豚、しろくまアイス、さつま揚げ…

 

鹿児島の特産品がいっぱい描いてあります。

 

 

 

 

横にも、ほら!

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脚はさつまいもの蔓、下の部分は薩摩切子ですね!

 

 

 

 

 

 

展望デッキに出ると、ブーゲンビリア。こんなところも南国です。

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P子お目当てのミッキー柄のレア飛行機。

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iPhoneで撮るとこの程度ですが、P子は立派なカメラで撮影してました。

 

 

 

 

 

 

お土産屋さんを見て回ると、鹿児島って本当に充実。

 

 

特に西郷さんのパッケージのお菓子が目を引きます。

 

ほかにも黒豚の肉やソーセージ、さつまいもタルト、芋けんぴ、かるかん、焼酎、ボンタン飴…。

 

お土産に困りませんね~音譜

 

 

知覧のお茶も美味しくて有名だとP子が教えてくれました。

 

 

 

 

 

 

市街地行きのバスに乗るため空港を出ると、いきなり西郷どん!

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お茶碗をこっちに突き出してますよ。

 

どいうこと?「おかわりちょうだい?」それとも、「飯食ってけ」?

 

 

 

 

 

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後ろの桜島のところは、足湯になってます。

 

「おやっとさぁ」は、鹿児島弁で「お疲れ様」の意味らしい。

 

 

 

 

 

 

 

メインの鹿児島中央駅のすぐ隣には大きな観覧車。

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路面電車も走ってます。

 

 

 

 

 

鹿児島ラーメン『ざぼんラーメン』でお昼ごはん。

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博多ラーメンのようなこってりパンチの効いたのをイメージしていましたが、とんこつベースのマイルドな味わいでした。

 

チャーシューの下にキャベツともやしがどっさり。

 

 

 

 

 

このあとは、

 

P子のホテル → バスで移動し私のホテル → 照國神社散策 → 時間余ったら私のホテルでのんびり → コンサート会場へ

 

ざっくりこんな感じでいいよね、なんて話してたのに

 

時間がなくなり、ホテルでくつろぐどころか神社散策の時間などなく、バタバタとそれぞれのホテルに荷物を置いてタクシーで会場に向かいましたあせる

 

 

「なんとかなるだろう」で生きている似たもの同士の私達。

 

緻密に準備計画する人間がいないので、いつも時間ギリギリです。

 

しかも、学習しない…(;^ω^)

 

 

 

 

 

 

到着しました。宝山ホール

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ホールの隣の歴史を感じる建物は、なんと今も使われている公民館。

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道路の向こうには、西郷隆盛像が見えます。

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道路のこっち側、公民館前の広場に「西郷隆盛像撮影スポット」なるものがあって、こんなかわいい桜島が。

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桜島越しに写してみましたが西郷どんがボヤケちゃいました(^^;)

 

 

 

 

 

 

今度はどうかな?

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かろうじて乗ってます😆

 

 

 

 

 

 

続々と人が集まってきてました。

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都会のような混雑がなくて、いいですね。なんだかこちらも肩の力が抜けてリラックスした気分。

 

 

 

 

 

館内にはプラネタリウムもあるらしい。

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「たからやま」ではなく「ほうざん」と読むそうです。

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音楽祭は、こちらの宝山ホール(鹿児島市)と霧島にある「みやまコンセール」(霧島市)の2つがメイン会場。

 

 

みやまコンセール(霧島国際音楽ホール)

(画像お借りしました)

 

 

 

2つの会場の間の距離、なんと約62㎞!

 

 

 

 

 

 

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宝山ホール(1502席)

(画像お借りしました)

 

 

 

スッキリとした立派なホールでした。

 

全体的に濃いオレンジ色のような木の色です。

 

舞台正面の壁の右と左に「霧島国際音楽祭」の黒い旗。

 

 

舞台中央にスタンウェイが置かれていましたが、このところコンチェルトに足を運ぶことが多かったせいか、随分舞台の奥の方に置かれているように感じました。

 

 

 

 

 

 

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《 プログラム 》

 

第1部 牛田智大(ピアノ)

 

♪シューベルト:アレグレット ハ短調 D915

 

♪ブラームス:ピアノソナタ 第3番 ヘ短調 Op.5

 

♪ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 Op.22

 

~ ~ ~ 休憩 ~ ~ ~

 

第2部 村治佳織(ギター)

 

♪タンゴ・アン・スカイ(R.ディアンス)

 

♪ミッシェル(J.レノン&P.マッカートニー/武満徹編)

 

♪イエスタディ(.レノン&P.マッカートニー/武満徹編)

 

♪アルハンブラの思い出(F.タレガ)

 

♪亜麻色の髪の乙女(C.ドビュッシー/S.デ・ラ・マーサ編)

 

♪ガブリエルのオーボエ(E.モリコーネ/モーガ&ポーチン編)

 

♪エターナル・ファンタジア:薬師寺にて(村治佳織)

 

♪人生のメリーゴーランド(久石譲/古関佳宏編)

 

 

 

 

 

今年3月のリサイタルから5ヵ月ぶりのアレグレットとブラームスが再び聴けるのも嬉しいけれど

 

なんといっても、今回鼻血ブーなのは、ショパンのアンスピ!

 

 

2021年の大晦日、牛田くんは、ミューザ川崎のジルベスターコンサートでオーケストラと共にこの曲を演奏したけれど

 

気品に溢れて美しく、それはそれは素敵な演奏でしたキラキラ

 

 

 

 

野球ファンじゃなくっても、みんな大谷翔平が好きなように

 

クラシックファンじゃなくっても、きっとみんなが好きな曲。

 

それが、ショパンの『アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ』

(ひとつだけ難癖つけるならタイトルが長い)

 

今回は牛田くん、ソロで初披露ですよ~笑い泣きラブラブキラキラ

 

 

 

 

そして、村治さんの演奏曲。

 

ずらりと9曲も並んでいるけれど、ピアノと違って1曲ずつが短いんでしょうね。

 

王道のクラシック曲もあるし、お馴染みのビートルズの曲や、ジブリ映画の曲、村治さんご自身が作曲された曲まであって、なんともバラエティに富んでます。

 

私、ソロ・ギターのリサイタルを聴くのは初めて♡

 

一体どんな感じなんでしょう?楽しみです♪

 

 

 

 

 

 

 

天井から黒い幕が垂れた舞台袖から、牛田くんが登場しました。

 

 

黒蝶ネクタイのタキシード。

 

手にはグレーっぽいハンカチ。

 

よかった。元気そう。

 

 

そして、髪がパームドヘアーです。

 

1ヶ月前の練馬の時も前髪にふわりとパーマがかかっていたけれど

 

今日はもっとしっかりかかっている感じ。

 

こんなにパーミーなトモハルは初めて。

 

そして髪が茶色い。

 

それがとっても似合ってます。

 

 

留学してから、さらに色白になったような…。

 

まるでヨーロッパの男の子のよう。

 

『ピアノの森』に、こんな子いなかったっけ…?

 

ほら、ポーランド人の…。

 

 

 

 

 

 

挨拶をして、ピアノの前に座ると

 

呼吸を整え 前屈みになってそっと両手を鍵盤の上に置きました。

 

 

柔らかで、あたたかな音色が

 

ふわりと立ちのぼり

 

しばらく空気中をただよって

 

湯気のように消えていきました。

 

 

最後に聴いてから、4ヶ月ほどしか経っていないのに

 

懐かしい旧友と再会したような嬉しさと

 

郷愁のような寂しさに、胸がきゅーんと切なくなりました。

 

 

まるで鍵盤に覆いかぶさるように上体を倒して

 

フワフワの前髪を揺らしながら弾いている牛田くんの横顔を見ていたら

 

 

スヌーピーのあの子にそっくり!

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こんな発見をしてしまってからは

 

もう、牛田くんが彼にしか見えず…

 

 

どうしよう。頭の中にスヌーピーのキャラクターが次々登場してきてしまった…😅

 

 

 

 

慰めるような優しさと

 

重々しく悲しげな嘆き。

 

光と闇の間を漂いながら

 

アレグレットが終わりました。

 

 

 

そっと鍵盤から両の手を上げて

 

ボクサーのファイティングポーズのように胸の前で軽く拳を握った牛田くんは

 

立ち上がることなく、そのまま次の構えに入りました。

 

 

 

 

 

ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番。

 

 

夏の海のように始まった第一楽章。

 

そして、黒々とした岩の色。

 

さっきホテルから、桜島を見たからかな。

 

豊かでどっしりした大地にそびえ立つ大きな山が見えるよう。

 

 

どこがどうって言えないけれど

 

また少し、演奏が変わったような気がします。

 

 

第一楽章終盤になると迫力を増し

 

終わりの方では、椅子から牛田くんの体が浮いて、ダイナミックに髪が踊りました。

 

 

壮大な物語が終わったようなドラマチックな終わり方に

 

思わず拍手をしたくなりました。

 

 

 

第二楽章は、じんわりと心地よく

 

まるで温泉のようなあたたかさ。

 

 

ああ、今日もオレンジ色だ。牛田くんのピアノ。

 

水面でキラキラと反射する午後の陽射しが

 

昨日の後悔とか 

 

明日の不安とか 

 

目をそらしてた寂しさとか

 

そんな感情を全部 優しくあたたかく包み込んでくれる。

 

 

 

やがて、紺色の空を埋め尽くす満天の星。

 

目を瞑れば瞼の裏に

 

夥しい数の星の光。

 

 

大宇宙の中のちっぽけな自分。

 

生命の歴史の中で、取るに足らないような

 

針の先にもならないような、ささやかな私の人生。

 

だけど、そんな自分の小ささを知れば知るほどに

 

なぜか私は心穏やかになる。

 

 

何か大いなる存在の愛を感じだとき

 

ピアノが「アーメン」と静かに歌い

 

私もそっと心の中で祈りを捧げました。

 

 

 

 

一転して「静」から「動」に展開し、躍動する第三楽章。

 

待ってました!また聴けるなんて嬉しい♡

 

 

魅惑的な魔法の粉を振りまく右手。

 

不思議の国のアリスのチシャ猫のように、暗闇でニカッと笑う左手。

 

 

文章でお伝え出来ないのが残念ですが

 

「あ、ここのこの弾き方が好き!」「この左手のフレーズが好き!」

 

私にとって、第三楽章には そんなお気に入りの小さな宝物がいっぱい詰まっています。

 

 

 

 

華やかな宴の後で、我に返ったような第4楽章。

 

全楽章の中で、短くて地味なこの楽章が正直あまり好きではなかったのですが

 

今日の印象はなぜかいつもと違って、存在感がありました。

 

 

静かな雨のように始まった回顧は

 

やがてだんだんと大きくなり

 

何かを反芻しているうちに感情が抑えきれなくなったとでも言うように

 

この地鳴りのような激しさは

 

自分自身に対する後悔のようにも

 

誰かに対する怒りのようにも感じました。

 

 

さっきからずっと既視感を感じていたのですが

 

このホールの、縦の木目の橙色の壁の背景が

 

ショパンコンクールの時の舞台の色味にとてもよく似ていて

 

一瞬、自分がどこにいるのか、何の舞台を見ているのか

 

不思議な感覚になりました。

 

 

 

大地にしみ込んでいく雨水のような第4楽章が終わると

 

間をおかずに第5楽章が始まりました。

 

 

 

 

前屈みになるたびに、フワフワの前髪が何度かピアノの角に触れ

 

真剣なまなざしで鍵盤を見つめる牛田くんは

 

まるで同志のピアノとおでこを突き合わせ

 

スクラムを組んでいるみたいに見えました。

 

 

 

もう、何度も何度も聴いているブラームスピアノソナタ第3番。

 

ランナーが来るのを待ち構えている沿道の応援団のように

 

心の中で次の展開を楽しみにしながら一緒に辿りました。

 

 

ボッと点火した蒼い炎

 

軽い混乱

 

青い海の凪

 

鳴り響く教会の鐘

 

一斉に開く扉

 

歌い出す世界中の楽器

 

別々に迷路を突き進む右手と左手

 

戻ってきた渡り鳥のように、再び眼下を滑る紺碧の海

 

原点回帰…。

 

 

 

ああ、やっぱり牛田くんの演奏が好き。大好き!

 

 

 

 

演奏を終え、立ち上がって笑顔で挨拶をすると、一度袖に消えました。

 

 

 

 

 

今回はちょっと、客席の雑音が気になりました。

 

咳は仕方ないにしても、ガサガサというビニール袋のような音とか。

 

 

ただ、音楽の祭典なので、あまりナーバスにならず雰囲気を楽しめればいいかな、と。

 

 

 

 

 

 

さて、お待ちかねのアンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ。

 

 

はるばる鹿児島ですから、さすがに今日の調律は佐々木さんではないと思いますが

 

最初から、この曲のために調律してたいたの?と思うほど

 

急に音色がショパン特有の繊細なクリスタルの煌めきを放ったのでびっくりしました。

 

 

 

前の2曲の時に比べ、上体を起こして弾いている牛田くんの口許から

 

時折桃色の舌がのぞきます。

 

 

左手が繰り返す柔らかなさざ波に、ふわりと乗っかる右手の旋律。

 

甘美な中に、どこかもの悲しい追憶。

 

 

右手と左手の音が重なり、暖色から寒色へと彩りを変える音の色。

 

pppで右手が高音からゆっくり滑り降り

 

水面のキラキラを反射させ、静かに穏やかにアンダンテ・スピアナートが終わりました。

 

 

ああ、もう既にうっとり。

 

会場中から恍惚のため息が聞こえてきそう。

 

 

 

来ました、来ました。これからですよ!

 

聴こえてくるファンファーレ。ポロネーズの始まりです!

 

 

勇ましさ、キレのよさをイメージしていた華麗なる大ポロネーズは

 

思っていたより艶やかで色気があり

 

10年前、牛田くんの『乙女の祈り』を聴いて、自分がトロトロに溶けて液体化したかと思った

 

あのときの感じを思い出しました。

 

 

なんて、なんて魅力的なアンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ!(やっぱり長いよ)

 

この素晴らしい演奏の初披露に立ち会えた幸せ笑い泣き

 

 

ああ、今日ここにいらしてない皆さまにもぜひ聴いていただきたい。

 

こんなの聴いたら、絶対みんな恋しちゃいますよ~。

 

ダメだ、また私、液体化しそう…。

 

 

 

と、人がドロドロに溶けて「ハッ!化粧大丈夫かしら?」と我に返ってるうちに

 

弾き終わって立ち上がり

 

ニッコリ微笑むと、両手を膝につけて深々と挨拶。

 

 

 

聴衆のハートをかっさらって、拍手の中袖に消えていきました。

 

なんて罪なヤツ…。

 

 

 

カーテンコールで登場しましたが

 

奥まった位置に置かれたピアノよりも、さらに後ろの方なんです。

 

 

舞台から落ちそうなくらい前方に来て

 

舐めるように客席の顔ぶれを眺めながら挨拶するピアニストもいるというのに

 

ぽつんと後ろの方で、体を二つに折るように深々と挨拶。

 

 

もう、こういうとこ好きすぎる…。

 

 

 

 

もう一度登場した時も、やっぱり控えめな場所で

 

去り際に、久しぶりにやってくれました。

 

胸の前でガッチリ両手を合わせた大人挨拶(≧▽≦)

 

 

そっか。これで終りね。

 

今日はアンコール無しなのね。了解。

 

 

 

 

 

会場が明るくなって立ち上がり

 

P子に「どうだった?久しぶりの牛田くんのリサイタル」と聴くと

 

「なんかシマノフスキみたいだね。『ピアノの森』の」

 

と。

 

 

 

 

そうだ。シマノフスキだ!

 

 

私とおんなじこと思ってたんだー!(≧▽≦)

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休憩が終わって席に戻ると

 

舞台の前方中央に一脚の低めの椅子が置かれ

 

脚を乗せる用?の台と、ハンドマイクを置いた台。

 

音を拾うためのマイクとスピーカー。

 

 

ピアノの時とは打って変わった雰囲気にちょっと戸惑いました。

 

 

そっか。ギターは正面向いて弾くんだもんね。

 

なんか照れますね…(///∇//)

 

 

 

 

 

 

登場した村治さん。

 

 

素敵!ラブ

 

 

サマードレスみたいに鮮やかな花柄のワンピース。

 

ノースリーブでスタンドカラーの衿は、首の横でリボンが結ばれています。

 

白地にピンクやブルー・グリーン・パープルの鮮やかな花が咲いていて、

 

ヒールの太いグリーンの靴も、耳元で揺れるブルーのイヤリングも、口紅の色も

 

ドレスの中の花の色と同じでした。

 

なんてオシャレなの!キラキラ

 

 

クラシックのドレスとはまた違った少しくだけた雰囲気。

 

夏のバカンスみたい。

 

 

微笑んで挨拶をすると椅子に座り

 

結構大胆な感じに片足を台に置きました。

 

 

 

マイクを手に取って

 

この霧島国際音楽祭は2度目の出演であること

 

牛田さんとご一緒するのは3回目で、一度目は彼がまだ小さかった時

 

二度目はパーソナリティーを務めるラジオに出てもらった時

 

そして今日が3回目。

 

今日は年齢差を忘れて楽しみたいと思います。

 

 

そんな感じのお話をされました。

 

 

 

 

ピアノとはまた違い

 

ギターの親しみやすく素朴な音色が心地よく

 

あまりの心地よさに、このところの睡眠不足のせいか、何度か夢の世界にいざなわれそうになりました。

 

 

ポップスの、ジャンジャカしたギターは昔から馴染みがありますが

 

初めてちゃんと目の当たりにするクラシックギターは

 

左手で弦を押さえつつ、右手だけで伴奏と旋律の両方を奏でていることに感動しました。

 

 

 

「アルハンブラの思い出」(聴いてみて、この曲か!と分かりました)のような弾き方を「トレモロ奏法」という事も分かり、ちょっと賢くなりました(〃∇〃)

 

 

 

曲の合間のMCもお上手で

 

目を瞑って演奏しているときの菩薩のような表情と

 

演奏が終わって、にっこり微笑む女神のような表情のギャップがまた素敵で

 

2年前の夏、突然天国に行ってしまった大好きな友人のことを思い出して、ちょっと切なくなりました。

 

 

のんちゃんに似てる…。

 

 

今朝、ベランダに出て、空を見上げて彼女の名前を呼んだばかりだったんです。

 

いつもはそんなことしないのに。

 

 

 

 

アンコールの『禁じられた遊び』を聴いていたら

 

中学の学園の時、視聴覚室でこの古い映画を観たことを思い出しました。

 

 

長野の田舎で生まれ育った自分が

 

東京で家族を持ち

 

今、鹿児島のホールであの時聴いた曲を生演奏で聴いている。

 

 

なんだか、不思議な気がしました。

 

 

 

 

 

 

村治さんのリサイタルが終わると

 

村治さんが、舞台袖の方に右手を差し出しました。

 

 

あっ!

 

 

小走りで牛田くんが登場しました。

 

 

着替えてる!私服姿です。

 

黒のジャケットとパンツ。黒のTシャツ。

 

鹿児島の黒牛ならぬ「黒牛田」です🐃

 

 

村治さんと手を繋いで、客席に向かって挨拶してくれました。

 

 

村治さんにせかされるようにして、さっきよりも舞台前方に出てきて挨拶する牛田くん。

 

でも、「いやいやいや、僕よりも村治先輩どうぞ。」というように、何度も彼女に手をかざし

 

相変わらず共演者を立てる牛田くん。

 

 

互いに譲り合い讃え合う様子が微笑ましく

 

会場は暖かな微笑みに包まれました。

 

 

最後、去り際に、客席に向かって「バイバイ」と手を振ってくれました。

 

 

 

音楽の祭典らしく、和やかで楽しい演奏会でした照れ

 

 

 

 

翌朝の牛田くんのSNS投稿で分かったことですが

 

終演後そのまま日本を発ったようなので

 

すぐに出られるように、さっさと私服に着替えていたんでしょうね。

 

 

私服姿で舞台に立つなんて、レアだわ😍

 

 

 

 

 

 

 

 

文字数オーバーになってしまったため、続きは次の記事にします。

 

(このあと私はハゲしく後悔することに…)

 

 

 

 

 

つ・づ・く …